2019年12月2日更新
サンマーク出版『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』(浅田すぐる著,2015年5月1日 第11刷)を読了。
わかるための道のりの第一歩は,わからない部分をいかにたくさん発見できるかにかかっています。わからない部分を 1 つひとつ潰していけば,やがて全体の理解へつながります。(p. 51)
わからないことは,そのままにせずに,何かに書き出しておく。わからないことを一つずつ潰していけば,全体が見えてくる。
論点がクリアなものほど,賛成も反対もしやすい――。「1枚」のたたき台が,議論をシンプルで,深いものにするのです。(p. 75)
たたき台がなければ,議論は空中戦となる。たたき台のない議論には,立ち入らない。
実は,「紙1枚にまとめる」作業を大きく分けると,ほとんどの場合,次のような3つのステップからできています。
この3つのステップがしっかりと踏めていれば,最後に「資料化」するのはそれほど難しくありません。「紙1枚にまとめる」うえで大切なのは,資料そのものの作成法よりも,前段階の思考整理法なのです。(pp. 79 - 80)
- 考えるベースとなる情報を書類に「整理する」
- 自分なりの「考え」を書類に「まとめる」
- 書類の内容を誰かに「伝える」
いい資料ができるように,3つのステップを確実に踏んでいく。
紙に書き出すからこそ,頭のごちゃごちゃが整理され,紙を見ながら考えるからこそ,思考が逃げず,集中できる。したがって,自然と答えを導き出せる,というところがポイントです。
ふだん考えをまとめる作業が苦手だという人は,これを頭の中でやろうとするために,思考が前に進まないのです。(p. 97)
頭の中で考えていても,堂々巡りとなってしまう。紙に書き出して,思考を見える化すれば,自然に答えが導き出せる。
また,トッパン・フォームズ株式会社が行った実験によれば,パソコンの画面を見るときと紙面を見るときでは,同じ情報でも脳の働き方が異なり,紙面をみたときのほうが,情報を理解しようとする部位である前頭前皮質が強く反応する,という結果が報告されています。
これらの根拠から,紙面で,手書きで行うという現在の型にたどり着きました。一見効率が悪いように感じるかもしれませんが,あなたの脳がデジタル社会に適応して進化を遂げていないのであれば,かえって効率的なのです。(p. 107)
紙面をみたときの方が,私の脳も働いてくれる気がする。
私がこれまで出会ってきた「仕事のできる人」というのは,こうした突発の場面であればあるほど,すぐれたコミュニケーション能力を発揮する人です。(p. 196)
「仕事のできる人」は,周りの人とのコミュニケーションがうまい。