Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える

私と部下の間にある心理的な壁に気づいたため,『心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える』(石井遼介,日本能率協会マネジメントセンター,2020年9月10日)を読了。

エドモンドソン教授は,大きく四つのカテゴリ「無知」「無能」「邪魔」「否定的」だと思われるリスクを,対人関係のリスクとして整理しています。(pp. 25 - 26)

  • 「無知」だと思われたくない → 必要なことでも質問をせず,相談をしない
  • 「無能」だと思われたくない → ミスを隠したり,自分の考えを言わない
  • 「邪魔」だと思われたくない → 必要でも助けを求めず,不十分な仕事でも妥協する
  • 「否定的」だと思われたくない → 是々非々で議論をせず,率直に意見を言わない

私に話しかけてこない部下は,どのリスクに当てはまるか。

「リモートワーク前に単なるグループだったなら,それはオフィスという場所が人々を繋いでいただけだから,リモートになればバラバラになる。チームになっていたなら,リモートシフトが起きたとしても,オンラインで対話・協働が続けられる」(p. 32)

私のチームは,リモートシフトが起きても,それなりにオンラインで対話・協働が続けられている。

心理的安全性研究の第一人者エドモンドソン教授の著書では,「人々が互いに信頼し,尊敬し合っている」ことを,チームの心理的安全性の前提条件として述べています。(p. 91)

相手を信頼し,尊敬することから始めよう。

例えば「私はどうしようもなくダメだ」という,自己評価の低い自分物語は「自分には,こんな挑戦は達成できるはずがない」と,うまくいきそうな挑戦からであっても,あなたを遠ざけます。あるいは,やってみて,もしも素晴らしい結果が出たとしても,「こんなのはまぐれに違いない」と,本来であればその成功が,自分が磨くべき得意な分野・スキルを指し示しているかもしれませんが,その成功を自分自身が受け取らないようになります。

「私は非常に優秀だ」という自分物語も,自分が優秀でないと認めざるを得ない現実,例えば間違いや失敗を受け入れられないといった点で,心理的柔軟ではないのです。(pp. 138 - 139)

人それぞれ自分物語があるのだな。私の物語とは,180 度違う物語があることを知り,驚いた。

「個人攻撃の罠」の本質とは,結局,個人の内面(やる気,自身,性格,能力など)を責めたところで,解決・行動変容には繋がらないということです。(p. 187)

個人攻撃では,解決・行動変容には繋がらない。

正解のない時代にあって「意義ある意見の対立」は,むしろ推奨すべき(p. 203)

意見の対立を歓迎する。

「厳しい」マネジャーは,部下にプレッシャーをかければパフォーマンスが高まると考えることが多い。それは間違っており,高まるのはパフォーマンスではなくストレスである。そして研究によれば,高度のストレスは雇用者と従業員の双方にさまざまな損失をもたらす*1(p. 222)

部下へのプレッシャーはほどほどにしよう。

メンバーがルールに「接触・実感」できる「確かにそうやな行動」を増やし,「言われた通り行動」を減らすことが大切(p. 247)

メンバーが腑に落ちた,と感じてもらえるように仕掛ける。

感謝を伝えることと異なり,「拍手」はワンクリックでできる「いいね!」のようなものです。これは「ポジティブに気にかけていること」と言い換えても良いでしょう。(p. 275)

2022年度,当社でも「いいね!」が初めて導入された。

心理的安全性認定マネジメント講座受講生の具体的実践から生まれた「3割レビューの会」というアイデアです。週に1回定例で,あるいは適宜スケジュールして開かれる会議です。会議の名前が「3割レビュー」なので,たたき台となるものを自由に気兼ねなく持ち寄れる内容です。(pp. 277 - 278)

「3割レビュー」と銘打つことで,レビューのハードルを下げる。

*1:スタンフォード大学でサイエンス・ディレクターを務めるエマ・セッパラの記事