『日本はなぜ脱原発できないのか 「原子力村」という利権』(小森敦司,平凡社,2016年2月15日)を読了。
米国のアイゼンハワー大統領が 1961 年 1 月の退任演説でこんなふうに語った。
「巨大な軍と軍需産業の複合体が,米国にできあがってしまった。それは私たちの社会の隅々に関わっている」
そうだ,それなのだ。
日本の「原子力村」は,電力会社ばかりか,産業界・財界,官僚,政治家,学者,さらにメディアをも含む巨大で強力な「原子力複合体」とも言える。こんな「原子力村」は他国に例を見ない。(p. 4)
大規模な事業なので,原子力複合体が形成されるのは当たり前ではないか。
専門家養成のため,原子力業界が大学に研究委託や研究費支援をするのも,「癒着」ではなく「協調」です。反原発を主張する国公立大の研究者は出世できないそうですが,学問上の業績をあげれば,意見の違いがあっても昇進できるはずです。ですが,反対するだけでは業績になりません。(加納時男氏へのインタビュー,p. 32 - 33)
反原発を主張する研究者が出世できないのは,業績がないから。
「原発を全部止めるなど,国民生活と経済を考えたらありえません」
「日本の電力のうち再生可能エネルギーはわずか 1 % です。5 年や 10 年で代替できるはずがない」
原発の継続こそが国のため,ということを日本の中で合意形成していく。
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*1:木村雅昭
