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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

官製相場の暴落が始まる 副島 隆彦

2020年8月14日更新

『官製相場の暴落が始まる』(副島 隆彦,祥伝社,2014年11月10日発行)を読了。

 日本は今やボロ雑巾のようなヨレヨレの大借金国家である。日銀が刷った紙キレのお札(紙幣)で,これまた紙キレの日本国債財務省が発行)を買って,お札(日銀券)を財務省に渡して,それで国の 1 年間の経費(出費,支出)の実にちょうど半分の 50 兆円を手品(打ち出の小槌)のように作って賄っている。こんなバカなことをいつまで続ける気か。正気の沙汰ではない。日本の財政(国の収入)のボロボロ状態がはっきりと見える。(p. 66)

収支を均衡させるのが,基本中の基本。
財政には大ナタをふるうべき。

 5000 年の人類の歴史の中で,ずっと「帝国が戦争をしてきた」ことの本当の理由は,隠された巨額の借金があって,それが帳簿上に載っているのでその帳簿ごと全部燃やしてしまうためだ。もうボロボロになってしまっている帳簿を焼いて消してしまうために大きな戦争をする。それが帝国というものの運命である。(p. 87)

戦争の理由が,借金帳消しのためだけだとしたら,何と愚かなことだろうか。

 規制による支配はやってよい。「人は右,車は左(を通りなさい)」のように。そうしないと,車と車が正面衝突してしまう。法の支配 rule of law は当然ある。しかし社会のコントロール(統制,強制)というのは,やってはいけないことだ。日本人は,このことが分からない。(p. 121)

規制はよいが,統制と強制はダメ。
規制の方法は,しっかり考えたものでなければならない。

 私たちは,原子力工学の専門学者や放射線医学の専門医たちから,もっと多くの正確な知識を聞くべきなのだ。彼らのことをすぐに「御用学者」と呼んで糾弾し,非難することばかりしている。私たちは専門家たちの意見に冷静に耳を傾けていない。(p. 213)

素人であることを自覚するならば,専門家の意見をしっかり聞く。
自分の腑に落ちるまで,聞くしかないのだ。

 市場を支配しようとする者たちは,必ず市場から復讐される。どんな権力者でも,独裁者でも,ローマ皇帝でも,市場を支配しつくすことはできなかった。日本の徳川八代将軍吉宗は,米相場を管理しようとして「米将軍」と呼ばれたが,大失敗した。(p. 267)

市場を支配できないのは,歴史が証明している。