Masassiah Blog

Masassiah のブログです。主に読書で得た気づきをまとめています。

「ついていきたい」と思われるリーダーになる 51 の考え方 岩田 松雄

2021年6月19日作成

『「ついていきたい」と思われるリーダーになる 51 の考え方』(岩田 松雄,サンマーク出版,2012年10月10日初版発行)を読了。

リーダーになろうとするのではなく,まわりに推されてリーダーになる。私はこれが,理想のリーダーの姿だと思っています。(p. 4)

まわりから推されてリーダーになることを目指す。

人を治める前にまず,自分を修める必要があるのです。自分を修めることもできないのに,人を治められるはずがありません。(p. 26)

自分を修めること,つまり修業は続けていきたい。

できることなら,じかに言葉で伝えるほうがいいに決まっています。しかし,それができないとなれば,他の方法を考える必要があります。身近でリーダーの言葉を聞ける人は別ですが,そうでない人も,リーダーの言葉が聞きたいのではないかと思うのです。(p. 78)

リーダーになったとき,身近な人以外にも声が届くように,言葉を発信していく。

「What」(何を)ではなく,「Why」(なぜ)をきちんと伝えてあげる(p. 105)

「Why」を共有することができれば,クソ仕事を依頼することはなくなる。

昇格でも,採用でも,人事だけは,慎重でなければなりません。多面的に,長期的に,そして根本的に見ていかなければなりません。(p. 146)

人事評価するようになったとき,慎重に判断する。

リーダーは絶対に逃げてはいけません。それは,組織に危機的状態をもたらします。

そして逃げないとはつまり,決断するということです。だからこそ,決断する力を磨いておかなければいけない。(p. 160)

リーダーの仕事は決断することである。経験・勘・度胸ではなく,データに基づく確度の高い決断をできるようにする。

予定だけでなく,実績もスケジュール表に記録していく。行動力に幅を持たせてくれる,時間管理のひとつのテクニックだと思います。(p. 177)

実績をスケジュール表に記録していくことで,振り返ることができる。振り返ることができれば,時間管理を改善していくこともできる。

成功は,目指すべきものではないのです。人間的な成長こそが,必要です。そして人間的な成長をすること自体が成功だと思います。(p. 230)

成功を目指すのではなく,新しいことに挑戦し,成長することを目指す。

「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる東大作文

2021年6月18日

『「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる東大作文』(西岡 壱誠,東洋経済新報社,2019年4月3日)を読了。

難しくて一言で言えないことを相手に理解してもらうことは不可能です。自分の中で噛み砕いて,自分でも「難しい」と感じていない,一言で言い表せるほどに明確なものでないと,理解してもらえないのです。(位置 No. 554)

私が発する言葉のうち,どれだけ相手に理解してもらえているだろうか。

良い作文を邪魔する最大の病,「読者は頭がいい病」(位置 No. 1011)

噛み砕けるだけ,噛み砕かなければ,読者に伝わらない。

「論理的思考力」とか「論理の破綻」「論理の飛躍」とか,「論理」という言葉を聞くタイミングって多いと思うのですが,具体的にこれが何なのかを深く考えたことのある人は少ないかもしれません。

一言で説明すると,「つながり」です。「論や文章・話のつながり」が論理であり,「物事のつなげ方」が「論理的思考力」です。(位置 No. 1063)

つながりを意識しながら,資料を作成する。

誤解を恐れずに言うが,この地域の住民は,私も含めて,今までの経験や今までのアイデアに引っ張られた企画ばかりを考えてしまう傾向があると思う。今この地域に求められるのは他所から来た若い人の,今までこの地域の中で生まれ得なかった新鮮な考え方ではないだろうか?(位置 No. 2782)

トゲが目立たないように,この地域の住民を批判する方法。

最後に養老孟司先生のこの言葉で締めさせていただければと思います。

「他人は互いにわかり合えないものです。わかり合えないからこそ,言葉があるのです」(位置 No. 3039)

