Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

宇宙創成(上) サイモン・シン

2021年3月1日

『宇宙創成(上)』(サイモン・シン 著,青木 薫 訳,新潮社,2016年12月23日)を読了。

「『フィジカル・レビュー』誌に掲載された論文のうち,1 ページの 4 分の 1 よりも長い式を含むものは読まなくてよろしい。その論文は間違っている。自然がそんなに複雑であるはずがないからだ」 by 物理学者バーント・マティアス(位置 No. 166)

 自然は単純な式で表される。

テクノロジーは生(と死)をより快適にするために役立つのに対し,科学はひたすら世界を理解しようとする努力だ。科学者を駆り立てているのは,快適さや便利さではなく好奇心なのである。(位置 No. 310)

 好奇心を持ち続ける在野の科学者でありたい。

科学者が自然を研究するのは,それが役に立つからではない。科学者が自然を研究するのは,そのなかに喜びを感じるからであり,そこに喜びを感じるのはそれが美しいからである。(位置 No. 322)

 自然は美しいから,科学者は自然を研究の対象とする。

アルベルト・アインシュタインは常識というものを厳しく批判し,「18 歳までに身につけた偏見の寄せ集め」だと言った。(位置 No. 365)

私の常識も偏見の寄せ集めでできている。常識にとらわれない発想をするためには,偏見を排除する。

オッカムの剃刀」は,二つの競合する理論があるならば,よりシンプルなもののほうが正しい可能性が高いというものである。オッカム自身はこれを次のように述べた。pluralitas non est ponenda sine necessitate. (必要なしに多くのものを立ててはならない) (位置 No. 690)

シンプルなものが正しいと思い込むのも,また一つの偏見なのかもしれない。
自然以外の世の中の問題(人や組織の問題)は,それほどシンプルではない。

死は,科学を進歩する大きな要因のひとつなのだ。なぜなら死は,古くて間違った理論を捨てて,新しい正確な理論を取ることをしぶる保守的な科学者たちを片づけてくれるからだ。(p. 1124)

時がたてば,古い考え方が次第に廃れていく。
ただ,自分自身は死なずとも,考え方を改められるようになりたい。

「感じることはできても表現することはできない真理を,暗闇の中で懸命に探す年月。強烈な願望と,交互に訪れる自信と不安。そして,ついにそこから脱却して光の中に出る――それがどういうことかを理解できるのは,そういう経験をしたことのある者だけである。」by アルベルト・アインシュタイン(位置 No. 1273)

 アインシュタインの体験を感じてみたい。

「熱いストーブに一分間手を乗せていれば,その時間は一時間にも思えるだろう。可愛い女の子と一緒に一時間を過ごせば,その時間は一分間のように思えるだろう。それが相対性というものだ」  by アルベルト・アインシュタイン(位置 No. 1714)

可愛い女の子と一時間を過ごせば,それはキャバクラなどにも当てはまる。

宇宙創成(上)(新潮文庫)

宇宙創成(上)(新潮文庫)

 

最高の結果を出す KPI マネジメント 中尾 隆一郎

2021年2月26日

『最高の結果を出す KPI マネジメント』(中尾 隆一郎,フォレスト出版,2018年7月2日)を読了。

KPI マネジメントとは,次の 3 点を関係者全員で共有・実行・改善し続けることです。(位置 No. 42)

  1. 現在の事業にとっての最重要プロセスを明確にし(= CSF)
  2. それをどの程度実行すると(= KPI)
  3. 事業計画が達成できるのか(= KGI)

業務を効率化していくプロジェクトも,CSF,KPI,KGI を共有・実行・改善し続けていくことにつきるのだろうな。

KPI とは,「事業成功」の「鍵」を「数値目標」で表したもの。(位置 No. 175)

事業成功とは,何なのかを定義しておきたい。

振り返りをしない組織には「知恵」が溜まりません。

失敗したことこそ重要な知恵なのです。(位置 No. 785)

振り返りをしないと,失敗したことにすら気づかない。
実は,過去の施策の中には,失敗と分類されるものもあるのではないか。

マッチングビジネスにとっては,「どのようなメディアを使って企業ユーザから個人ユーザへ情報を届けるのが最も効率的なのか」を考え続けることが重要な課題です。(位置 No. 1194)

