Masassiah Blog

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上級国民/下級国民 橘 玲

2020年12月22日

『上級国民/下級国民』(橘 玲,小学館,2019年8月1日)を読了。

平成の日本の労働市場では,若者(とりわけ男性)の雇用を破壊することで中高年(団塊の世代)の雇用が守られたのです。(位置 No. 316)

既得権益を守るだけでは,世の中がよくなっていかない。

こうして日本では,IT の導入が組織の合理化や労働者の技術形成をもたらさず,割高な導入コストや,異なったソフトウェアを導入した企業間の情報交換の停滞も相まって,生産性の停滞を引き起こしたというのです。(位置 No. 453)

企業にソフトウェアを合わせるのではなく,ソフトウェアに合わせた業務のやり方に変えていく。

人間は自由の刑を宣告されている。なぜなら,いったんこの世に放り込まれたら,人間は自分のやることなすことのいっさいに責任を負わされるからだ。[人生に]意味を与えるかどうかは,自分自身なのだ。(『存在と無 現象学存在論の試み』ちくま学芸文庫)(位置 No. 1567)

自由を与えられるということは,責任を負わされるということ。

「ヤフコメ民」の投稿行動を,木村さん*1は以下の 5 つにまとめています。 (位置 No. 2094)

  1. 韓国,中国に対する憤り
  2. 被害者が不利益を被ること(加害者が権利保護を受けること)への憤り
  3. 近隣諸国を外集団とし,「日本」に社会的アイデンティティを求め,内集団意識を明確化,強化したいという強いベクトル
  4. 社会的規範を尊重しないことへの憤り
  5. マスコミに対する批判

ヤフコメを見ていると,上記の 5 つに分類できることが多そう。

知識社会では,ひとびとは「知能」によって分断されるのです。(位置 No. 2138)

知識社会の中で,下級国民とならぬよう「知能」は磨いていかなければならない。

貧しいひとびとの「経済合理的」な行動によって,裕福な国のベーシックインカムは確実に破綻するのです。(位置 No. 2261)

ベーシックインカムの罠として,産めよ増やせよ,を実施する人も出てくる。

このような未来をどのように生き延びていけばいいのか。すべてのひとに向けた万能の処方箋はありませんが,今後のトレンドは大きく 2 つに分かれていくでしょう。

ひとつは,高度化する知識社会に最適化した人的資本を形成する戦略。

(中略)

もうひとつは,フェイスブックツイッター,インスタグラムなどで多くのフォロワーを集め,その「評判資本」をマネタイズしていく戦略で,SNSインフルエンサーやユーチューバーなどがその典型です。(位置 No. 2315)

今はモノを売るのではなく,評判を売る時代。
評判を得るためには,何をするのが効果的かを考えていく。

上級国民/下級国民(小学館新書)

上級国民/下級国民(小学館新書)

  • 作者:橘玲
  • 発売日: 2019/08/01
  • メディア: Kindle
 

 

*1:文化人類学者の木村 忠正さん