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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

イノベーション仕事術 竹中平蔵

2020年1月1日更新

イノベーション仕事術』(慶應義塾大学教授 竹中平蔵幻冬舎,2012年5月10日発行)を読了。

社会を発展させる最大の力はイノベーション(革新)であることを,20世紀を代表する経済学者ヨーゼフ・アロイス・シュンペーターは指摘しました。そして,イノベーションは,リスクを取って未来に立ち向かう企業家精神から生まれる……これは,個々人の日々の仕事ぶりや生き方に当てはまるものではないでしょうか。(pp. 3 - 4)

リスクを取り,立ち向かっていかなければ,イノベーションは生まれない。

繰り返しますがここで大事なことは,システムというのはいつまで経っても 100 % にならない,ということです。何か大きな目標を達成するときには,このような障害が立ちはだかるものです。しかし,それに屈してはいけません。(p. 32)

目指すのは 100 % だが,仕上がりが 60 % を超えていれば及第点。
0 % で終わるのは最悪である。

昨日から今日にかけて,我々はもっと賢くなって力をつけなければ今の生活水準は維持できません。今日から明日にかけて,我々はもっと賢くなって力をつけなければ,将来の生活水準は確実に下がります。まさに「ライフ・イズ・ノット・イージー」な時代に,我々はいるのです。(p. 47)

現状維持をするにしても,賢くならなければならない。
賢くなる努力を怠れば,現状維持すらできず,衰えていくのみ。

仕事というのは,毎日毎日積み重ねるものです。そして,自分と社会との接点です。ヒトは仕事を通して所得を得て,経済的に自立します。そして,仕事で所得が得られるのはまさに社会に貢献しているからです。その意味で,社会的存在である人間にとって社会というのは個人と社会との接点なのです。(p. 51)

社会人として,仕事を積み重ねていかねばならない。

最近は偏差値的な知識ではなく,地頭のよさが必要だといわれます。その地頭は何かと考えると,「基本」の重要性という点に行きつきます。いろいろなことに力を発揮するためには基本がなければ何もできません。(p. 55)

難しく物事を考えることはできない。
簡単に,基本に立ち返ることが大事。

私が使えた小泉元首相は常に「王道の政策をやれ」「基本方針通りにやれ」「基本がブレるな」と言ってくれました。小泉さんのスタイルを「ワンフレーズ」として批判的に言う人たちもいますが,私はそうした批判は間違っていると思います。小泉さんが強調しているのは,まさに基本の重要性です。「民間でできることは民間で」という言葉は,当たり前のようで極めて奥深い意味があります。(p. 58)

迷いを吹き飛ばす「ワンフレーズ」を発する。

節電についても,もう少し考える必要があります。たとえば,首都圏ではエレベータを止めたりしています。しかし,電力が不足するのは需要のピーク時であって,それ以外の時間帯では不足するわけではありません。ですから,それ以外の時間帯までエレベータを止める必要はないのです。ましてや電力の供給体系が違う他の地域については,そうした自粛をする必要はありません。(p. 61)

自粛を求める社会は暗くなる。
自粛ではなく,賢く電気を使う。

それにつけても,日本では基礎を勉強する機会というのはあまりに少ないような気がします。(pp. 68 - 69)

難しい勉強会はあるけれど,本当に基礎ができている人はいるのか。

小泉さんは「いろいろな人の話を聞きなさい。とくに民間の人の話を聞くのはいいことだ。しかし,そのときは何も言うな。ありがとうございました,勉強になりました。と言って帰ってきなさい」と言ったのでした。そして,「すべて自分の腹に落として持ち帰り,ひとりでじっくりと考えてみて,何をやるかを考えなさい」と言いました。(p. 78)

何も言わずに帰るのはどうなのだろうか。
コメントがあれば,相手にもプラスになるのでは。

でも,それは何もクリエイト(創造)していません。消耗しているだけです。そうならないためにも自分の時間を冷静に確保して,仕事をした気分にだけなるようなことがないようにしなければなりません。組織に振り回されないことがとても重要だと思います。(p. 203)

組織に振り回されない。
クリエイト(創造)する時間を必ず作る。

正々の旗を掲げろと,つまり,自分は正しいという旗を掲げなさい。そして堂々の陣を組んで闘いなさい,ということです。(p. 223)

正々堂々と生きる。

竹中式 イノベーション仕事術

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