わかり合えないからこそ,言葉がある,ということを認識すれば,言葉を選ぶのに慎重になれる。

Winny 天才プログラマー金子勇との7年半

2021年6月16日

Winny 天才プログラマー金子勇との7年半』(インプレス R&D,2020年4月24日)を読了。

弁護団にとって Winny の技術的立証をどうするかは,ずっと懸念の問題であった。なんとか人づてに紹介してもらえたのが,慶應義塾大学の村井 純 教授であった。事前に打ち合わせをしたのだが,村井教授は予想を遥かに上回る漢であった。

「その理屈だったら,日本にインターネットを引いてきた俺が幇助じゃん」

Kazaa っていうボロ Winny ですら Skype を生んだんだ。Winny が何を生み出すかを見たかったんだよ,俺は」(位置 No. 1159)

技術を正しく理解し,使いこなし,そして新しい何かを生み出したい。

もし「Winny の技術」を手にすることがあれば,まえがきを見てほしい。そこにはこう書かれている。

「ネットワーク社会の未来が,明るいものであることを祈ります」

最後のさりげない一言が,Winny に込められた真意だったのかもしれない。(位置 No. 1284)

ネットワーク社会の未来が,明るいものであれば,きっとワクワクする未来だろう。

人は最初,それは誤っていると言い,次に,それは無理だと言い,そして,それは誰でもできたと言う。

しかし,何かを成し遂げるのは実際に何かをした者だけである。(位置 No. 1995)

それは誤っている,それは無理だ,それは誰でもできた,という言葉は使わない。

検察は上告趣意書で,「誰か 1 人でも悪いことをするかもしれないと認識していれば,幇助犯が成立する」という主張を始めていた。検察官が幇助の理論を明らかにしたのは,実はこれが初めてなのである。(位置 No. 2082)

このような幇助の理論では,包丁も作れない。

巨悪の正体 あなたは,なぜカスなのか?

2021年6月14日

『巨悪の正体 あなたは,なぜカスなのか?』(内海 聡,きこ書房,2017年3月1日)を読了。

情報を判定するときの 5 つのコツ(位置 No. 396)

  1. 少なくとも自分で何か情報を見たときに,必ず賛成派と反対派の情報を両方集めるのは初歩中の初歩だ。
  2. 次に情報を見るときに自分の経験に固執しないのも重要である。
  3. 情報を見るときには,賛成派と反対派の両方の情報が間違っているとも考えなければならない。
  4. 情報を眺めるときはもっと子どものような,何物にもとらわれない発想のなかで見ようとした方が良い。
  5. そして最後に,枝葉末節の情報ではなく本質や構造の根本を考えることも重要である。

情報に流されるのではなく,情報から本質や構造の根本を考えるようにする。

グーミン(愚民)には「自己の正当性を訴える」「科学的根拠を重視する」「自分で解決しない」「まず否定する」「責任逃れをする」「きれいな言葉を使う」「根拠のない希望的観測をする」「権威や周りの人間に流される」「他人や政府のせいにする」などの特徴がある(位置 No. 639)

グーミン(愚民)の特徴を持つ人は,いっぱい知っている。

人類や集団は,それが一つの思考を持っているのだから,日本の政治を変えたいのなら,国民の思考を変えなければならない(位置 No. 1054)

国が変わらないのは,国民の思考が変わらないから。

同じように,会社が変わらないのは,社員の思考が変わらないから。

まずは,個人の思考を変えること,つまり,Mind Transformation(MX)から始めなければならない。

もともとこの世界には何の善悪も正邪も存在しておらず,すべては人間が自分たちで作り出したものである。それなのに人間はこの正邪にばかりこだわり,自分を正義として相手を邪悪と称するが,これこそがカス中のカスの思想であると言えよう。(位置 No. 1583)

善悪や正邪は,人間が作り出したもの。正義と悪,と分類することに拘る必要はない。

人にとっては愛こそが毒であり,癒しこそは最凶最悪の毒である。(位置 No. 1995)

