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悪人のススメ 川北 義則

2020年7月21日更新

『悪人のススメ』(川北 義則,中経出版,2014年8月18日発行)を読了。

「悪は必要である。もし悪が存在しなければ,善も存在しないことになる。悪こそは善の唯一の存在理由なのである」 by アナトール・フランス

悪があるからこそ,物語は生まれる。
そして,世の中も面白くなる。

 日本ほど,他人を信用する国はない。まさに「お人好し」国家,国民を挙げて,みんないい人なのだ。だまそうと思えば,こんな単純な国民性はないといえる。もっと悪くならないと,世界で伍していけない。いや,世の中を渡っていけないことを心すべきではないか。(p. 5)

世界で伍していくために,他国を欺くことも必要である。
日本は,今までいい国でありすぎた。

「悪人が害悪を及ぼすといっても,善人が及ぼす害悪にまさる害悪はない」
 本当に,そのとおりなのだ。大きな悪を仕出かし,大きな被害を与えながら,悪意がないことを免罪符に,しかもしゃあしゃあとしているのが悪気のない善人たちではないか。(p. 22)

善人の害悪こそ,世の中のためにならない。
厳しすぎる環境基準がその一例か。

「悪人がいなければ,善人は引き立たないし,声高に正義を叫ぶこともできない。悪人がいなければ,世の多くの物語は成り立たず,読者や視聴者は主役に完全に感情移入もできない」(『産経新聞』2014年6月26日)(p. 30)

悪人がいるからこそ,世の中は楽しくなる。
いい人だらけの,天国はきっとつまらないのではないか。

「一人殺せば殺人者,百万人殺せば英雄だ。数が殺人を正当化する」(チャップリン)(p. 55)

一人を殺してしまったのなら,百万人殺すつもりでいくしかない。

「意気地のない人や,何とかなるさと思って引っ込んでいるような人が,世の中を変えた試しはない」(ユルゲン・シュレンプ)(p. 68)

世の中を変えるのは,表に出て行く人である。
引っ込んでいる人は,世の中を変えることはできない。

「人を賢明にするのは,敵を持つことが一番だ」(ジョージ・サヴィル)(p. 75)

敵がいれば,それを欺こうと様々な謀略を考える。
だから人は賢明になれる。

「努力を認めてほしいは善人の戯言」 by 川北 義則氏の上司(p. 114)

努力ではなく,結果で示すのが悪人である。

「過去にしがみついて前進するのは,重い鉄球のついた鎖を引きずって歩くようなものだ」(ヘンリー・ミラー)(p. 114)

重い鉄球のついた鎖を断ち切るために,過去を断ち切る。

「幸福以外のものを目的として生きるとき,人は幸福になれる」 by J・S・ミル(p. 197)

幸福を求めるから,人は幸福になれない。
だから幸福以外のものを求める。

悪人のススメ (中経出版)

悪人のススメ (中経出版)