独裁力を身につけるため,『独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門』(木谷哲夫,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2014年4月20日)を読んでみた。
リーダー力 = コンセプト力(構想力) + 独裁力(組織を動かす力)(位置 No. 71)
構想だけでは足りない。リーダーには,組織を動かし,構想を実現する力が必要。
大きな変革をする際,社内みんながハッピー,などという状況はありえません。
結局,一人で決めないと,決まるものも決まらないのです。(位置 No. 310)
みんなで決めることは,ぬるい内容になることが多い。そんな内容では変革とは,ほど遠い。誰か一人の決断が,変革につながる。
プロの経営者にとっては,あくまで勝つことが目的で,強みを生かすのは手段にすぎません。
強みを生かすなどのキーワードで現状維持が正当化されている会社は,トップが組織に負けているのかもしれません。(位置 No. 362)
私の会社では,強みを生かすなどのキーワードで現状維持が正当化されている。トップが組織に負けているのか。
福島の原発事故についての,国会事故調の最終報告書は,黒川清氏による序文で,「日本の文化が事故を生んだ」としています。(位置 No. 443)
福島の原発事故以降,日本の文化は大きく変わっていない。そうであるなら,悲劇は繰り返されてしまうか。
どんな問題でも,文化に還元されると,その瞬間に,「どうしようもないもの。変えるのに異常に時間がかかるので,結局は改革できない」ということで終わってしまいます。(位置 No. 454)
文化のせいにされると,対応に長い時間が必要となる。
日本の多くの大手企業では,もはや,決定権者は特定の誰かでもなく,社長でもありません。意思決定する権力が薄く広く拡散してしまって,所在不明になっているのです。(位置 No. 488)
会議を経て,意思決定が行われる。会議の過程を繰り返すたび,エッジがなくなってしまうのは否めない。
権力を握ると多くの人が寄ってきます。しかし,ただ喜んでいると失敗します。
どんな味方も報酬を与え続けないと離反する,
という冷徹な認識が必要です。(位置 No. 729)
権力を握ったとき,報酬を与えることを忘れない。
事務局は,自分ではへりくだって「ロジ」を担当すると称していますが,思うままに時間と場所を決めることのできる力が,本当の権力だということを忘れてはなりません。(位置 No. 1925)
事務局の立場で案を出せば,ほとんどの案が実現できる。
企業は,自己革新を常に続けないと,競争相手に負けてしまいます。(位置 No. 2029)
競争相手がいない企業は,自己革新のモチベーションを持つことができない。
いくら現場に技術力があっても,どこにも強い権力がなく,効果的な戦略の意思決定ができないようであれば,会社は滅びる,ということでしょう。(位置 No. 2153)
私の会社は滅びる,という運命から逃れることができるだろうか。