Masassiah Blog

Masassiah のブログです。主に読書で得た気づきをまとめています。

多様性の科学

『多様性の科学 画一的で凋落する組織,複数の視点で問題を解決する組織』(マシュー・サイド,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2021年6月25日)を読了。

外見や考え方が自分に似た者を選ぶ傾向で,人材採用の場面では非常によく見られる。たしかに,物事の見方や考え方が似ている人に囲まれていると何かと心強い。ことわざにも「類は友を呼ぶ」とある。(位置 No. 162)

私の会社には,物事の見方や考え方が似ている人がたくさんいる。

一筋縄ではいかない問題を解決しようとする際には,正しい考え方ばかりでなく「違う」考え方をする人と協力し合うことが欠かせない。複雑な物事を考えるときは,一歩後ろに下がって,それまでとは違う新たな視点からものを見る必要がある。(位置 No. 239)

従来の考え方だけでなく,違う視点から考えてみる。

多様性に欠ける画一的な集団は,ただパフォーマンスが低いというだけにとどまらない。同じような人々の集団は盲点も共通しがちだ。しかもその傾向を互いに強化してしまう。これはときに「ミラーリング」と呼ばれる。ものの見方が似た者同士は,まるで鏡に映したように同調し合う。そんな環境では,不適切な判断や完全に間違った判断にも自信を持つようになる。まわりの同意を受けて,自分がこれだと思うことが正しいと信じてしまうのだ。(位置 No. 432)

社内の人から同意を受けたとしても,社外からも同意を得られるとは限らない。

人は同じような考え方の仲間に囲まれていると安心する。ものの見方が同じなら意見も合う。すると自分は正しい,頭がいいと感じていられる。自分の意見を肯定されると,脳内の快楽中枢が刺激されるという研究結果もある。こうした「類は友を呼ぶ」傾向には,いわば引力のような力があって,その集団全体を問題空間の片隅に引きずり込んでしまう。(位置 No. 769)

「類は友を呼ぶ」会社が,ダイバーシティを掲げたのは,このままでは立ち行かなくなることを悟ったのだろうか。

チームで難問に挑む際にまずやるべきことは,問題そのものをさらに精査することではない。むしろ大事なのは,一歩下がってこう考えることだ。我々がカバーできていないのはどの分野か?無意識のうちに「目隠し」をして盲点を作ってしまっていないか?あるいは画一的な人間ばかりで問題空間の片隅に固まっていないか?(位置 No. 901)

難問に挑むときは,立場の違う人と一緒に考える

ただ言うまでもなく,集団の各メンバーにあまり知識がなければ,その意見を組み合わせたところで正解にはたどり着けない。今後 10 年で海水レベルがどこまで上昇するかを素人に訊いても無駄だ。集合知を得るには,賢い個人が必要だ。それと「同時に」多様性も欠かせない。そうでなければ同じ盲点を共有することになる。(位置 No. 981)

賢い個人となり,難問に立ち向かっていくチームに加わる。

肌の色や性別が異なるからといって,認知的多様性が高まるわけではない。たんにチェック項目の数を増やしたところで集合知は得られない。それに最初は多様性豊かな集団でも,そのうち集団の中の主流派や多数派に引っ張られて(同化して)結局みな画一的な考え方になってしまうことがある。組織ではよく見られる傾向だ。同じ組織に長い間いると,みな代り映えしない考え方になってくる。(位置 No. 1073)

会社の同僚も,入社する前には多様性があったはずだ。

エラスムスロッテルダム大学経営大学院による研究では面白い結果が出ている。1972 年以降に実施された 300 件超のビジネスプロジェクトを分析してみると,地位の高いリーダー(シニア・マネージャー)が率いるチームより,それほど高くないリーダー(ジュニア・マネージャー)が率いるチームのほうがプロジェクトの成功率が高かったのだ。(位置 No. 1504)

若いマネージャーとして,プロジェクトを牽引し,成功する。

心理的安全性は,チームのパフォーマンスを左右する要素の中で飛び抜けて重要だという結果が出た。(中略)しかもメンバーの行動のほぼあらゆる側面に影響を及ぼす。心理的安全性が高いチームのメンバーは,低いチームのメンバーより離職率が低かった。またチームから出る多様なアイデアをうまく活用し,より収益をもたらした。さらに「効果的に働く」とマネージャから評価される率も 2 倍高かった」(位置 No. 1848)

心理的安全性は高めておいたほうがいい。

文化が累積的に発展するには,アイデアとアイデアが出会って,つがわなければならない。つまりアイデアの「交配」だ。これは表現こそ陳腐だが,ときに計り知れない結果をもたらす。分子生物学者のフランソワ・ジャコブもこう言った。「創造とは融合である」(位置 No. 2127)

イデアとアイデアを交配させ,発展していく。

人間は熟練して深い知識があるからこそ,現状にとらわれやすい。そのせいで,新たなテクノロジーによる進化の可能性に気づけなくなる。(中略)既存の工程,顧客,仕入れ業者など,それらすべてが明らかなはずの物事を覆い隠してしまう。現状を大きく打破する新たなテクノロジーの可能性を見えなくしてしまうのだ。(位置 No. 2219)

現状にとらわれず,新たなテクノロジーによる進化の可能性を見出す。