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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

人工知能――機械といかに向き合うか

人工知能――機械といかに向き合うか』(DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部,ダイヤモンド社,2016年9月29日)を読了。

我々が学ぶべきは,ビジネス実験がオペレーションの改善に結び付くということだけではない。企業はビジネス実験を後ろ盾に,誤った常識やベテラン幹部にさえ見られる間違った直感を,自信を持って覆すことができる。そして,いままで以上に賢明な意思決定を下せば,結果的に業績も向上する。(pp. 100 - 101)

ビジネス実験を後ろ盾にして,物事を変えていく。

産業革命と比べて,デジタル技術のほうが「勝者総取り」の市場を生みやすい。二人*1はまた,技術進歩の目まぐるしいスピードにもかかわらず,ビジネスの活力は落ちていると考え,政策による対応が不十分ではないかと懸念する。未来のことは誰もわからないが,新しいテクノロジーが経済に及ぼす負の側面に立ち向かうべき時はいまである――これが二人の結論である。(p. 193)

技術進歩にキャッチアップし,法整備が不十分な隙間を狙って,市場で勝つというパターンを見出したい。

知的な意味で簡単なのは,既存のプロセスを見て「この仕事の一部をどうやったら機械にさせられるか」と問うことです。それは一定の創造性や少々の労力を必要としますし,たしかに価値を創出します。しかし,「機械と人間を協力させてまったく新しいことを成し遂げ,市場でもっとも価値あるものを創造するにはどうすればよいか」と問うほうが,さらに創造性を必要とします。(p. 211)

「この仕事の一部をどうやったら機械にさせられるか」と問うのはカイゼン,「機械と人間を協力させてまったく新しいことを成し遂げ,市場でもっとも価値あるものを創造するにはどうすればよいか」と問うのは DX か。

*1:マサチューセッツ工科大学(MIT)スローンスクール・オブ・マネジメントの研究者,エリック・ブリニョルフソンとアンドリュー・マカフィー