Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン

2019年12月15日更新

ディスカバー・トゥエンティワン『いまさら聞けないビットコインブロックチェーン』(大塚雄介*1著,2017年10月20日 第 8 刷)を読了。

長期投資の神様ウォーレン・バフェットは,ある金融商品に投資するときは,その商品について論文が書けるくらい勉強してから買うべきだといっていますが,ビットコインの場合はテクノロジーや規制の動向が価格形成に大きく影響するので,そのあたりはしっかり見ておいたほうがいいと思います。(p. 77)

 ワンクリックで,金融商品に投資できてしまうため,私自身,商品に対する理解不足のまま投資している。投資対象に対する理解がなければ,それは投資ではなく,マネーゲームやギャンブルである。

テクノロジーを使って人間の面倒な仕事を自動化すれば,誰もが早く,安く,質のいいサービスを受けられるようになります。フィンテックがいま注目を集めているのは,それが大きな理由の一つです。(p. 83)

面倒な仕事に費やす時間を減らせば,相当な時間が創出できるはず。

デジタルの世界は「勝者総取り(Winner takes all.)」の法則が働いて,シェアトップのサービスしか生き残れないとされてきましたが,ブロックチェーンについては用途別の仮想通貨が横並びに普及して,全体をつなぐのがビットコインという感じになるかもしれません。日本円や人民元,ユーロに対して基軸通貨ドルがあるように,ビットコイン基軸通貨のような役割を果たしていくのではないかと考えています。(p. 200)

ある仮想通貨が,世界のスタンダードとなった世界を想像する。

それはリブラか。

不動産をはじめとした「アセット(資産)」を管理するためのプラットフォームがイーサリアムと考えると,その裾野は大きく広がります。株式や債券などの有価証券はもとより,相続や譲渡,納税などの手続き自体も自動化できる可能性があります。(pp. 204 - 205)

住民台帳,土地の登記簿,年金台帳など,非効率に管理されているものをうまく管理できるようにならないか。

理系の人間にとって「枯れた技術」というのはマイナスイメージの言葉ではなく,失敗と改善を何度も繰り返し,バージョンアップに次ぐバージョンアップを経て,ある程度成熟した技術を指します。(p. 215)

「枯れた技術」は,安定な技術。

フィンテックは,IT の進化をさまざまな金融サービス分野に適用することで,ムダをできるだけなくし,スピーディーに問題解決しようというもので,ユーザーは使いやすいサービスを安く利用できるようになります。(p. 227)

金融サービスも,これから大きく変わっていく。

また,フィンテックの背景には,人間の判断によって恣意的に運用されるよりも,アルゴリズムによって一定のルールで運用されるほうが信用できるという「テクノロジー至上主義」ともいうべき思想があるようです。ミスを犯すのも,悪さをするのも人間だから,人間を排除したシステムのほうが信用できるというのは,特定の国や企業による管理を嫌がるブロックチェーンとも共通した価値観です。(pp. 230 - 231)

コンピュータの強みは,一定のルールに従ってミスなく,しかもものすごい速度で処理できること。コンピュータに任せられることは,コンピュータに任せてしまう。

SWIFT に代表される既存の銀行間送金システムは,もう耐用年数をとっくに過ぎたレガシーシステムで,現代のダイナミックでスピーディーな経済活動の足かせになっているのは間違いありません。(p. 247)

 現状の送金システムを抜本的に変えることができれば,金の動きが大きく変わるかもしれない。

*1:コインチェック株式会社共同創業者兼 COO(最高執行責任者