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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

日本の選択 あなたはどちらを選びますか?――先送りできない日本2 池上 彰

2020年7月22日

『日本の選択 あなたはどちらを選びますか?――先送りできない日本 2』(池上 彰,角川 one テーマ 21,2012年12月10日発行)を読了。

「過去のローマ帝国のように,アメリカは財政支出の浪費が続き,大量の借金を抱え,衰亡の過程を辿っている。膨大な借金は,われわれ中国がアメリカ国債を買うことでまかなっている。つまりアメリカ人は,われわれのために働いているのだ」(p. 5)

中国人は,アメリカ人が自分たちのために働いていると思っている。
中国と同じように,アメリカ国債を買っている日本人は,そんなことを思っているだろうか。

「われわれの世代では知恵が足りなくて解決できないかもしれないが,次の世代はわれわれよりももっと知恵があり,この問題を解決できるだろう」 by 鄧小平(p. 96)

問題の先送りであるが,将来にそれを委ねるというのも一つの手である。

 まずはアドバルーンを上げ,相手や世論の反応を見て修正していく。それが橋下氏の常套手段です。もし最初からおとなしい案を出したとしても,必ずどこかからは反発は出ます。するとそこからさらに妥協をせざるを得なくなり,結局は効果の乏しいものになる。橋下氏としては,それは避けたいから,みんながぎょっとするような極端な案を提案するのです。(pp. 123 - 124)

橋下氏は政治手法を誰から学んだのか。
弁護士としてのノウハウなのか。

「起こるはずがない」という,いまから思えばあまりにも非論理的な断定,いわゆる「安全神話」が,取り返しのつかないダメージを福島の地にもたらしてしまったのです。
 あの大事故は,多くの日本人を思考停止状態から目覚めさせました。私たちは自分たちの国のエネルギーについて,真剣に考えるようになりました。以前まではほんの一握りの人たちが訴えていた「原発 NO ! 」は,いまや民意になりつつあります。(p. 174)

民意,という言葉を簡単に使ってもいいのか。
原発 No ! 」は,本当に民意なのだろうか。

 私はこの宿命に希望を見出しています。日本人は新しいことに対して自ら積極的に取り組むという国民性ではありません。外から押し付けられて逃げられない状況に追い込まれたとき,驚くべき力を発揮してきました。たとえば 1973 年のオイルショックのとき,日本人は官民をあげて省エネ技術の開発に挑戦しました。それが世界一燃費のよい自動車を生み出す原動力となり,CO2 排出量の少ない省エネ技術を築く結果となったのです。今回も間違いなく,日本人は新しい技術を手にするでしょう。(pp. 188 - 189)

日本の技術を過大評価していないだろうか。
何か技術革新があれば,訳知り顔で技術背景を語るのだろうか。