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歴史問題の正解

2019年12月23日更新

『歴史問題の正解』(有馬哲夫,新潮新書,2016年8月20日発行)を読了。

日本は外国から見てきわめて異常な国である。先の戦争が現在の日本の在り方に計り知れない影響を与えたことは論をまたないが,日本人は占領中に押し付けたいわゆる「教育改革」によって,この戦争を自国の側からではなく,敵国だったアメリカの側から見ることを強いられてきた。そのため先の戦争のことを「大東亜戦争」,すなわちアジアから西欧諸国の植民地支配を排除し,アジア人のための共栄圏を築くための戦争ではなく,「太平洋戦争」,すなわちヨーロッパと太平洋の両方で戦ったアメリカ軍の戦争のうち太平洋地域のもので,ファシズム国家日本に侵略されていたアジア諸国アメリカが解放した戦争と見るよう教育されてきた。(pp. 4 - 5)

「太平洋戦争では日本が悪い」という意識が,私には刷り込まれている。
近現代史についての教育を受ける機会が不足していたと思う。
だとしたら,今からでも近現代史について学ぶしかない。

しかし,満州事変,上海事変南京事件,対米戦争は,すべて日本国民が選挙で選んだ議員が国会で決議したことではない。これらの決定について国民が意見を求められ,その意思を反映させる機会が与えられたことはなかった。この点を私たちは明確に意識すべきである。(p. 36)

満州事変,上海事変南京事件,対米戦争は,国民の総意ではなかった。

つまり,戦争責任は軍国主義軍国主義的助言者(日本軍や日本の軍部ではない)にあるのであって,連合国はけっして日本(天皇)や日本国民に戦争の責任を負わせたり,その罪を問うたりしない,また,「無条件降伏」を求めるのは日本軍にであって,日本や日本国民にではない,だから早期に降伏せよということだ。(pp. 85 - 86)

日本と日本国民は決して降伏していない。
降伏したのは,あくまでも日本軍のみ。

少なくとも,日本はおよそ 70 年前に無条件降伏したのだから,すべてにおいて戦勝国に盲従しなければならない,反省だけして,一切自らの権利を主張してはならない,という国に対しては「歴史的事実に照らして日本は無条件で降伏を受け入れてなどいない。国家としての主権と基本的権利を放棄したことは一度もない」と胸を張っていうべきではないだろうか。(p. 114)

近現代史をよく学び,胸を張れるようにならなければならない。

一言でいえば,「國體」は「国の魂」という概念である。魂を失った肉体が生ける屍であるように,「國體」を失った国は,単なる土地と人間でしかなく,容易に別の国に乗っ取られることになる。このことは,戦後ソ連イデオロギーと政体を押し付けられ衛星国にされた東ヨーロッパの国々および国民がその後どうなったかを見れば,ぼんやりとでも理解できるだろう。(p. 140)

「国體」という言葉を嫌悪する人は,日本国が他国に乗っ取られてもいいのだろうか。
また,「國體」について日本人にタブー視させることで,いずれ日本を乗っ取ろうとする勢力が存在するか。

歴史問題の正解 (新潮新書)

歴史問題の正解 (新潮新書)

  • 作者:有馬 哲夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/08/10
  • メディア: 装丁なし