愛や癒しといった毒に溺れてみたい。

真の意味で自立している人とは,自分の軸を持ちながら多くの問題を見据える人だ。(位置 No. 2690)

自分の軸を持って,問題を見据え,それに立ち向かっていく。

働く大人のための「学び」の教科書

2021年6月10日作成

『働く大人のための「学び」の教科書』(中原 淳,かんき出版,2018年1月15日)を読了。

担当者(Solo Player)は,「自分」で動き「自分」の成果を出す世界

管理者(Manager)は,「他人」を動かし「職場」の成果を出させる世界(位置 No. 157)

そろそろ「他人」を動かし「職場」の成果を出させる世界を目指していこう。

学び直すこと,変化をためらってしまった人たちの多くはこういいます。

「この道一筋で一生懸命やってきたのに……」

「こんなに努力しているのに納得がいかない!」

どの人にも共通しているのが,外部環境の変化に応じて学び直すことを放棄してしまっていることです。さらには,変化することから逃げてしまっていることです。(位置 No. 255)

学び直すこと,変化をためらっていては,進化することはできない。

振り返りとは,「過去の自分の行動を見つめ直し,意味づけたうえで,未来に何をしなければならないのかを,自分の言葉で語れるようになること」です。(位置 No. 595)

振り返ることで,未来を自分の言葉で語れるようになる。

人は,自分の言葉で言語化できたことしか,できるようにはなりません。振り返りを通して,経験から様々な学びを生み出していく必要があるのです。(位置 No. 605)

思うところがあれば,とにかく言語化してみる。言語化することで,できることを増やしていく。

振り返りは,

  1. What ?(過去に何が起こったのか?)
  2. So what ?(どのような意味があったのか?何がよくて何が悪かったのか?)
  3. Now what ?(これからどうするのか?)
この 3 つの問いに対して,考えを巡らすことで深まっていきます。(位置 No. 605)

What ? So what ? Now what ? の切り口で,考えを巡らせていく。

仕事をするときは,オペレーションをこなすことを毎日繰り返すな(位置 No. 853)

オペレーション的な仕事は,人に任せる。

ちなみに,近年注目を集める教養とは,もともと「リベラルアーツLiberal arts)」といわれるもの。「囚われ」や「偏見」に満ちた自分自身を「リベレート(解放)」することが教養の本質的な意味に他なりません。(位置 No. 922)

「囚われ」や「偏見」から自分を解き放つ。そのための教養を身につける。

こうした「働かないおじさん」が生まれる原因も,「越境の経験の少なさ」も一因であると僕はみています。外の世界を知らない状況で,組織のなかで粛々と仕事をこなし,長時間労働で自分を見つめ直す時間もなく,長い時間を過ごす。そのなれの果てが「働かないおじさん問題」です。(位置 No. 1094)

社会人になってから十数年,二回の出向などで越境を経験した。外の世界を知ることができたのは,自分にとっては大変良かったが,働かないおじさんが目に付くようになった。

学んだことを,仕事の現場に活かすことを,専門用語では「学習転移(Transfer of learning)」といいます。(位置 No. 1492)

学習転移を続けていけば,うまく仕事をこなせるようになる。

なぜ,DX は失敗するのか?

2021年6月7日

『なぜ,DX は失敗するのか? 「破壊的な変革」を成功に導く 5 段階モデル』(トニー・サルダナ,東洋経済新報社,2021年4月15日)を読了。

第一に,変革にはさまざまな可能性があり,混乱の時代にあっても,完全で持続可能な変革を目指して入念に取り組む必要がある。第二に,DX の 70 パーセントが失敗するという驚くべき状況の原因は,規律の欠如にある。そして第三に,航空業界の統制されたチェックリスト・モデルのような,失敗を減らす効果が実証済みのアプローチを適用することで,DX の成功率を大幅に向上させることが可能である。(p. v)

私の会社で行われようとしている DX は成功するか,それとも失敗するか。

デジタル技術は,労働者を退屈な仕事から解放し,より付加価値の高い仕事へと移行させる。(p. 6)