今は,色々なメディアを使えるが,やみくもに情報を届けない。
しっかりとどの方法が効率的なのかを,データを見ながら見極めていく。

最高の結果を出すKPIマネジメント

最高の結果を出すKPIマネジメント

  • 作者:中尾隆一郎
  • 発売日: 2018/06/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
最高の結果を出すKPI実践ノート

最高の結果を出すKPI実践ノート

  • 作者:中尾 隆一郎
  • 発売日: 2020/08/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

サンシャインウイスキー プレミアム

1952年,ウイスキーの製造免許を取得した若鶴酒造*1が発売したウイスキーがサンシャインウイスキー

www.wakatsuru.co.jp

64 年目の進化の証として,新たにブレンドして登場したのが,サンシャインウイスキープレミアム(SUN SHINE PREMIUM)。

サンシャインウイスキープレミアムは,三郎丸蒸留モルトとスコッチグレーンウイスキー等の輸入原酒を用いてブレンドされている。一方,プレミアムを称さないサンシャインウイスキーには,ブレンド用アルコールも用いられている。

今夜はサンシャインウイスキープレミアムを呑んでみた。ウイスキーを楽しむため,THERMOS の 280 ml 真空断熱カップも新調してみた。

サンシャインウイスキープレミアム

サンシャインウイスキープレミアム

しばらくは,ウイスキーを楽しんでみよう。

 

 

サーモス 真空断熱カップ 360ml ステンレス JDH-360 S

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  • 発売日: 2018/12/01
  • メディア: ホーム&キッチン
 

 

*1:若鶴酒造は北陸で唯一,1952年からウイスキーを製造してきた。ピート(泥炭)で乾燥された麦芽のみにこだわり,夏の間のみウイスキーを仕込んでいる。一般的な日本のウイスキーとはちょっと変わった,スモーキーな飲み口が楽しめる。

資本家マインドセット 三戸 政和

2021年2月24日

『資本家マインドセット』(三戸 政和,幻冬舎,2019年3月)を読了。

「お金を生む仕組み」をつくること。

それが,私が考える,資本家のいちばん大事な仕事だ。(位置 No. 172)

お金を貯めるのではなく,貯めたお金でさらにお金を増やしていく。

今の組織から外に踏み出したとき自分に何ができるのか,どんな価値を生み出せるのか。そこを考えるのが,「サラリーマン絶滅社会」を生き延びるための第一歩だ。(位置 No. 660)

転職した場合,自分の価値はどの程度あり,今の報酬より多くの報酬を手にすることができるのか,しっかり見極めたい。

極力時間を使わず,収入が得られる副業は何だろう?そう考えて副業にチャレンジすることは,「お金を生む仕組み」をつくることを仕事にする「資本家」を目指す,格好のトレーニングになる。(位置 No. 705)

副業が解禁されたときに備え,自分ができる副業の準備を始めておく。

しかし,アイデアを実行して,成功するまで諦めない者は少ない。おそらく,思いついてもやらない人が 99 %。「やってみないとわからない」と行動を起こすのは 1 %。その 1 % のほとんども,ちょっとやってうまくいかなければすぐに撤退する。試行錯誤をしながらそれをやり続けるのは,さらにその 1 %。

そして最後に勝つのは,やり続けた 0.01 % なのだ。(位置 No. 776)

イデアを語るだけならば,多くの人ができる。アイデアを実行し,それを成功させたことを語れるのは,ほんの一握りだ。

ベンチャー企業には「ファーストペンギン」という言葉がある。エサを求めて,最初に海に飛び込むペンギンのことだ。最初に飛び込めば天敵に狙われる可能性が高いが,海のエサは食べ放題となる。最初に行動した人が,ハイリスクだがハイリターンを取れるという意味だ。(位置 No. 1021)

リスクなくして,成功なし。リスクを背負うのも,生きる刺激になる。

しかし地方の中小企業のバリューアップに求められるのは,そんなレベルの改革ではない。カルロス・ゴーンのように豪腕をふるって大規模なリストラを断行することも,スティーブ・ジョブズのように画期的なイノベーションを起こすことも,まったく必要ない。

