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池上彰の政治の学校 池上 彰

2020年7月4日更新

池上彰の政治の学校』(池上 彰,朝日新書,2012年9月30日発行)

 日本の政治がうまくいかないのは,政治家が「票集め」に走り,国民は「幸せの青い鳥」を追い求めているからです。(p. 16)

日本のことを本気で考えている政治家はどれほどいるのだろうか。
口先ばかりの,政治家が目につくように思われる。

 ちなみに,審議の内容は議事録に記録されるのですが,この議事録を作るのは官僚です。だから,ウソではないけれども,微妙に表現を変えたりすることはあります。激しく反対した人の話を丸めた表現で1行にしてしまったりする。(p. 143)

議事録を書くことができるのは,その議論の主導権を裏で握ることに他ならない。

 日本最大のシンクタンクはどこか。そう聞かれれば,やはり「霞が関」と答えるしかありません。自民党が長期政権時代,その知恵袋としてきたのは,まさに霞が関の官僚でした。それをもって「官僚主導」とも言われてきたわけです。(p. 145)

霞が関と並び立つ,シンクタンクができれば,日本は変わるのだろうか。

 本来の政治主導は,政治家がすべてを動かすということではありません。政治家の仕事は「大方針を決める」ことです。そして後は官僚たちに任せる。これまでの自民党政権時代は,その「大方針を決める」ことまで官僚に丸投げして,自分たちは政権を維持することだけに集中していたのが問題だったのです。(p. 147)

大方針を決めることができる政治家は,どれほどいるのだろうか。

 ポピュリズムを日本語に訳すならば,「衆愚政治」になります。政治家が民衆の人気取りに走ってしまい,本当に必要な政策を実行しない。そして民衆もそれを咎めることができない。それがポピュリズムの基本的な症状です。(p. 205)

安倍政権は,衆愚政治だろうか。

 政治不信が広がっています。政治が私たちの思いに応えていない。それは,その通りです。でも,政治家は政治家なりに,国家社会のことを考えています。そうした政策や方針を知らないまま,勝手に政治家や官僚を叩く。そんなことが多過ぎます。それでは世の中はいつまで経っても,よくなりません。(p. 234)

叩くことでは何も生まれない。叩くのであれば,対案をしっかり示さなければならない。感覚的に,政治家や官僚を叩くのは,甚だおかしいことである。

池上彰の政治の学校 (朝日新書)

池上彰の政治の学校 (朝日新書)

  • 作者:池上 彰
  • 発売日: 2012/09/13
  • メディア: 新書
 
増補 池上彰の政治の学校 (朝日新書)

増補 池上彰の政治の学校 (朝日新書)