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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

官僚を国民のために働かせる法 古賀茂明

2020年2月14日

『官僚を国民のために働かせる法』(古賀茂明,光文社新書,2011年11月20日発行)を読了。

官僚たちの多くは「国民のために働く」という本分を忘れて,悲しいことに自らの生活保障のために,省益の拡大ばかりに心を奪われるようになってしまっています。彼らの利権の巣窟となった霞が関は,「国民のための行政府」たる機能を麻痺させています。(p. 10)

国民のために働く,そんな官僚が理想なのだが。

「お国のために,国民のために,我が身命を賭して粉骨砕身,働こう」
そんな「青雲の志」あふれる若者たちが官僚になった。国民としては,そう考えたいですよね?(p. 56)

官僚バッシングではなく,官僚を尊敬する風潮が必要なのでは。

では,官僚たちは好んで残業をしているのでしょうか。
それは違います。評価の基準の一つが「労働時間」だからです。(p. 70)

評価の基準が「労働時間」というのは,非効率を是としているのか。

一番の問題は,官僚たちが国民感情と真摯に向き合わず,自分たちは役に立っていない,と反省しないことにあります。(p. 90)

反省する,官僚たちが自らの非常識を自覚しなければ難しいのではないか。

このように,日本の中枢たる霞が関が「優秀な人材の流出が止まらない」という問題を内包していることは,即ち国家の危機を意味します。若手が仕事に対するやりがいと誇りを持てるようにするためには,幹部にこそ大改革が必要なのです。(p. 144)

官僚がいなければ,国家は成り立たない。
優秀な人材の流出は大問題。

「本来,官僚はタクシーの運転手で,行き先を決めるのは政治家のはずです。ところが,菅さんはいきなり『オレが運転する』と言いだした。で,技量がないから,大事故を起こした。こりゃいかんと官僚にハンドルを握らせたら,これが定期バスの運転手で,乗客が何を言おうと決められた路線,つまり『官僚権限の強化』という路線を走っている。これが政官の実際の関係です」(p. 159)

菅さんにもっと技量があれば…。

官邸機能の強化(民主党,2009 年)
「総理直属の国家戦略局を設置し,官民の優秀な人材を結集。新時代の国家ビジョンを創り,政治主導で予算の骨格を策定する」(p. 166)

政治主導とはならず,官僚が描いた国家ビジョンとなっているのでは。

私が本書で提案してきたことは,煎じ詰めれば,官僚の「公僕精神」を復活させるための仕組みづくりです。国家公務員制度改革が実現し,その新しい仕組みのなかで官僚たちが「公僕精神」を取り戻したとき,必ずや日本には再生の道が開けてくると確信しています。(p. 232)

「公僕精神」を取り戻すことが第一歩。

官僚を国民のために働かせる法 (光文社新書)

官僚を国民のために働かせる法 (光文社新書)

  • 作者:古賀 茂明
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2011/12/16
  • メディア: Kindle