Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

NEWTYPE ニュータイプの時代 山口 周

2020年10月6日作成,2021年1月4日更新

NEWTYPE ニュータイプの時代』(山口 周,ダイヤモンド社)を読了。

このような世界にあって,目的や意味を明確にすることなく,ただひたすらに生産性を求めて量的成果を追求するオールドタイプは,さらなる「クソ仕事」を作り出して周囲のモチベーションを破壊し,自らも「無意味の泥沼」へと陥っていくことになるでしょう。(p. 27)

オールドタイプ(OLDTYPE)に分類される人は,何人も思い浮かぶ。

「VUCA 化の進行」は,私たちがこれまで「良い」と考えてきたさまざまな能力やモノゴトの価値に大きな影響を与えることになります。ここでは代表的なポイントを 3 つ挙げておきましょう。(p. 28)

  1. 経験の無価値化
  2. 予測の無価値化
  3. 最適化の無価値化

VUCA*1 化が進めば,経験,予測,最適化は,価値を持たなくなる。

VUCA の世界では,経験は役に立たない。

イノベーションの定義は極めて混乱した状況にあり,率直に言って明確な定義は存在しないと言って構わないと思いますが,多くの経営学者や実務者による定義の最大公約数となる要件を抽出すれば,「方法論としての革新性」と「生み出した経験価値の大きさ」という 2 点に収斂することになります。(pp. 51 - 52)

今と同じ仕事のやり方では,イノベーションは生まれない。

一方で,進化するテクノロジーを用いることで,現在の社会が抱える課題をどのように解決できるかを考えるニュータイプは,環境変化を自らのチャンスに変えていくことで,大きな豊かさを生み出していくことになるでしょう。(p. 73)

新しいテクノロジーを活用することで,足元の課題だけではなく,今まで手も足も出なかったような社会が抱える問題に向かっていく。

「モノ」も「カネ」もいったん量が決まってしまえば,それが後で変わることはありませんが,「ヒト」は与えられる「意味」の豊かさによって放出するエネルギーの量が大きく変わります。(p. 90)

ヒトに意味を与えれば,パッションが生まれ,エネルギー量は大きくなる。(意味がパッションの原動力か。)

これが「役に立つ」と「意味がある」の市場特性の違いです。ハサミやホチキスなどの文房具は「役に立つけど,意味がない」という市場に生息しています。つまり評価関数が収斂する市場で戦っており,したがって定番商品を置いておけば誰も文句は言わず,それを買ってくれるということです。(p. 114)

自分の仕事に意味があるのか,考えてみよう。

翻って,現在の日本企業においては,「それは何の役に立つの?」という経営陣の問いかけに応えられないアイデアは資源を配分されません。しかし,世界を変えるような巨大なイノベーションの多くは「何となく,これはすごい気がする」という直感に導かれて実現しているのだということを,我々は決して忘れてはなりません。(p. 163)

現在の日本企業で,イノベーションが生まれない理由の一つ。
「それは何の役に立つの?」というクソな問いかけをやめてしまえ。

GDP に代表される経済指標は今日,「豊かさ」や「健全性」を示す指標としてはもはや無意味になっています。現在の日本では,「モノ」から「意味」へと価値の源泉がシフトしています。(p. 182)

「意味」を最も大事な指標としよう。

市場が社会における適切なリソースの配分を実現してくれるのであれば,誰もがフリーエージェントとして働き,必要に応じてプロジェクトを組んで協働し,プロジェクトの終了後は解散するというやり方こそ最も効率的なはずなのに,なぜ多くの人は大規模で官僚的な組織に所属し,その中で経済活動を行っているのだろうか,という疑問です。(p. 191)

これからは,プロジェクトに生きる人になる。
そして,プロジェクトを引っ張っていける人になる。

「努力は報われる」という主張には一種の世界観が反映されていて確かに美しく響きます。しかしそれは願望でしかなく,現実の世界はそうではないということを直視しなければ,「自分の人生」を有意義に豊かに生きることは難しいでしょう。(p. 207)

 「努力は必ず報われる」の世界観だけでは,人生を変えられない。

限界費用が低下し,「試す」ためのコストがどんどん低下すれば,今後の世界ではますます「戦略的な計画」よりも「意図された偶発性」の方が,最終的により良い成果に結びつく可能性が高まることになります。(p. 244)

戦略的な計画なんて,机上の空論に過ぎない。
試してみることでしか,わからないことがある。

かくして,無教養な経営者とサイエンス重視の参謀スタッフによる「構想なき生産性の向上」への終わりなき行軍が組織に求められ,従業員のモラルとモチベーションを破壊し,コンプライアンス違反が頻発しているというのが現在の日本の大企業の状況です。(p. 282)

私が勤めている会社において,「構想なき生産性の向上」への終わりなき行軍は始まっている。

リベラルアーツのリベラルとは自由という意味であり,アートとは技術のことです。したがってリベラルアーツとは「自由になるための技術」ということになります。(p. 284)

私は,自由になりたい。
そんな私には,自由になるための技術(リベラルアーツ)が必要。

ニュータイプの時代

ニュータイプの時代

 

 

 

*1:Volatility(変動性), Uncertainty(不確実性), Complexity(複雑性), Ambiguity(曖昧性)