『「後回し」にしない技術』(イ・ミンギュ,文響社)を読了。
平凡な人と成功した人の違いは,知識ではなく実践であり,成功した企業とそうでない企業の違いは,戦略ではなく実行力にある。個人であれ組織であれ,実行力こそが真の競争力なのだ。(位置 No. 64)
いい戦略でも,実行しなければ成功することはない。
実行力が優れた人たちは,楽観的な思考と悲観的な考えを同時に持つことができる。これを「両面的思考(Double Think)」という。(中略)
両面的思考を育てるためには,次のようなプロセスが必要である。
第一に,望みを手に入れた自分の姿を生き生きとイメージし,そこからどのようなメリットが得られるかを最大限に探し出す。
第二に,目標達成へのプロセスでぶつかる難問や突発的な事態を予想する。
そして第三に,それらの問題に効果的に対処できる対策を立てる。(位置 No. 334)
楽観的な思考と悲観的な思考を同居させる。
成功する人は,解決すべき問題が何かを正確に知るために十分な時間をかけるが,失敗する人は,問題を正確に把握するより前に,むやみに解決しようとしてあくせくする。(位置 No. 423)
解決すべき問題を正確に知ることから始める。
何かを成し遂げたければ,漠然と「やってみよう」という考えでは駄目だ。「なぜ,やらなくてはならないか」,その切実な理由を探さなくてはならない。
(中略)どんな目標でも,切実な理由を探し出し,差し迫った気持ちで取りかかれば,その目標はすでに半分は成功したも同然だ。(位置 No. 952)
「なぜ,やるのか」をはっきりさせて始める。
スピーディーに反応すれば,どんな状況でも他人の好感と信頼を得ることができる。なぜなら,人は相手がスピーディーに反応してくれるとき,自分が尊重されていると感じ,相手を信頼できる人だと判断するからだ。(位置 No. 1096)
メールの返信はスピーディーに。
人間は本当は重要だけれどもやりたくない仕事(頭を使わなくてはならない仕事)があるとき,単純な仕事(頭をあまり使わなくてもいい仕事)をすることで,ストレスから逃げようとする傾向がある。(位置 No. 2030)
頭をつかわなくてはならない仕事からは逃げない。
「デスクをきちんと整理できない人は,仕事もきちんとできない」
これは,自己啓発専門家のブライアン・トレイシー(Brian Tracy)の言葉だ。わたしもその意見に大いに賛成だが,もうひとつ,こう付け加えたい。
「デスクを整理するために,本当にしなければならない重要な仕事を後回しにする人は,絶対に大きな成功を収めることはできない」(位置 No. 2071)
デスクの乱れは心の乱れ。
<効率と効果の違い>
- 効率(Efficiency):投資した努力と結果の比率,つまり仕事をどれだけ多く,どれだけ早くできるかで測定される。効率と成果は別次元の問題なので,効率が高いからといって,必ずしも成果が保障されるわけではない。
- 効果(Effectiveness):現実の成果や寄与度に直結する中心的な役割の仕事をどれだけよくやったかという尺度。効果が高い仕事をするということは,成果を出せる仕事や寄与度が高い仕事をよくやったということだ。(位置 No. 2610)
効率よりも効果を求める。
ある分野で頭角を現した人たちには,共通点がある。目標がはっきりしていて,寝ても覚めてもその目標から目をそらさないという点だ。(位置 No. 2760)
寝ても覚めても目標に向かっていれば,目標に近づいていける。
昨日と違う明日を迎え,他人と違った人生を生きたければ,必ず満たすべき前提条件がある。昨日と違うことを考え,他人と違うことを行わなければならないということだ。(位置 No. 3257)
違うことを考え,違うことを行ってみる。