Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法

チームマネジメントの参考にするため,『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』(ピョードル・フェリクス・グジバチ,朝日新聞出版,2018年8月30日)を読了。

チームづくりの原理原則は,世界共通です。もっとも大切なのは,「社員の心理的安全性*1」。(位置 No. 2)

私のチームメイトに,心理的安全性を提供できているか。

何事もしっかりエビデンスを探して,根本のレベルまで落としていくというのがグーグルの「カルチャー」です。(位置 No. 140)

チームマネジメントに手を抜かず,実践する。

プロジェクト・オキシジェンの調査・分析によって明らかになった「チームのパフォーマンスを高めるマネジャーの特性」は,次の 8 つでした。(位置 No. 163)

  1. よいコーチである
  2. チームを勢いづけて,マイクロマネジメント(チームのメンバーに対する過度な監督・干渉)はしない
  3. チームのメンバーが健康に過ごすこと,成果を上げることに強い関心を持っている
  4. 生産的で成果主義である
  5. チーム内のよき聞き手であり,メンバーと活発にコミュニケーションしている
  6. チームのメンバーのキャリア形成を手助けしている
  7. チームのためのはっきりとしたビジョンや戦略を持っている
  8. チームのメンバーにアドバイスできる専門的技術・知識を持っている

上記の 8 つのうち,いくつ私に当てはまるだろうか。

腰の低さ,つまり謙虚さはまさにリーダーシップの土台なのです。(位置 No. 551)

謙虚さは失わないようにする。

世界共通の変化(位置 No. 751)

  1. モノづくりの世界から,仕組みづくりの世界へ
  2. 強欲な会社から,社会貢献の会社へ
  3. 仕事の進め方はクローズドからオープンへ
  4. 管理の仕方は KPI から OKR*2
  5. ピラミッド型の組織からツリー型の組織へ
  6. 計画主義から学習主義へ
  7. プレイング・マネジャーからポートフォリオ・マネジャーへ
  8. 従業員への接し方は鵜匠型から羊飼い型へ

世界共通の変化に取り残されないよう私自身も変化したいし,組織も変化させたい。

マネジャーの役割は「メンバーのフロー時間*3を延ばすこと」とも言える(位置 No. 851)

メンバーのフロー時間を観察してみよう。

思考の多様性がないと,新しいアイデアは生まれない――。(位置 No. 911

思考の多様性は大事にしよう。

要は,自分一人で完璧なものを仕上げるのではなくて,ある程度できたもの(ドラフトやプロトタイプなど)で,とりあえず「これ,つくってみたんだけど,どう思う?」とメンバーに聞く。その「試作品」についてみんなでディスカッションすれば,いろんなアドバイス,フィードバックがもらえるわけです。そうすると,よりよいものができあがるし,断然スピードも速いわけです。

これが僕の言う「集合知」です。つまり,よい集合知を得るには,「完璧主義」ではなく「実験主義」でなければならないということですね。(位置 No. 1087)

試作品は,ただちに共有して,アドバイスやフィードバックをもらう。

オールドエリートとニューエリート
  オールドエリート ニューエリート
性質 強欲 利他主義
要望 ステータス インパクト・社会貢献
行動 計画主義 学習主義
人間関係 クローズド(差別) オープン(コミュニティ作り)
考え方 ルールを守る 新しい原則を作る
消費行動 誇示的消費 ミニマリズム

ニューエリートの性質,要望,行動,人間関係,考え方,消費行動にシフトしていく。

ラーニング・アジリティでは「振り返り」も大事です。アメリカの軍隊では「Reflection befor action, Reflection in action, Reflection after action」とよく言われるそうです。リフレクション(Reflection)というのは「熟考・反省」,つまり振り返りですね。「行動する前に振り返れ,行動中に振り返れ,行動した後に振り返れ」というわけです。(位置 No. 1423)

今のチームの振り返りの機会は,1 週間に 30 分程度。もっと振り返る時間があってもよいかもしれない。

グーグルでは毎週金曜,午後 5 時から「TGIF」(Thanks Google, It's Friday の略で,もとは Thanks God, It's Friday という,飲み物や食べ物も出る全体ミーティングが行われていました。ほとんどの社員が参加するので,それを少し前倒ししたと思えば,3 時半からワインを 1,2 杯飲んでも問題ありません。(位置 No. 1529)

プレミアム・フライデーを復活させよう。

僕は,これまでの「カルチャー・フィット(Culture fit)」――うちの会社はこういう会社だから,こういう人しか雇わないという採用の仕方――はもうやめたほうがいいと思っています。これも固定化ですね。

そうではなくて,境界線をなくした「カルチャー・アド(Culture add)」――何か新しい文化を会社に加えてくれる人材を募る採用の仕方――にする。会社をいわばコミュニティと考えて,いろんな人たちにいろんな理由でいろんなことのために入ってもらえばいいと思うのです。(位置 No. 1728)

私の会社も少しずつカルチャー・フィットからカルチャー・アドにシフトしていると思うが,もっと新しい文化を会社に加えてほしい。

*1:心理的安全性とは,「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」という実感のこと。

*2:Objective and Key Result,目標と主な結果

*3:フロー理論とは,チャレンジとスキルが釣り合う状態で,物事に没入する体験や状態に関する理論