Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

集中力 谷川 浩司

2020年3月25日更新

『集中力』(谷川 浩司*1角川oneテーマ21,2000年12月1日発行)を読了。

 羽生さんは,あらゆる戦法を指しこなせる棋士の一人だ。棋風のない,オールラウンドプレイヤーで変幻自在のため,どう指してくるのかがわからない。序盤,中盤,終盤のどこをとっても合理的で,攻めて強いし,受けに入っても強い。こだわりとかがまったくないのが特色である。(pp. 17 - 18)

誰よりも羽生さんと戦った谷川さんがそう言うのだから間違いない。

 数年前,札幌での日本シリーズの対局で,主催者の JT の方から「谷川さん,朝がこない夜はないですよ」といわれたことがある。よく聞く言葉だが,さらに続けて「夜明け前というのは,実は一番暗いのです」といわれたのが非常に心に響いた。(p. 60)

暗くて仕方がないときは,夜明けの直前だと思う。

 将棋に限らず「ああでもない,こうでもない」と迷っていては「へたな考え,休むに似たり」になってしまう。理屈や言葉で了解する前に,「ピンとくる」「なんとなくわかる」と感じる直感がまず働き,その後に対象を考える。思考力を養うには,そこにいたる道筋をいかに短くするかが重要なのである。(p. 90)

直感を信じて,突き進んでみるのもいい。
直感が正しくても,間違っていても,前進できる。

 サラリーマンの世界でも,できるとわかっていることは忠実に実行するのだが,できるかどうかわからない未知のことになると,やれ「危険が多すぎる」「経費が足りない」などとマイナス要因ばかりをあげて前に進もうとしない人がいる。(p. 96)

未知のことに取り組むだけで,パイオニアとしての地位を確立できる。

 どの世界においても,現場に足を運んで,自分の目で見て,自分で考える訓練をしていれば,新しい物や変化に対してチャンネルを切り換えて対応できるのではないだろうか。(p. 103)

インプットを増やして,そのインプットを自分のものにしていけば,あらゆる変化に対応できる。

「こうあるべきだ」という思考からは柔軟な発想は生まれないのだ。当たり前の中に隠された物を探り出そうという発想が,固定観念を打破するもとになるのである。(p. 116)

いきなり,「あるべき姿」を考えるのではなく,なぜそうなったのか,そこに必然性はなかったのか,検証してみる。

 変化の激しい時代は,見たことのない局面に日々直面する時代でもある。これまでの常識や前例は当てはまらない。知識や情報は大切だが,覚えたらマネるのではなく,いったん白紙に戻し,自分の頭で考えることが重要なのである。(p. 120)

自分の頭で考えたことは,必ず自分の糧となる。

 しかし,それ以上に,ただ教わるだけでは,師匠や先輩を超えることができないからだ。言われたことをただ記憶するというのでは,伸びないのである。自分の頭で考える,自分から新しいことを工夫する,その苦労や努力だけが,自分の力になっていくのである。自分の考える力がなければ,この道には向かないのだ。(p. 143)

自分の頭で考えて,自分の力にする。
それを武器にする。
考えない人が多い今の時代,自分の頭で考えるだけで大きなアドバンテージである。

  1. プロ意識をしっかりと持つ。
  2. 仕事で,常にきちんとした結果を出す。だらだらとした仕事ぶりは,信用をなくす。
  3. 仕事の目的をしっかりと定めて集中する。「明日がある」はいい加減な考えでしかない。(p. 151)

プロとは何か,給料をもらっている以上,しっかり意識する。

集中力 (角川oneテーマ21)

集中力 (角川oneテーマ21)

 
集中力 (角川oneテーマ21 (C-3))

集中力 (角川oneテーマ21 (C-3))

 

 

*1:1962 年,神戸市に生まれる。11 歳で若松 政和 七段に入門,13 歳で初段,14 歳で四段と異例のスピードで昇進。21 歳で史上最年少の名人位を獲得。