『経営戦略全史 50 Giants of Strategy』(三谷 宏治,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2013年4月15日)を読了。
- ヒトは経済的対価より,社会的欲求の充足を重視する
- ヒトの行動は合理的でなく感情に大きく左右される
- ヒトは公式な組織よりも非公式な組織(職場内派閥や仲良しグループ)に影響されやすい
- ヒトの労働意欲はゆえに,客観的な職場環境の良し悪しより,職場での(上司や同僚との)人間関係に左右される。(位置 No. 435)
ヒトの特性を理解して,ヒトに接しよう。
企業で成功するには,戦略をじっくり立てるのではなく,外部から来る機会に素早く対応し続けよ(位置 No. 2431)
今後 10 年の計画を立てるよりも,今の脅威に素早く対応していく能力を身に付けていくことの方が大事なのではないか。
だいたい,ケイパビリティ派は「日本企業がすごい」と言うが,あんなのただの業務効率化じゃないか。コストも安くなってクイックになるかもしれんが,そんなの戦略じゃない。戦略とはトレードオフだ。ある価値を追求するために,他のことを諦めることだ。(位置 No. 2628)
何かを得るためには,何かを犠牲にしなければならない。
ヒトは「過去」において偶然をきらい,必然を好みます。未来に対しては「確率的だ」,つまり将来何が起こるかは偶然が左右するとわかっているのに,なぜか今起きていることは,偶然の産物だとは思いたくないのです。(位置 No. 3792)
過去も未来も確率で捉えるようにしよう。
ワッツが述べてきた「大失敗原因」を逆に見ることで,大失敗回避の方法を探りましょう。大失敗の要因とは,こうです。(位置 No. 3833)
- 過去と現在を必然と思いたがる
- 結果に目が眩む
- 自分(や自社)に甘い
ゆえに,これらから逃れるためには,次の 3 点を努力するしかありません。
- 過去(成功)から学ばない
- 結果(成功)だけで見ない
- 自分で自分を評価しない
経験から学ぶというのは,非効率なのか。
過去に学ぶのでなく,今の智慧を集める。予測・推測するのではなく,実際にやってみる,が社会学からの答えなのです。(位置 No. 3881)
今,求められているのは経験のあるベテランではなく,実際にやってみるという気概のある人。
アイデアは頭の中でも,机上でも,曖昧なままです。形にすることで,その概念が具現化するのです。(位置 No. 4221)
アイデアを形にすることで,磨いていく。
新しいやり方と言っても,自分でつくり出す必要はありません。日々登場する「新」コンセプトも多くはその 15 ~ 40 年前に過去の賢人たちによって唱えられたものでした。
つまり問題は,賢者たちのどの訴えに耳を傾けるかであり,その実現に向けてどの道筋をたどるかなのです。
自分たちの状況やケイパビリティにあった 1 つの経営戦略論を選び,改良して使い込んで,自社の技としましょう。(位置 No. 4765)
私が思い悩むことは,過去の誰かも思い悩んでおり,それを解決するための戦略論が提唱されている。
私はそれを知り,自分のもののように使いこなす。