2020年9月15日
『抵抗勢力との向き合い方』(榊巻 亮,日経 BP 社)を読了。
関わった人全員がモチベーション高く,使命感に燃えているようなら態勢の質は向上するが,他人事として捉えて,やる気がなければ態勢の質は悪化し,実行に漕ぎ着けるのは難しくなるだろう。(位置 No. 7)
関わる人全員のモチベーションが高ければ,言うことはない。
「第1階層=現状」をそろえるために,3つの前提を合わせる(位置 No. 920)
- 見ている事実
- 見ている範囲
- 見ている時間軸
見ている事実,範囲,時間軸をそろえて現状を把握する。
人はとにかく変化や不確実なことを嫌う。心理学や行動経済学の実験では「将来手に入ると期待されるものよりも,現在持っているものを大事にし過ぎてしまう」という,人間の不合理な性質が何度も確認されている。人はそもそも合理的には判断できない生き物なのだ。(位置 No. 1049)
私の身の回りにも,捨てられないものがあふれている。
合理的な判断で,断捨離したい。
いくら効果を積み上げても,実行したときのリスクをゼロにすることはできない。そのため,「少しでもリスクがあるなら,実行すべきではない!」というロジックで反対されると,どうにもならなくなってしまう。これに対応するためには「実行しない」リスクも合わせて考えるようにするのがよい。(位置 No. 1107)
実行したときのリスクと実行しないリスクを天秤にかける。
認識は合っていそうで,合っていないもの。考えていそうで,考えていないもの。言葉だけが独り歩きしているもの。言葉の定義が合っていないもの。こんな部分に踏み込む「問い」が良い。(位置 No. 1522)
例えば,デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉も,独り歩きしている。
DX 推進する前に,この文脈における DX とは何かを考える。
頭のなかのものが文字や絵に落ちて,客観視できるようになるのも大きなメリットだ。書き出してみたものを客観的に見ると,また素朴な疑問が生まれる。そして問いの答えを書き出す。「問い」と「言語化」を行ったり来たりすることで思考が深まり,自分の案としての精度が高まっていく。(位置 No. 1570)
頭のなかのものを文字や絵としてアウトプットし,客観的に見てみる。
「問い」と「言語化」のステップは,上手に価値観をぶつけ合うための準備にすぎない。
このステップを踏むからこそ,意見がまとまってくる。(位置 No. 1624)
「問い」→「言語化」→「ぶつけ合い」のステップで,アイデアを具体化していく。
プロジェクトルームは,思考のスイッチを切り替えるのにも効果的である。(位置 No. 2084)
- 今日明日の仕事から離れて,5 年後 10 年後のあるべき姿を考える
- 自分の部署の仕事から離れて,全社視点で考える
- 建前論から離れて,本音でぶつかり合う
今日明日の仕事から離れて,将来を考えるプロジェクトルームにしよう。