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新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 池上 彰・佐藤 優

2020年7月30日更新

『新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方』(池上 彰・佐藤 優,文藝春秋,2014年11月20日発行)を読了。

 マルクス主義では,「本来,国家は死滅すべきものだ」ということになっているのに,ロシア革命において,どうしてソビエト国家ができたのか。レーニンは,これは「国家」ではなく「半国家」であるといいました。(p. 73)

国家でなければ,ソビエトは成り立たなかった。
しかし,マルクス主義では「国家は死滅すべきもの」であった。
だから,レーニンソビエトを「半国家」といった。

 ソビエト時代には,「形態において民族的,本質においてソビエト的」という,ソ連共産党スターリン書記長が唱え,ブレジネフ書記長の時代にイデオロギー担当のスースロフ書記が理論化したテーゼがありました。「ソビエト人」という,民族を超えるアイデンティティが生まれるのだと主張したわけです。(p. 96)

ソビエトとは,「労働者の代表によって構成する評議会」のことである。
だとすれば,ソビエト人とは一体何なのか。

 いま起きている問題は,すべて克服したはずの古い民族問題です。自分たちの民族は一つの政治単位をもたないといけない,文化的に共通な人々は政治単位をもたなければいけないという国民国家神話の復活です。ポストモダンの時代においてそんなものはもう機能不全になった,現に EU ができたではないかとは言っても,実際には,姿を隠して眠っていたナショナリズムがまた噴き出しているのです。(p. 114)

ナショナリズムは決して眠らせることができないもの。
日本のナショナリズムも,取り戻せるか。

 毎日新聞鈴木琢磨さんが金正日の時代に強調していたのは,「あの国はミイラが支配している」ということです。金日成のミイラが「遺訓」というかたちで政治をやっている。(p. 163)

遺訓を書き足すことにより,政治を進めることができる。
金正日は,結局ミイラに頼っていただけだったのか。
では,金正恩はどうだろうか。

 そんな習近平にとってのアキレス腱は,江沢民国家主席との関係が微妙なことです。自分が絶対的な力をもちたいのでしょう。江沢民の間接的な推薦なくして習近平が現在の地位まで登りつめることはできませんでしたが,もはや江沢民の存在は目障りでしかない。影響力を断ち切りたいはずです。(p. 198)

2015年の段階では,江沢民は健在らしい。
中国の指導者は推薦により,成り立つのであれば,この構図はキャストを変えて,続いていくのか。

「ところがここでは,だれもが幸せになり,おまえの自由のもとではどこを見回してもそうであったように,反乱を起こしたり,たがいを滅ぼしあったりする者もいない。そう,われわれは彼らに言い聞かせてやるのだ。われわれに自由を差しだし,われわれに屈服したときに,はじめて自由になれるのだとな」(ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 2』)(p. 246)

自由を差しだすこと,屈服することで,はじめて自由になれるとは,どういうことか。