『ビジネススキル・イノベーション 「時間×思考×直感」67 のパワフルな技術』(横田尚哉,プレジデント社,2012年9月1日)を読了。
日常に潜む時間リスクを,他にもいくつかあげてみます。(p. 19)
「いざ仕事をしようと思ったら,必要な資料がそろっていなかった」(資料の欠落)
「上司の意図を誤解したまま仕事を進めて,やり直しを命じられた」(要求への無知)
「自分のスキルが足りずに,作業のスピードが上がらなかった」(技術の未熟)
「顧客に叱られて気分が落ち込み,仕事に集中できない」(気力の低下)
期限通りにタスクをこなさない人にありがちな行動。
私が会議の議長を務めるときは,効率を高めるために三つの約束を参加者にしてもらいます。(p. 81)
- 資料の事前理解
- 時間厳守
- 無発言者参加禁止
会議で発言しない人には,意見はないのか。
大切なのは「1 を知って,1 を教える」から「10 を知って,1 を教える」のレベルにいくことです。
1 を教えるなら,自分は 10 を知る。それにより,自分も一段上の高みに到達することができます。人に教えるのが一番の勉強という言葉もありますが,このように一段高い視点を獲得できることが,教えることの最大の効用ともいえるでしょう。(p. 96)
人に教えるため,10 を知る。これにより自分を高めていく。
不足を経験する方法は二つです。
一つは,リソース不足のベンチャー企業などに転職すること。もう一つは,チャレンジングな目標を掲げて,リソースが不足する状況をつくること。保護された環境下でも,10 日でやる仕事を 5 日でやると決めれば,努力,苦労,悩みが生まれます。
いずれにしても不足を経験するためには,現状に甘んじない勇気が必要です。意を決して,ぬるま湯から出ることができるかどうか。守りの時代においては,その決断が明暗を分けます。(p. 185)
転職するのは大変だから,チャレンジングな目標を掲げるという方法を採用しよう。
将来を見据えて行動するのは「プロアクティブ」ですが,現状に対応するのは「リアクティブ」です。経営者に求められるのは,プロアクティブな経営です。しかし実際にリアクティブに終始して,その姿勢をプロアクティブだと勘違いしているケースが多いのです。(p. 202)
自分の行動が,プロアクティブなものか,リアクティブなものか分類してみようか。
人は,自分が積み重ねてきた時間の分しか,未来を感じることができません。社会人になって 1 年経てば,もう 1 年先まで未来を描くことができます。5 年経てば 5 年先,10 年経てば 10 年先です。まだ何も積み上げていない学生に,未来のことを質問するほうがおかしい。
積み重ねてきた経験と思い描ける未来の範囲が比例するのは,未来を感じ取る感性が経験によって培われるものだからです。(p. 208)
社会人になって十数年。十数年先の未来を思い描いてみよう。