デジタル技術で,労働者を退屈な仕事から解放したいのに,退屈な仕事を続けたがるのだろうか。

本書は,より大きな目標を達成する手段であるはずの DX が,なぜ失敗してしまうのかを解説する。その根底にあるのは,5 つの重要なポイントだ。(p. 7)

  • 産業革命の中で,企業は自らも変革するか,撤退するしかない。
  • DX は,第四次産業革命を前にした私たち世代の変革の試みだ。
  • DX の 70 パーセントが失敗する。
  • なぜ DX が失敗するかという問いに対する驚くべき答えは,DX を軌道に乗せ,継続させる正しいステップを定義し,実行するための規律が欠けているからというものだ。
  • 70 パーセントという失敗率を改善するために,航空および医療の分野で効果が実証された,チェックリスト方式を適用することができる。

変わらなければ,撤退するしかない。

私たちに必要だったのは,ロードマップだった。成功した DX への取り組みを正確に表現し,測定するために使えると同時に,ステップを一歩一歩進んでいけるようなものだ。私たちは時間をかけて,そうしたロードマップを作成した。そこには航空会社のチェックリストに触発された,規律ある実行が組み込まれた。(pp. 36 - 37)

作成した DX 推進のロードマップを実行していくためのチェック方法を考えておこう。

2018 年の高額報酬スキルトップ 5(CIO マガジンによる)は,情報セキュリティ,DevOps,データサイエンス,ビジネスアプリケーション開発,機械学習だ。第四次産業革命のリーダーとして知っておくべき唯一のことは,おそらく 5 つのうちの 1 つ(ビジネスアプリケーション開発)だけが,5 年前にリストに載っていただろうということである。(pp. 205 - 206)

私が社会に出たときには,あまり知られていなかったスキルが,求められるようになっている。私自身,アップデートしていかなければ,社会から求められなくなってしまう。

結局のところ,DX は技術的な能力よりも,人々の考え方を全体的に変えることが重要なのである。(p. 294)

DX で人々の考え方を変える,Mind Transformation(MX)が必要だ。

皆さんが未来を変えることに挑むとき,私のささやかな願いは,過去の物語から学んでほしいということだ。デジタル技術による破壊的変化を乗り越えることはできる。DX が失敗する理由は,予想以上の規律を必要とするからだ。DX を成功させるには,十分すぎるほどの規律と,変革は成功するという前向きな姿勢が求められるのである。(p. 307)

十分すぎるほどの規律,変革は成功するという前向きな姿勢を身につけ,DX を成功させる。

留意しなければならないのは,「標準化ができない = SSC 化できない」ではないこと,また標準化といっても,メンバー間で考え方がさまざまなので,何を目的として標準化を進めるのか明確にしておくことが大切です。例えば,システム運用費用削減のためにシステム機能を統一するのか,トップマネジメントが事業部間で同じ定義の KPI を見たいのかで,標準化の方向性は変わってきます。(p. 324)

まずは,組織の方針を示し,メンバー間の考え方の違いを乗り越えていく。

課題領域が広範にわたるため,人材マネジメント全体のデジタル対応とアップデートが求められますが,まず取り掛からないといけないのは,人材要件の明確化です。採用するにしても社内で育成するにしても,そもそもどういう人材を必要とするのかを整理しないまま,やみくもに進めていくのは得策ではありません。(p. 334)

今は,DX 人材の定義に着手。

各システムやステークホルダーの間を EDI などで連携し処理の効率化を図っているケースもありますが,多くの場合,システムから印刷した紙の伝票や FAX,メールなど,人手でつなぎ合わせているのが実情です。(p. 351)

私が勤めている会社も,紙に頼る仕事から抜け出せていない。

2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ

2021年6月2日作成

『2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ』(ピーター・ディアマンディス&スティーブン・コトラー,ニューズピックス,2020年12月22日)を読了。

