2021年5月28日作成
次のような予想を行ったのは,いずれも非常に頭の良い人物であった。しかし,彼らは破壊的変化が起きるタイミングや,自らの競争相手の力量を見誤ってしまった。
「最初の半年が過ぎれば,テレビは獲得した市場を維持できなくなるだろう。人々は,毎晩ベニヤ板の箱を見つめることにすぐ飽きるはずだ」――ダリル・ザナック(20 世紀フォックス幹部),1946 年
2021年になっても,テレビを見ている人はいる。
「馬はこれからも使われるだろうが,自動車は目新しいだけの一時的な流行にすぎない」――ミシガン貯蓄銀行の頭取(ヘンリー・フォードの弁護士だったホレス・ラッカムに対し,フォード・モーター・カンパニーへの投資を控えるよう助言する中で),1903 年
約 120 年たった今日も自動車は使われ続けている。
「米国人は電話を必要としているかもしれないが,私たちは違う。メッセージの配達を行うメッセンジャーが大勢いるからだ」――ウィリアム・プリース卿(英国郵便局チーフエンジニア),1876 年
メッセンジャー,電話,インターネットへと通信の真価は著しい。
「コンピューターは世界全体の市場でも 5 台くらいしか売れないだろう」――トーマス・ワトソン(IBM 社長),1943 年
コンピュータの数は増え続けている。
「個人が自分にコンピューターを置きたいと思う理由はない」――ケン・オルセン(DEC 創業者),1977 年
スマートフォンを見たら,どう思うだろうか。