『コンサルティングとは何か』(堀 紘一,PHP 研究所,2011年6月27日)を読了。
現実社会で真に重要なのは,問題を解くことではなくて,何が問題なのか探り当てることである。(位置 No. 40)
解くべき問題はいっぱいあるように見えるが,真に解くべき問題を見つけることは難しい。
人間,力があれば肩書きも給料も勝手に後からついてくる。肝心なことは実力を磨くことで,そのためにはいいお手本,師匠が欠かせない。これが私の哲学だ。独学ではなかなかいい腕にならない。(位置 No. 121)
いいお手本の真似をすることで,力を伸ばしていく。
企業の実態を徹底的に調査し,将来の変化を予測して,実行可能な戦略を立案するのがコンサルティングの役割だからだ。(位置 No. 396)
実行可能な戦略を立案するのは,生半可なものではない。
技術と経験がない人が戦略を立てようとすると,往々にして陥ってしまうワナがある。それは,過去の延長で未来を見てしまうということだ。未来を予測することは本当に難しいが,一つだけ言えることがあるとすれば,「未来は過去の延長線上にはない」ということ。(位置 No. 864)
10 年先の未来は,過去からの延長線上に存在しない,という前提で未来を見てみよう。
コンサルティングの仕事の本質とは,「何が問題かを突き止め,その答えを考える」ということ。
つまり,「知っていることを教える」のではなく,「考える」ことこそがこの仕事の価値なのである。(位置 No. 1041)
私の仕事も考えることなんだろうな。
それを自覚して,考えることからは逃げない。
「誰かが答えを教えてくれる」という考え方を持ったままでは,会社の経営は今後ますます厳しくなってくるのではないかと思う。世の中のスピードがますます早くなり,今までの経験則が通じなくなってきているからだ。(位置 No. 1055)
皆が答えを待っているのであれば,考え抜いたことを教えればよいのか。
社員全員の納得を求めていたら,迅速な意思決定はできなくなる。そして何も変えられず,時代の変化に取り残されていくだけだ。(位置 No. 1120)
時代の変化に取り残されないため,会社は民主的ではなく,独裁的であるべき。
コンサルタントが拠り所とすべきは,あくまで事実だけだ。事実にもとづいて論理によって物事を設計するのがコンサルタントの本分だ。新鮮な事実を発掘して,それを論理に落としていくのが,コンサルタントに最も求められていることだ。(位置 No. 1278)
事実と向き合い,論理を組み立てる。
改革に反対する人は,大きく二つに分かれる。一つは,既得権益を持っている人であり,自分の権益が脅かされることを恐れて反発する。もう一つは,頑迷固陋な人だ。変化そのものを毛嫌いして反発する。(位置 No. 1389)
社内の改革に反対する人の多くは,変化そのものを毛嫌いしているような気がする。
一つ目は地頭の良さ,二つ目が素直さ,三つ目に努力家かどうかということ,四つ目に打たれ強さ,五番目は運だ。もちろん,見ただけではわからないものもあるが,これを備えていれば,かなりの確率で優秀なコンサルタントに成長していく。(位置 No. 1499)
本当に優秀なコンサルタントに日本の未来を任せることはできるのだろうか。
おかしいことや無駄なことは明らかなのに,何かにつけて,組合が反対するとか,日本人には向いていないなどと,やらない理由,できない理由をあげつらってくるのだ。また,できない理由ややらない理由を考える能力は芸術的と言って良いほど素晴らしかった。要は良い頭をビジネスではなく,他のことに使っていたのだ。(位置 No. 2247)
できない理由ややらない理由を考えるというネガティブなことに頭を使わない。
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