『イラストで学ぶ ヒューマンインタフェース』(北原 義典,講談社,2011年9月20日)を読了。
広く使われているメタファに,デスクトップメタファがあります。これは,Windows などで採用されている GUI で,フォルダやごみ箱,メモ帳があるなど,「机上」を模倣したユーザインタフェースになっています。このメタファにより,ユーザは,あたかも自分の机の上で作業を行うように,サイバーワールドでも作業を遂行できるのです。(42 ページ)
会社で導入している DocuWorks もメタファが用いられている。
ユーザインタフェース設計原則 by アメリカの計算機科学者 B. シュナイダーマン(54 ページ)
- 一貫性をもたせよ
- 熟練ユーザには近道を用意
- ユーザに有益なフィードバックを用意せよ
- ユーザに段階的な達成感を与えよ
- エラー処理を簡単にせよ
- 逆操作を許すべき
- ユーザに主体的な制御権を与えよ
- ユーザの短期記憶の負担を少なくせよ
ユーザインタフェースを設計するとき,参考にしよう。
デファクトスタンダードも含め,標準化の効果として,以下の事項が考えられます。(76 ページ)
- ユーザが使用方法を覚えやすい
- 使用環境がかわっても使える
- 製造コストを削減できる
標準化の効果は大きい。
メニューの項目については,以下の配慮も大切です。(104 - 105 ページ)
- 項目の順序に意味をもたせる。
- ユーザの短期記憶容量を考慮し,1 つの層では項目数を数項目にとどめる。
- ユーザに合わせ,簡潔かつわかりやすい用語を使用する。
- 用語に一貫性をもたせる。
- 項目を選んだとき,その項目名が遷移先のタイトルになるようにする。
- 項目を選んだ瞬間,ボタンがへこんだ状態になるようにしたり,項目が白黒反転するようにしたりなど,システムが選択を受け入れたことを,ユーザにフィードバックし手応えを感じさせる作りにする。
メニューの項目を考えるとき,参考にしよう。
GUI 設計の基本的な考え方(110 ページ)
- メンタルモデルを作りやすいデザイン
- 説明不要で使えるデザイン
- 落ち着いた色調のデザイン
- 自然な流れを促すデザイン
- 一貫性をもたせる
- 視認性を高める工夫を
GUI 設計の参考にしよう。
チュートリアルの設計にあたっては,以下の学習効果を高めるための基本的なポイントを念頭におくことが重要です。(126 ページ)
- 知識は体系的に教える
- ユーザが少ない労力で学習できるようにする
- モチベーションをもたせる
- 達成感を味わわせる
- 具体例を入れて説明する
- 息抜きを入れる
チュートリアル設計の参考にしよう。
マニュアル作成においては,(a) 対処すべき情報を,もれなく,正確に,簡潔に,やさしい表現で記載する。(b) 全体がつかめるようにする。(c) 体系的にまとめる,(d) 具体的な事例を盛り込む,(e) 図や表も用いて表現する,(f) 検索しやすくしておく,ことが重要となります。(128 ページ)
マニュアル作成においては,全体を体系的に整理することから始めるのがよいか。
システムのマニュアルレス化するための設計ポイントは,①作業の流れに対して自然な誘導を行う構成,②アフォーダンスの考え方をふんだんに利用,③わかりやすいアイコンや言葉,④ヘルプ機能の用意,などである。(132 ページ)
マニュアルが不要なシステムであることが望ましいが,それを実現するのは難しいか。
環境に埋め込まれた状態で,ユーザに関する情報を収集し,ユーザに有益な情報や操作環境を提供するシステムをアンビエントインタフェースといいます。アンビエントインタフェースは,環境に溶け込みながらも能動的でプッシュ型であり,受動的でプル型であるユビキタスインタフェースとは区別されます。さらに,ユビキタスインタフェースが不特定多数のユーザ対象であるのに対して,アンビエントインタフェースは,ある特定のユーザを対象としていることも特徴の 1 つです。(194 ページ)
アンビエントインタフェースの概念は,これから意識していく。