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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

認知バイアスを自覚した生き方をするため,『認知バイアス 心に潜むふしぎな働き』(鈴木宏昭,講談社,2020年11月1日)を読了。

思いつきやすさ,思い出しやすさで,発生頻度を判断するクセのことを,「利用可能性ヒューリスティック(availability heuristic)と呼ぶ。つまり人は思いつきやすければ,また思い出しやすければ,その事柄はよく起きていると考えるのである。(位置 No. 285)

思いつきにくいこと,思い出しにくいことも起こりうる。

珍しいもの,つまりめったに起こらないことを報道するメディアの特性と,前節で述べたリハーサル効果に基づく利用可能性ヒューリスティックを考えると,非常におかしな結論が得られる。それは,メディア社会に生きる私たちは,めったに起こらないことほど,よく起きると考える,というものだ。(位置 No. 358)

メディア社会との付き合い方は,考えた方がいい。

自分に関わることを記憶しておくのはとてもだいじなことだ。自己というものはそもそもそうしたエピソードの集積だからというのが理由の一つだ。過度の飲酒などにより昨日の記憶がないなどということになると,私たちは非常に強い不安を覚える(慣れればさほどでもない,というのが個人的な意見だが)。(位置 No. 443)

過度の飲酒により記憶を失くすことに備えて,スマートフォンで写真を撮影するようにしている。

一般に,私たちは自分の行動の原因をその時の状況に求めるが,他人の行動の原因はその人の性格,意思,態度などに求めることが多い。これは対応バイアスと呼ばれている。(位置 No. 688)

他人の性格,意思,態度に行動の原因を求めないよう心掛ける。

言語は分解,分割が可能な対象に対しては強力な武器となる一方,分割できないもの,全体の形状に関わるようなことにはポジティブには働かないことが多いのだ。(位置 No. 1637)

言語では表現できないこともある。

アメリカでの,17,000 の特許について,それが生み出した金銭的価値と,そのチームの多様性を検討した研究では,この点について大事なメッセージを伝えている。巨額の収入をもたらした特許は,多様性の高いチームによるものであった。しかしこうした多様なメンバーからなるチームの特許には取るに足らないようなものも数多く含まれていた。一方,均質的なメンバーからなるチームはブレークスルーとなるような特許は生み出さなかったが,平均的な収入をもたらす特許を数多く生み出していた。特許の金銭的価値と創造性の度合いに強い関係があるかどうかはわからないが,多様性には使いどころがあるのである。(位置 No. 1746)

多様性の高いチームならば,ホームランを狙え。均質的なチームならば,ヒットを狙え。

 

創造は誰か,そして多くの誰かがそれを創造と認めてくれない限り創造とはならない。つまり単独の脳が生み出すものではなく,それを評価する社会との関わりによってのみ創造と認められるのである。早過ぎた天才たちというのは,そういう社会との出会いがなかったのである。創造的なプロダクトを必要とする社会,あるいはプロダクトが人々に創造を与える社会がなければ,どれだけ新奇なものであろうと,それは創造的とはならない。(位置 No. 1925)

創造を認めてもらえる社会でなければ,創造は生まれない。

最後の阻害要因はタダ乗りである。これは会議の時に内職をしている人,居眠りをしている人などを思い浮かべればよいと思う。「どうせ周りがきちんとやるだろうから」と考え,何もせず,最後に拍手だけするという人たちである。協力せずに結果だけ共有するわけである。こういう人たちは,フリーライダーとか,チータ*1と呼ばれている。(位置 No. 2056)

フリーライダーチーターは会議から排除する。

[rakuten:book:20141162:detail]

*1:むろん動物のチーターではなく,騙す(cheat)人という意味