Masassiah Blog

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原発と日本はこうなる

2019年12月22日更新

原発と日本はこうなる』(衆議院議員 河野太郎講談社,2011年11月21日発行)を読了。

その節電担当大臣の事務方は,直前まで事業仕分けをしていたスタッフが担当していました。節電担当大臣は,辞令はもらったものの,権限もスタッフも情報もないというのが現実だったのです。(p. 38)

ただのお飾り。
節電啓発担当大臣(当時)の成果は何か。

だから電力会社は,決してピークカット*1とはいいません。彼らは必ず,ピークシフト*2といいます。ピークシフトして,夜間の最小消費量をボトムアップする。これが電力会社の夢です。(p. 41)

原子力発電所でフルパワーで運転するために,ピークを平準化する。
それがピークシフト。
ピークシフトは悪のように語られているが,ピークの供給力を維持する設備を準備するよりも,ピークシフトしていくほうが,設備量は減らすことができるので,合理的ではないのか。

もし最初から中央防災会議を招集し,各省庁を集めて対策を考えていれば,自衛隊のヘリや警視庁の高圧放水車では無理だということが,すぐその場でわかったでしょう。官僚の知恵を使わずに,総理が一人で自分の考えを押し通している間に,放射能汚染は拡大していったのです。(p. 44)

もし,それが事実だとしたら,菅直人が下した判断の代償は重すぎる。

1999年6月18日 北陸電力志賀原子力発電所1号機事故
この事故は隠蔽され,運転日誌への記載も本社への報告も行われないという異常ぶりでした。(pp. 56 - 57)

隠蔽されてしまえば,告発がない限り,明るみにでない。

2010年 自由民主党 参議院選挙公約「原子力政策の推進」
地球温暖化問題の解決には,地球温暖化ガスを発生させない原子力発電所の活用は不可欠であり,その政策を強力に推進し,わが国のエネルギーセキュリティ(安全保障),需要及び環境問題に応えるため,その増設も含め,体制を整備します。(pp. 70 - 71)

原子力の活用は不可欠なものであると今も確信する。

「近年,ドイツの固定価格買取制度による太陽光発電の急激な導入拡大により,固定価格買取制度が注目されている。しかしながら,固定価格買取制度は,発電事業者間のコスト削減インセンティブが働きにくい,高価格での買取りを電気料金に転嫁するために電気料金の恒常的な値上がりにつながるといった問題点が指摘されている」(pp. 188 - 189)

固定価格買取制度により,太陽は平等なものではなくなった。

ちなみに放射能の量を表すベクレルという単位は,このアレクサンドル・エドモン・ベクレルの息子で,放射能を発見してノーベル物理学賞を受賞したアンリ・ベクレルにちなんで名付けられました。父親が太陽光発電の原理を発見し,息子がウランの放射能を発見したなんて不思議ですね。(pp. 220 - 221)

豆知識として覚えておこう。

熊本県のある村では,「道路をつくっても金は生まないし,通る車も減る一方だ。道路建設費の一部を発電所に使えば,毎年収入が入ってきて雇用が生まれる」と,村長さんが先頭に立って村の砂防堰に小水力発電所を建設しました。売電収入を人件費に充て,雇用が生まれたといいます。(pp. 230 - 231)

何人の雇用が生まれたのだろうか。

自民党の長期政権は,日本に自由主義,民主主義,資本主義をもたらし,経済成長を実現しました。しかし,冷戦が終わり,中国が世界経済のプレイヤーに復帰し,日本の人口が減少しつつあるいま,日本には新しい政治モデルが必要です。政治家に任せる,お役所に従う,マスコミの報道を鵜呑みにする,そして税金でやってもらう時代から,一人ひとりが積極的に社会に関わり,情報を取捨選択し,少しの時間とお金を社会のために使っていく時代になったのです。(p. 247)

老後の備えは,個人に任せた方がよいのではないか。

原発と日本はこうなる 南に向かうべきか、そこに住み続けるべきか

原発と日本はこうなる 南に向かうべきか、そこに住み続けるべきか

  • 作者:河野 太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/11/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

*1:ピーク時間帯の電力使用を何らかの方法で減らす

*2:ピーク時間帯の電力使用を非ピーク時間帯に移す