2020年7月1日更新
『【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則』(P. F. ドラッカー著,上田惇生編訳,ダイヤモンド社,2001年12月13日発行)を読了。
マネジメント・ブームの中心となったコンセプトは 7 つあった。それは,
マネジメントは必要かもしれないが,それで十分ではない。
マネジメントには,自らの組織をして社会に貢献させるうえで三つの役割がある。それら三つの役割は,異質ではあるが同じように重要である。(p. 9)
マネジメントだけで,組織は変わるのだろうか。
ところが,たとえ独占禁止法が存在していなくとも,それ以上大きくなると賢明ではないという上限もある。市場を支配すると惰眠をむさぼる。自己満足によって失敗する。市場を支配すると,組織のなかに革新に対する抵抗が出てくる。外部の変化に対する適応が危険なまでに難しくなる。(p. 30)
惰眠をむさぼる,自己満足する,これが現状かもしれない。
イノベーションなる言葉は,技術用語ではない。経済用語であり社会用語である。イノベーションをイノベーションたらしめるものは,科学や技術そのものではない。経済や社会にもたらす変化である。消費者,生産者,市民,学生その他の人間行動にもたらす変化である。イノベーションが生み出すものは,単なる知識ではなく,新たな価値,富,行動である。(p. 266)
イノベーションが生み出すものは,新たな価値,富,行動である。
組織の基礎となる原理は,「私的な悪徳は社会のためになる」ではない。「個人の強みは社会のためになる」である。これがマネジメントの正統性の根拠である。そして,マネジメントの権限の基盤となりうる理念的原理である。(p. 276)
個人の強みを,組織に生かすことができれば,組織は強くなりうる。