Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

電力

プロジェクト X 挑戦者たち 希望の絆をつなげ 100 万ボルト送電線 決死の空中戦に挑む

『プロジェクト X 挑戦者たち 希望の絆をつなげ 100 万ボルト送電線 決死の空中戦に挑む』(NHK プロジェクト X 制作班 編,日本放送出版協会,2005年4月12日)を読了。 1 日 365 日の間に 1 軒当たりで電気が停まる平均時間は,アメリカが 1 時間 22 分,イ…

プロジェクト X 挑戦者たち 曙光 激闘の果てに 黒四ダム 1 千万人の激闘

『プロジェクト X 挑戦者たち 曙光 激闘の果てに 黒四ダム 1 千万人の激闘』(NHK プロジェクト X 制作班 編,日本放送協会,2005年12月25日)を読了。 「黒部」という名の由来には諸説あるが,アイヌ語で「魔の川」を表す「クルベツ」が語源になっていると…

電力改革――エネルギー政策の歴史的大転換

『電力改革――エネルギー政策の歴史的大転換』(橘川武郎,講談社,2012年2月20日)を読了。 原発の今後のあり方を論じる際に最も重要な点は,「反対」,「推進」という原理的な二項対立から脱却し,危険性と必要性の両面を冷静に直視して,現実的な解を導く…

未来のための電力自由化史

『未来のための電力自由化史』(西村 陽,戸田 直樹,穴山 悌三,一般社団法人 日本電気協会新聞部,2021年10月14日)を読了。 日本の電力会社の経営上の弱点として,たとえ取締役であっても部門長の機能しか持たず,経営陣の議論がダイナミックな経営変革の…

蓄電池社会が拓くエネルギー革命 野澤 哲生

2021年2月22日 『蓄電池社会が拓くエネルギー革命 2050 年,電気代は 1/10 に』(野澤 哲生,日経 BP,2020年7月6日)を読了。 日本の電力系統はいまだに黒電話の世界に生きているようです。一方,欧州では同時同量の制約の中でも通信技術を駆使して利用効率…

グリッドで理解する電力システム 岡本 浩

2021年2月18日 『グリッドで理解する電力システム』(岡本 浩*1,日本電気協会新聞部,2020年12月9日初版第1刷)を読了。 以前からある地域の電力会社(旧一般電気事業者)が「発電・送配電・小売」を 1 社で担う体制,これを「Utility 1.0」と呼んでいます…

デジタルグリッド 阿部 力也

2020年12月16日作成 『デジタルグリッド』(阿部 力也,エネルギーフォーラム,2016年11月1日)を読了。 総括原価主義では,残存簿価に事業報酬率をかけたものが利益ですから,利益を増やしたいと思うと高価な設備の方が望ましくなります。高価なものの方が…

原発ゼロで日本経済は再生する 吉原 毅

2020年10月1日作成 『原発ゼロで日本経済は再生する』(吉原 毅,角川oneテーマ21,2014年4月10日発行)を読了。 「海外からの化石燃料への依存度が高くなっている現実を踏まえると,そう簡単に『原発をやめる』と言うわけにはいかない。再稼働の状況などを…

原発安全革命 古川 和男

2020年9月6日更新 『原発安全革命』(古川 和男,文藝春秋,2011年5月20日発行)を読了。 世界全般で原発利用の気運が後退している主因 (p. 31) 多重な安全性強化が必要で,コスト増とも関連して経済競争力が低下してきたこと 放射性廃棄物および使用済み核…

原発はなぜ日本にふさわしくないのか 竹田 恒泰

2020年8月23日更新 『原発はなぜ日本にふさわしくないのか』(竹田 恒泰,小学館,2011年6月19日発行)を読了。 幕末維新の頃,若者たちは真剣に天下国家を語り,数百年先の日本の姿を想像し,日本の歴史に対する自分たちの責任を意識しながら生きていた。そ…

再生可能エネルギーがわかる 西脇 文男

2020年8月6日更新 『再生可能エネルギーがわかる』(西脇 文男,日本経済新聞出版社,2012年1月25日発行)を読了。 「再生可能エネルギー」は,風力や太陽などのように,絶えず資源が補充されて枯渇することのないエネルギー(米国再生可能エネルギー研究所…

電力大手10社の2020年3月期決算

2020年7月5日更新 大手電力10社の2020年3月期連結決算が出揃った。 売上高 暖冬で電力消費量が減ったことにより,売上高は 7 社で減少。 売上高~大手10社の2020年3月期決算~ 利益 一方,原油などエネルギー価格の下落で燃料調達費用が抑えられたため,最終…

エネルギー産業の2050年 Utility 3.0 へのゲームチェンジ 竹内 純子

2020年4月17日更新 『エネルギー産業の2050年 Utility 3.0 へのゲームチェンジ』(竹内 純子 編著,伊藤 剛,岡本 浩,戸田 直樹 著,日本経済新聞出版社,2017年9月1日 1版 1刷)を読了。 電力供給が不安定になるリスクがあることや,自由化すれば価格競争…

鉄塔徹尾 プロが語る送電用鉄塔のすべて 電気新聞 編

2020年4月14日更新 『鉄塔徹尾 プロ*1が語る送電用鉄塔のすべて』(電気新聞 編)を読了。 【歴史と基本】長年の風雪に耐える設計を/”トラス構造”で「軽く」「強く」 【部材と組立】費用と地形で部材使い分け/景観や保守も設計で考慮 【設計その 1】ルート…

