『直感力』(羽生善治,PHP新書,2012年11月1日 第1版 第1刷)を読了。
- はじめに――直感はどのように活かすか
- 第一章 直感は,磨くことができる
- 第二章 無理をしない
- 第三章 囚われない
- 第四章 力を借りる
- 第五章 直感と情報
- 第六章 あきらめること,あきらめないこと
- 第七章 自然体の強さ
- 第八章 変えるもの,変えられないもの
- おわりに――直感を信じる力
どんな状況でも自分なりにベストを尽くし,結果に責任を持つ。個性を伸ばし,才能を磨き,成長を続ければ,やがて求めなくとも結果は返ってくるはずだ。そして,アイデアや発想も,自分が進歩をしていれば自然に湧き出るようになり,その中の優れたものを実際に活用できるケースが生じる。それは,個人にも組織単位にもあてはまることだと思う。(p. 4)
自分のベストを尽くして仕事に取り組むことで,地力が向上する。
それを繰り返すうちに,アイデアや発想が湧き出てくる。
私自身,ここ数年,それを実感している。
以前,カーネギーメロン大学の金出武雄先生と対談させていただいたときに「論理的思考の蓄積が,思考スピードを速め,直感を磨いてくれる。計算機の言葉でいえば,毎回決まったファンクションが実行されているうちにハードウェア化するようなものだ。それまでは毎回発火していた脳のニューロンが,その発火の仕方がいつも同じなので,そこに結合が生まれ,一種の学習が行われたということではないか」と指摘してもらったことがあった。(p. 21)
論理的思考を繰り返すうちに,頭の中に道ができるというイメージだろうか。
論理的に考える癖をつければ,論理的思考の道を拓ける。
余白がなければ,直感は生まれない。
リラックスした状態で集中してこそ,直感は生まれる。(p. 38)
落ち着いて,集中する時間を設ける。
直感が生まれる環境をつくる。
義務感や力みを身にまとわないためには,完璧主義にならない,曖昧さを残すことも案外大切だと思う。(p. 57)
曖昧な部分があるからこそ,議論ができて,新しい道筋が生まれてくる。
情報の山をただ漠然と眺めるのではなく,それらを並べ替え,分析することで見えてくるものはあるはずだ。その作業をいったん行った上で,いま必要なこと,しなければならないことを考えれば,自ずと不安がるだけのことからは離れられるだろう。(p. 124)
情報を整理していかないと,漠然と不安に思うだけ。
情報を整理していくと,頭の中も整理されて,問題の全体が見えて,解決するアプローチも見えてくるだろう。
だからといって,あきらめてはいけない―――と言うのは簡単だが,必ずしも永遠にあきらめないことがいいわけではない。たとえばあらかじめ期間を決めておいて,その期間を過ぎても身につかないようであれば,その戦法を潔くあきらめることも必要だ。(p. 131)
時間は限られている。
限られた時間の中で,やれるだけのことをやって,周りに委ねてみるのも一つの方法だろう。
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