Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

ロングゲーム 今,自分にとっていちばん意味のあることをするために

新年にふさわしい読書ログは何か。ストックしていた読書ログの中から『ロングゲーム 今,自分にとっていちばん意味のあることをするために』(ドリー・クラーク,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2022年7月25日)を選んでみた。

2024年,自分にとっていちばん意味のあることをしよう。

「なぜみんなこんなにうまくいっているの?何か秘密があるの?なぜ私だけがこんなにダメなの?どこかに使える『ライフハック』はないの?」

こんなふうに生きるのは間違っている。他人との比較をやめ,自分だけの成功の定義を見つけ,自分のペースで人生を生きる。(位置 No. 54)

他人との比較ではなく,自分で見つけたやり方を貫いていく。

誰もがブレークスルーになるようなイノベーションを求めている。(中略)何かを始めるには,まず「起動時間」がかかる。その間に物事がうまくいっているかを確認し,必要なら調整を加え,最適化を目指す。(位置 No. 132)

物事を続けながら,うまくいっているか確認し,最適化していく。愚直に最適化を続けていけば,イノベーションと呼べる日が来る。

目先の利益の誘惑に負けず,不確実ではあるが,価値のある将来の目標に向かって努力を続ける――これが,「ロングゲームをプレイする」ということだ。(位置 No. 211)

短いゲームの勝ち負けにこだわらず,ロングゲームで勝つためにできることをやり続ける。

「忙しい」の定義を考え直す。「忙しい人」は「仕事ができる人」ではない。むしろ「自分のスケジュールさえコントロールできない人」だ。そう考えれば,忙しさの魅力も半減するだろう。(位置 No. 519)

忙しいことは魅力ではない。自分のスケジュールをコントロールして,与えられた時間の中で,自分ができることを一定のペースでやる。

「何かをするかどうか決めるときは『すごい!最高!絶対やる!何があってもやる!』と感じないのであれば,やらないのが正しい」(位置 No. 597)

歳をとるごとに,『すごい!』という感じを抱くことが少なくなっていると思う。だからこそ,『すごい!』と感じたことは,逃さないようにしよう。

意義ある目標に向かって努力しているときは,目標そのものが力になり,日々の努力を積み重ねられる。

自分の興味に最適化するなら,「できそうなこと」ではなく,「本当に興味があること」を目標にしよう。(位置 No. 1102)

本当に興味があることだから,続けていける。これまでも,そして,これからも続けられることを,積み重ねていく。

2004年,グーグルは株式の公開に合わせて,独自のユニークなコンセプトを打ち出した。それは「20 % ルール」だ。創業者のセルゲイ・ブリンラリー・ペイジIPO(新規株式公開)レターに書いた言葉を引用しよう。

「私たちは従業員に,進行中のプロジェクトだけでなく,グーグルに大きな価値をもたらす新しい何かに,自分の時間の 20 % を使ってもらいたい。従業員はよりエンパワーされ,創造性とイノベーションを加速させることができるだろう。私たちは,いつもこうして最も大きな進歩を達成してきた」(位置 No. 1184)

大きな進歩を達成するためには,新しいことに取り組まなければならない。

元ヤフー CEO で,それ以前は長年にわたってグーグルで働いていたマリッサ・メイヤーはこう言っている。「グーグルの『20 % ルール』には裏がある。実質的には 20 % ではなくて 120 % だ」。つまり 20 % の時間でやるはずの特別プロジェクトは,実際は「本来の仕事にプラスして」やっているということだ。(位置 No. 1196)

20 % ルールの裏事情。

100 % を 80 % にして取り組むか,100 % を 120 % にして取り組むか。

私は 100 % を 80 % に効率化して,創出された 20 % の時間で取り組みたい。

昔からよく言われているように,「人間は 1 日でできることを過大評価し,1 年でできることを過小評価する」。この期間を「10 年」までに広げると,さらにぐっと過小評価が厳しくなる。20 % ルールも,ある意味で投資だ。株の投資と同じように,10 年たてばかなり大きな複利効果が期待できる。(位置 No. 1463)

株の投資,ワインの熟成,自己啓発,10 年の複利効果に期待しよう。

極端に内向的な人や一匹狼を自負する人など,他人と「つながる」ことにまったく興味をもてない人もいるだろう。そんなヒマがあったら,本業に精を出したほうがいいと考えるかもしれない。たしかにそういった態度でも,ある程度まではうまくいく。

だが,狭い人脈しかないことは,いずれ成長への足かせになるだろう。新しい考え方に触れる機会もなく,自分のアイデアが誰かに届くこともなく,ビジネスの微妙なコツを知るチャンスもないことになる。なぜなら,そういうコツや考え方は,見ず知らずの人には教えないからだ。教えるのは親しい友人や同僚だけだ。(位置 No. 1727)

新しい考え方に触れる機会を与えてくれる人と繋がっていよう。

挑戦が報われることもあれば,そうでないこともある。それでも挑戦しなければならない。(中略)たとえ卓越した能力があっても,打席に立たなければ,その能力を発揮することはできない。

(中略)長期で考えれば,「統計」はあなたの味方だ。打席に立つ回数を増やせば,ヒットの数も増える。(位置 No. 2880)

イチローも,3 割超しかヒットを打てない。それでも,打席に立ち続けたからこそ,4,367 本のヒットを積み重ねた。

king-masashi.hatenablog.com

失敗することが大切なのは,ほとんどの人が失敗だと思うものは,本当は役に立つデータの収集にすぎないからだ。さらに結果が出る前にあきらめず,自分の努力を信じることも大切だ。(位置 No. 3146)

失敗したとしても,そこで得られたデータを活用すれば,次に失敗する可能性を減らすことができる。

2011年,ベゾスは『ワイアード』誌のインタビューで次のように語った。

「3 年単位の目標ばかり追っていると,たくさんのライバルと闘わなければならない。しかし 7 年単位の目標にすると,ライバルは激減する。なぜなら,そんなに先まで考える企業はほとんどないからだ。時間軸を伸ばすだけで,短期では達成できないような大きな目標に取り組めるようになる」(位置 No. 3224)

3 年単位の目標ではなく,より長い目標(5 ~ 10 年くらいか)を立てる。

企業でも,個人でも,そんな先まで考えていることはほとんどないから,ブルーオーシャンが広がっている可能性がある。