たまには,歴史物に触れてみようと『藤原道長 千年の夢』(宮崎正弘,徳間書店,2023年10月31日)を読了。
世に問われた作品の寿命について考えてみた。富岡幸一郎に『千年残る日本語へ』と題した文芸論があるが,現代日本文学で果たして千年の風雪に持ちこたえる作家はいるのだろうか?
漱石,鴎外はあと百年は持ちそうだが,大江健三郎や村上春樹は百年もの耐久力はなさそうである。日本の土の匂い,風土の香りが何もしないからだ。たぶん千年の歳月を超えて残るのは三島由紀夫ぐらいだろう。
千年を超える文学,歴史物には古事記,日本書紀はもとより源氏物語,栄花物語,和泉式部日記,徒然草,方丈記など平安文学が山のようにある。(85 ページ)
千年の歳月を超えて残るといわれる三島由紀夫。なぜ三島由紀夫は千年を超えるのか,知りたい。
歴史は段階を経て "進歩" するなどと面妖な進歩史観を唱えたのが戦後のマルクス主義の立場にたった「知識人」だった。
現代世界を蔽う「グローバリズムが進歩的」という不思議な "信仰" の基礎はフランクフルト学派残党の工作である。歴史は繰り返すのであって進歩するのは文明である。(145 ページ)
歴史は繰り返し,文明は進歩する。
「子曰く 政をなすに徳を以てす。たとえば北辰のその所にいて,衆星はこれに共(むか)うがごとし」
(徳こそ政治の根本。たとえて言えば徳は北極星。すべての星は北極星を中心に運行するようなものだ)
「其の政(まつりごと)察々たれば,其の民は欠々たり」
(政治があまりにも細かいことばかり行うと,民の社会は欠点の多いものになってしまう)(169 ページ)
政をなすとき,これらの言葉を思い出そう。
明治天皇の勅諭に「祖宗以来宗武の国体,其れ神州の武を以て治るや固より久し」とある。これは天武天皇の詔勅「まつりごとの要は軍事にあり」に繋がる。(194 ページ)
まつりごとの要の軍事を持たない今の日本は,一体どうなんだ。
- 価格: 1980 円
- 楽天で詳細を見る
- 価格: 1980 円
- 楽天で詳細を見る