レイ・カーツワイルは 1990 年代に,あるテクノロジーがデジタル化されると,つまり「1」と「0」のコンピュータコードとしてプログラム化されると,とたんにムーアの法則にのっとって「エクスポネンシャル(指数関数的)な」加速が始まることを発見した。(p. 29)

エクスポネンシャルな加速が始まる前に,波に乗る。

エクスポネンシャル・テクノロジーの成長サイクルには 6 つのステージがある。「デジタル化(Digitalization)」「潜行(Deception)」「破壊(Disruption)」「非収益化(Demonetization)」「非物質化(Dematerialization)」そして「大衆化(Democratization)」だ。

デジタル化は,指数関数的な成長の始まり。

プレゼンスというのは新しい現象だ。これまで私たちの生活は物理法則に縛られ,五感に制約されていた。そうしたルールを書き換えるのが VR だ。VR は経験をデジタル化し,五感をコンピュータの生み出した世界に転送する。そこには想像力の限界以外に,現実を縛るものは何もない。(pp. 87 - 88)

日常生活に,VR を取り入れてみようか。

今日の 3D プリンターは元素周期表をほぼ制覇している。今では金属,ゴム,プラスチック,ガラス,コンクリート,さらには細胞,皮革,チョコレートなどの有機材料まで,数百種類の材料をフルカラーで印刷できる。(pp. 92 - 93)

3D プリンターが普及すれば,製造者という概念はなくなるのか。製造できなくても,設計図を持っていればよい。

加速を「加速」させる 7 つの力(pp. 114 - 147)

  1. 時間の節約
  2. 潤沢な資金
  3. 非収益化
  4. 「天才」の発掘しやすさ
  5. 潤沢なコミュニケーション
  6. 新たなビジネスモデル
  7. 寿命を延ばす

加速を「加速」させる力は,自分のものにしていく。

イノベーションが生まれるには,自由な時間が必要だ。数世紀前まで世界の変化が非常に遅かった大きな原因は,人々に新しいものを生み出すための時間がなかったからだ。(p. 117)

時間に追われずに生きていくことも可能な現代は,イノベーションが生まれやすい。

しかし変化の速度を本当に高めるためには,イノベーションが加速するだけでは不十分だ。このイノベーションを市場に投入する人間が必ず必要になる。非収益化のおかげで,企業の基本的ニーズ,すなわち電力,教育,製造,輸送,通信,保険,そして労働力のコストは劇的に低下している。(p. 129)

労働力のコストは劇的に低下していくということは,何もしなければ自分の労働力の価値は低下していく。自分の労働力を価値あるものに変えていかなければならない。

未来のショッピングセンターは言わば,パーソナリゼーション(個別対応)を徹底した「ハイパーコネクテッドなマイクロシティ」だ。(p. 175)

パーソナリゼーションを徹底するためには,その人のことをよく知らなければならない。(もしかすると,その人自身よりもよく知る必要がある。)

デンマークは 2017 年に紙幣の印刷をやめた。その前年には,モバイルバンキングを推進すると同時に,国内のグレーマーケット(非合法的市場)への資金供給を断つ狙いから,インドが現金の 86 % を回収している。ベトナムは 2020 年までに小売業の 90 % をキャッシュレスにしたいと考えている。スウェーデンではすでにあらゆる取引の 80 % がデジタル化されており,まもなく 100 % になるだろう。(p. 290)

私は紙幣をほとんど使用していない。クレジットカード,電子マネーQR 決済の三本柱で,ほとんどの取り引きができてしまう。

今まさに材料科学が太陽光発電と融合し,ソーラーパネルの製法やその性能が変わりつつある。たとえば「量子ドット」と呼ばれるナノスケールの半導体の塊が,太陽電池に使われはじめている。重要なのはエネルギーの変換効率だ。通常の太陽電池は太陽光の光子一つをエネルギーの電子一つに転換する。一番高性能のパネルでも入ってくる太陽光のエネルギーへの変換効率は 21 % 前後だ。一方量子ドットではそれが 3 倍になる。一つの光子が三つの電子になり,変換効率が 66 % に高まる。(pp. 321 - 322)