エネルギー業界の破壊的イノベーション 野村総合研究所

2020年4月3日更新 『エネルギー業界の破壊的イノベーション』(野村総合研究所,エネルギーフォーラム,2018年6月9日 第一刷,2019年4月25日 第三刷)を読了。 このことは,換言すれば,「電力供給に関わる電力量価値(kWh 価値)が下がり,容量価値や調整力…

ブロックチェーン×エネルギービジネス 江田健二

2020年3月21日更新 『ブロックチェーン × エネルギービジネス』(江田健二著,株式会社エネルギーフォーラム,2018年6月20日 第一刷発行,2019年2月21日 第四刷発行)を読了。 自宅での電気利用が少なく,電気が大量に余る家庭であれば,近隣の家や地域の家…

ソーラーバブル崩壊

2020年3月4日更新 『ソーラーバブル崩壊』週刊東洋経済 e ビジネス新書 No. 98 を読了。 FIT のもう一つの生命線は,優先接続・優先給電である。ドイツでは,再エネ電力の受け入れが最優先され,火力や揚水発電,広域運用など,ほかの電源や方法で需給調整す…

これからの日本の社会を動かす変革ドライバー「5 つの D」

2020年2月25日更新 これからの日本の社会を動かす変革ドライバー「5 つの D」。 1. Depopulation 人口減少 「少子高齢化」,そして「人口減少問題」 2. Decarbonization 脱炭素化 産業革命前からの温度上昇を 2 度未満に抑制するというシナリオを達成するに…

この国の「問題点」 上杉隆

2020年2月7日更新 『この国の「問題点」』(上杉隆,大和書房,2011年7月15日発行)を読了。 きっと,日本人は見たいものが見たいに違いない。自己判断のできない横並び意識を発揮し,一緒に赤信号を渡れば危険なことは起こらないと思考停止しているのです。…

まるわかり電力デジタル革命キーワード250 西村陽・巽直樹

2020年3月22日更新 コネクティッドインダストリー 様々なつながりによる新たな付加価値の創出 従来,独立・対立関係にあったものが融合し,変化 →新たなビジネスモデルが誕生(p. 41) 「つながり」「融合」が新しいビジネスのキーワード。 デジタル化による…

2030年の世界地図帳 落合陽一

2020年2月2日更新 『2030年の世界地図帳』(落合陽一*1,SB クリエイティブ株式会社,2019年11月22日 初版 第 1 刷,2019年12月9日 初版 第 4 刷) 安田*2 今後はエネルギーの中心を占める電力を環境負荷の低い形でまかなえるようになり,再生可能エネルギー…

誤解だらけの電力問題 竹内純子

2020年2月8日更新 『誤解だらけの電力問題』(竹内純子*1,ウェッジ,2014年9月30日 第3刷)を読了。 日本の消費者にとって安定供給は,「されて当然のこと」になっていますが,電力会社にとっては「これこそが使命」なのです。この思考回路の違いが,序でご…

大前研一 日本の論点 2015~16

2020年1月13日更新 『大前研一 日本の論点 2015 ~ 16』(大前研一,プレジデント社,2014年11月19日 第一刷)を読了。 課題はいつの時代もある。だから参謀のタネは尽きない。『企業参謀』では,「参謀五戒」という形で参謀の心得を説いている。(pp. 42 - …

原発と日本はこうなる

2019年12月22日更新 『原発と日本はこうなる』(衆議院議員 河野太郎,講談社,2011年11月21日発行)を読了。 その節電担当大臣の事務方は,直前まで事業仕分けをしていたスタッフが担当していました。節電担当大臣は,辞令はもらったものの,権限もスタッフ…

電力9社の変電所箇所数,変電所出力の推移

はじめに (参考)変電所の役割 変電所箇所数の推移 電力各社の変電所箇所数 9 電力合計の変電所箇所数 変電所出力の推移 電力各社の変電所出力 9 電力合計の変電所出力 変電所出力/変電所箇所数 電力各社の変電所出力/変電所箇所数 9 電力合計の変電所出…

なぜドイツは脱原発,世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎

2019年12月22日更新 『なぜドイツは脱原発,世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎』(クライン孝子*1著,海竜社,2011年9月13日 第1刷)を読了。 日本共産党の吉井英勝議員が,4月27日の衆院経済産業委員会で,東電が示した資料に目を通していて,「…

電力と国家 佐高 信

2020年2月23日更新 『電力と国家』(佐高 信*1 著,集英社新書,2011 年 10 月 19 日 第 1 刷)を読了。 「国家を電力に介入させず」(p. 24) 官と民の良いところを併せ持つ,それとも悪いところを併せ持つのが電力会社か。 「国有化されれば,自由な企業家…

報道災害【原発編】

2019年12月22日更新 新聞よりもネットがライフラインになっていた。それにもかかわらず大手メディアはその発信を妨害しようとしてきたんです。はっきり言って,ライフラインを止める,情報源を止めるってことは殺人に加担していると言っても大げさではない(…

原発と地震

2019年12月24日更新 『原発と地震――柏崎刈羽「震度7」の警告』(新潟日報社特別取材班*1,2011年4月15日 第3刷)を読了。 製造者が口を閉ざしたままでいられる二重構造は,維持されるべきなのか。この疑問に対し,メーカーOBからも「今のメーカーに説明を担…

原発と大津波 警告を葬った人々

2019年12月22日更新 一方,科学的知見が積み重なり,設計時には想定していなかった大きな自然災害が原発を襲う可能性があることがわかってきたとき,電力会社や規制当局がどう対応すべきなのか,明確なルールは決まっていなかった。新しい知見に基づいて基準…