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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字(下)

『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字(下)』(山田真哉,光文社,2008年2月20日)を読了。

そもそもアンケートというのは,前提条件や対象範囲のちょっとした違いによって,出てくる数字が異なってきます。

こうした特徴を悪用すれば,作られた数字は簡単にできてしまうのです。(位置 No. 290)

アンケートの前提条件や対象範囲を把握した上で,アンケートを評価する。

大事なのは,今後,儲かるかどうかであって,過去の投入額ではありません。過去の投入額は「埋没原価(サンクコスト)」であり,続行か中止かの判断とは無関係なのです。今後,800 億円という現在の赤字額が縮小するのか,逆に拡大するのか,という点だけが判断の基準になります。*1(位置 No. 400)

損失回避性の存在は知っていても「損失を認めたくない!」と思ってしまう。

あなたはつぎのような場面を仕事上で見たことはありませんか?

「1 年間の予算計画を作るために 1 年以上かかる」(ムダな時間の発生)

「事業計画の前提となる市場予測がわずか 2 ヵ月ではずれた」(計画の早期破綻)

「失敗はイヤなので,リスクを果敢にとるような計画は作れない」(計画が挑戦を阻害)

「予算計画では声が大きい部署に多くのお金が配分される」(大局的な視点の欠如)

「どの部署も削減されたときに備えて,予算を多めに申請しようとする」(不正確な計画)

「来年の予算を確保するために,予算を使い切る行動に走ってしまう」(ムダ遣いの発生)

いずれも,計画にまつわるビジネス上の弊害です。(位置 No. 1085)

上記のような場面は,会社でよく見かける。

計画の数字は,ミスリードを起こしやすいという意味で「禁じられた数字」なのです。

「人類の歴史上,唯一不変なものは,時代は必ず変化することである」といわれるほど,どんな時代でも変化は必ず起きます。

ですから,計画は変化に対応させなければ意味はありません。(位置 No. 1217)

時代はかならず変化するという前提に立ち,計画を扱う。

ムラやムダを把握してはじめて効率化が行えるのに,なにも把握せずに人員や予算が減らされれば,ムラ・ムダならぬムリが生じてしまいます。(位置 No. 1632)

ムラとムダを把握して,関係者に見えるようにした上で,人員や予算を減らす。

*1:そもそも,800 億円もかかっているからもったいないと感じるのは,行動経済学的には「損失を認めたくない!」という「損失回避性」が発生しているからですもあります。