太陽電池のコストが下がること,変換効率が上がること,そして蓄電池の性能が上がれば,エネルギーの地産地消は,夢ではなくなる。むしろ,必ず来る未来として,認識しておくべき。

テスラの電池は,大規模な使用も可能なことが証明されている。2018 年,オーストラリアの太陽光・風力発電施設の改良プロジェクトで,テスラは史上最大のバッテリー施設(100 MWh のエネルギー貯蔵能力)を 100 日足らずで建設した。(p. 324)

山を切り拓いて,送電線路を建設するよりも,大規模なバッテリー施設を建設する方が,はるかに容易でコストも安いだろう。

企業が業務の自動化を望む最大の理由は生産性だ。しかし生産性が最も高まるのは,人間を機械で置き換えたときではなく,人間が機械の性能を引き出したときであることは,繰り返し証明されてきた。(p. 337)

生産性を高めるためには,今のシステムの性能を存分に使いこなさなければならない。

視野を語るうえで重要なのは時間軸,つまりどれくらい先を見通すかだ。太古の昔に形成された人類の脳は,近視眼的にモノを考える習性がある。今日どうやってトラの襲撃を防ぐか,今日どうやって家庭の食料を確保するか,と。長期的に何かを考えるとしても,せいぜい「冬場を過ごせる暖かい場所をどうやって探そうか」といったことだった。要するに進化の過程で,私たちの将来に関する時間軸は 6 カ月程度に設定された。(p. 341)

太古の昔に形成された時間軸を超えてなければ,10 年,20 年先を見通すことはできない。

急速に変化する世界において,予防は人間の存在をおびやかすリスクを克服するカギとなるだろう。そして究極の予防は,適応力と機敏さを持つことだ。ただ私たちの社会は,適応力と機敏さを発揮するようにはできていない。社会を構成する組織や制度の大半は今とは異なる時代,すなわち規模と安定性が成功の指標となる時代につくられた。(p. 344)

規模と安定性が成功の指標となる時代に作られた組織や制度を再構築していかなければ,適応力と機敏さを発揮できない。

難しいのは先見性のあるテクノロジーを,すぐれたビジョン,すなわちすぐれた統治制度や市民レベルの協業と結びつけることだ。成功すれば,都市化は現代社会が抱える重要な問題の多くを解決する有効な手段の一つとなる。(p. 359)

テクノロジーとビジョンを結び付け,問題を解決していく。

そして最後の機会がセックスだ。ビデオデッキからインターネットまで,主要なコミュニケーション・テクノロジーの進歩を後押ししたのは常にポルノだった。次の波はまちがいなく VR だ。触覚テクノロジーと組み合わせれば,VR は五感で楽しめる経験となる。史上初の見て触れるポルノとなれば,中毒性のある神経化学物質が大量に放出されるのはまちがいない。(pp. 364 - 365)

テクノロジーの進化を加速させる原動力は,いつの時代もポルノだった。

学びには,二つの核となる要素がある。一つは心理的なもの,もう一つは物理的なものだ。心理面では「フロー」と呼ばれる意識状態に入る方法を身につけ,パフォーマンスを大幅に高めること(生産性,学習,創造力,協業や協力の能力を強化すること)で,変化に対応することができる。フロー状態では脳の基本的な情報処理能力がすべて強化されるので,思考のスピードを高め,スケールを広げられる。スピードとスケールは,エクスポネンシャルな世界で成功するための認知的必須条件だ。(pp. 384 - 385)

思考のスピードを高め,スケールを広げることで,加速する世界において,トップを目指していく。

流行りのテクノロジーの潮流や,「ブロックチェーン」「AI」「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」といった新しい流行語も,何が部品として存在しているか,そして,その部品同士がどうやってつながっているのかをよく知っておく必要がある。(p. 394)

しっかりテクノロジーの潮流を知り,それをうまく使いこなし,取り入れていく。