『地域金融機関のデジタルトランスフォーメーション~北國銀行にみるゼロベースのシステム戦略と組織人事~』(株式会社デジタルバリュー 著,金融ジャーナル社 発行2021年3月1日)を読了。
北國銀行の変革のスタートは,今から約 20 年前に遡ります。背景にあったのは,「真の顧客本位の経営を行わなければ,永続的な会社として生き残ることはできない」という危機感でした。(p. 20)
私が勤めている会社は,変革のスタートを切れているだろうか。
業務範囲の拡大により,必要とするスキルセットは大幅に変わりました。行内研修を充実させることはもちろんですが,リカレント教育に相当な資源を投入する必要があります。(p. 33)
私が勤めている会社の業務も,以前に比べて複雑になっていると思うが,それに対応するような社内教育は行われていないように思われる。
5 ステップフレームワーク(p. 37)
- コスト意識が組織に浸透し,より強靭なコスト体質を作ろうと一人ひとりが努力しているか
- 働き方のルールが意識されて一定の型として定着し,コミュニケーションや意思決定が円滑な組織であり,さらにその状態を進化させようとしているか
- オペレーションと IT を経営陣が意識し,生産性向上や戦略の遂行に生かしているか
- 単なるプッシュセールスでなく,顧客志向に基づいた未来志向の営業文化とスタイルが根付き,常に顧客の変化をキャッチしてトップマネジメントに情報が届く状態か
- 人事と組織形態が戦略戦術にマッチし,実行できるよう柔軟に変更できる状態か
言葉にすれば,5 ステップのフレームワークとなるかもしれないが,文化として醸成するのは大変だろう。
まず,開発のアウトソーシングを解消するとともに,システム担当者約 25 名を総合企画部に所属させ,下請根性をたたき直して行内での地位を確立し,システム部として独立させるというものです。(p. 144)
私が勤めている会社の情報システム部も下請根性である。その根性をたたき直すことから始めなければならない。
受講者全員が「IT パスポートくらい取得しよう」を合言葉に,システム部の行員が講師となって試験のポイントを解説する勉強会も開いています。(p. 157)
IT パスポートくらいの知識を持っていれば,見えてくるものも違ってくる。
アジャイル開発の世界には "Don't just do agile. Be agile." という有名な言葉があります。アジャイルとは「やるもの」ではなく「なるもの」であり,チームメンバーが自律的にプロジェクトを運営するイメージの組織になる必要があります。(p. 193)
アジャイルになっているか,私のチームに問いかけてみる。
コミュニケーションツールがメールからチャットに変わり,「いいね」や絵文字の効果もあって,裃を脱いだフランクなコミュニケーションになったと感じます。「いいね!」や絵文字は,行員から役員へのチャットでも気がねなく使われています。(p. 202)
最近,チャットツールを導入したので,フランクなコミュニケーションができることを期待したい。
最近,CEO に IT の基礎知識は必要との論調も増えてきたように思いますが,これからはそんなレベルでは済まないでしょう。全役員から現場の支店長,法人 RM,新入社員までに必須のスキルです。さらに,日本語はもちろん英語などの語学を含めたコミュニケーション能力を磨くプログラムも,全役職員に必須のものです。(p. 220)
IT と英語は,必須のもの。
更新履歴
- 2021年12月20日 新規作成