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令和二年 大相撲三月場所 千秋楽 白鵬 vs 鶴竜,朝乃山 大関昇進へ

2020年4月4日更新

白鵬 vs 鶴竜

七年ぶり 25 回目の千秋楽相星決戦となった白鵬(12勝2敗)と鶴竜(12勝2敗)。

過去は,白鵬 41 勝,鶴竜 8 勝で大きく差が開いているが,近年では巻きかえの応酬で長い相撲になることも多い。

今場所も巻きかえ合う展開となったが,制したのは第一人者の白鵬,寄り切りで 2 場所ぶり 44 回目の優勝を果たした。
異例の”無観客”の土俵を締めたのは,横綱 白鵬であった。

解説の北の富士氏は「鶴竜の動きがかたかった」とコメント。

これで白鵬は初優勝以来,15 年連続での優勝。
年 6 場所制となった 1958 年以降,35 歳 0 ヵ月*1での優勝は,旭天鵬 37 歳 8 ヵ月,千代の富士 35 歳 5 ヵ月に次ぐ三番目の年長記録。

当日のサンデースポーツに出演時,「食べたいもの,飲みたいものを我慢してきた。稽古方法は間違っていないと確信できた」と語った。
まだ,勝ち続けるための努力は怠らない。

貴景勝 vs 朝乃山

貴景勝(7勝7敗)と朝乃山(10勝4敗)の対戦。

朝乃山は,この一番に勝って,大関昇進への望みをつなぎたいところ。

朝乃山は,前へ前へ攻め続け,押し倒しで 11 勝とした。
ただし,直近 3 場所の勝利数が 32 勝で,大関昇進の目安と言われる 33 勝には届かなかった。

解説の北の富士氏は「将来は明るい,前途洋々。大関昇進だ」と言っていたが,審判部の判断を待つことになる。

一方,敗れた貴景勝は負け越し,来場所はカド番となるが,「また出直して,どんな場所でも力を出せるようにしたい」とのこと。

朝乃山 大関昇進を確実に

その後,日本相撲協会審判部 境川部長代理(元小結両国)は,八角理事長(元横綱北勝海)に臨時理事会の開催を要請し,理事長はそれを承認。
昇進審議の臨時理事会で,大関昇進が否決されたことはなく,朝乃山の大関昇進はほぼ確実となった。

富山県出身の朝乃山が大関に昇進すれば,1909 年に大関昇進し,後に横綱となった太刀山以来 111 年ぶりの富山県出身大関の誕生*2である。

尾車事業部長「15 日間通して変化や引きがない相撲は今どき珍しい。すがすがしい」

愚直なまでに正攻法の相撲を尾車事業部長は評価。

境川 審判部長代理「欲を言えば,昨日(鶴竜戦),一昨日(白鵬戦),いずれか勝ってくれればよかった。昨日はきわどい相撲だったし,誰と対戦しても堂々とした相撲を取っている。本格的な右四つの形を持ったいいお相撲さん。大きく崩れることもない。安定感を持っている。誰が相手でも堂々として気持ちがいい」

右四つの型の安定感を境川 審判部長代理は評価。

一人大関貴景勝が負け越したことで,来場所,貴景勝が負け越し,朝乃山が大関取りに失敗すれば,大関不在となる。
それを回避するため,朝乃山の大関昇進を決めた,というのも一つの要因かもしれない。
しかし,朝乃山について評価する声は多く,堂々たる大関昇進である。

朝乃山の幕内通算成績

朝乃山の幕内通算成績(2020年3月時点)を下図に示す。
令和元年五月場所で初優勝して以来,七月場所では負け越したものの,その後は安定した成績を収めている。

令和元年五月場所から六場所での勝利数は 61 勝であり,1 場所あたり 10.16 勝していることになる。

大関昇進には,やや物足りないような気もするが,これからの一年,どれだけ勝利を積み重ねていけるのか,注目したい。

朝乃山幕内通算成績(2020年3月時点)

朝乃山幕内通算成績(2020年3月時点)

千秋楽当日のサンデースポーツ出演時,朝乃山は「まだ実感はないが,素直にうれしい」と語った。
今年の 12 月に師匠の高砂親方(元大関朝潮)は定年を迎える。
師匠の期待(言わずもがな横綱昇進)に応えるためにも,しっかり稽古をして精神面も鍛えたいとしている。

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*1:場所中 3 月 11 日に白鵬は 35 歳になった

*2:富山県出身の大関は,剣山(つるぎざん),階ヶ嶽(かいがたけ),梅ケ谷(うめがたに),太刀山(たちやま)に続き,朝乃山が 5 人目。なお,梅ケ谷,太刀山は後に横綱となっている。