大企業のサラリーマンから見たら,「えっ,そんなこともやっていなかったんですか?」という程度の改革で,驚くほどの成果が上がることは少なくない。(位置 No. 1167)

地方の中小企業のバリューアップに貢献する,ということがそのまま副業になりそうな予感。

業務を細分化して整理すれば,たいがいの仕事はマニュアル化できる。そうやって誰でも同じようにこなせるような仕組みをつくってしまえば,いちいち現場に指示を出す必要はない。(位置 No. 1318)

アウトソーシングできない業務なんて,ごくわずか。

リスク分散の観点からすれば,サラリーマンは,所属する会社に全面的に依存し,まったくポートフォリオを組めていない。その点でも,前にも述べたように副業を持って,収入の柱を複数化させることが求められる。(位置 No. 1390)

将来の収入の柱は,本業,副業,貯めたお金の運用の 3 本。

資本家もそうだが,仕事は心が折れたら失敗だ。心さえ折れなければ,成功するまで続けることができる。

そして,心が折れないように支えてくれるのは,「自分はこれが好きだ」「自分はこれがやりたい」という熱意や信念しかない。(位置 No. 1703)

熱意や信念があれば,何でもやりとげることができる。

資本家マインドセット (NewsPicks Book)

資本家マインドセット (NewsPicks Book)

 

 

蓄電池社会が拓くエネルギー革命 野澤 哲生

2021年2月22日

『蓄電池社会が拓くエネルギー革命 2050 年,電気代は 1/10 に』(野澤 哲生,日経 BP,2020年7月6日)を読了。

日本の電力系統はいまだに黒電話の世界に生きているようです。一方,欧州では同時同量の制約の中でも通信技術を駆使して利用効率を最大限に高めようとしている様子がうかがえます。(位置 No. 798)

日本の電力系統は,もっと利用効率を高めることができるかもしれない。

この送電線問題について筆者が考える解決策は「水素」です。電力を水素に変換してしまえば,発電した電力を物質として長期間貯蔵できるほか,車両や船舶でその "電力" を運搬可能になり,送電線増強の必要性を緩和できます。(位置 No. 832)

送電線を増強するコストや送電線増強に要する期間を考えると,電力需給のピークだけは送電線以外の手段で,電力を送るというのは一つのアイデアかもしれない。

通信の世界では,事業者間競争の自由化に加えて,インターネットが台頭したことで大きく飛躍し,通信速度が 1 万倍前後になりました。電力系統も飛躍のためには,制度上の電力自由化だけでは足りず,蓄電システムで同時同量の縛りをなくす必要があるのです。(位置 No. 892)

一般送配電事業者間に,インターネット発展のときのような競争は,起こり得るだろうか。

Tesla は住宅など向けに「Powerwall」以外に,電力事業者向けの蓄電池「Powerpack」,さらには「Megapack」を利用し,案件ごとに使い分ける戦略とみられる。(位置 No. 1011)

Tesla が描いている未来は,エネルギーの自給自足(小さなエリアでの地産地消)なのか。

住宅用蓄電池でも,普及に弾みがつくには経済合理性があることが必要です。ここでの経済合理性とは,太陽光発電と合わせて,蓄電池の導入コストを製品寿命が来るまでに償却できること。そのためには,蓄電池システムの価格は 9 万円 / kWh 以下であるべきという調査会社の試算もあります。(位置 No. 1050)

蓄電池システムの導入コストが下がり,今後支払い続ける電気料金と逆転すれば,蓄電池の普及は,一気に進む可能性がある。

蓄電池社会が拓く エネルギー革命

蓄電池社会が拓く エネルギー革命

  • 作者:野澤 哲生
  • 発売日: 2020/07/09
  • メディア: 単行本
 

 

時代を先読みし,チャンスを生み出す未来予測の技法 佐藤 航陽

2021年2月19日

『時代を先読みし,チャンスを生み出す未来予測の技法』(佐藤 航陽,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2018年1月30日)を読了。

これまでの何十年の積み重ねがたった数年でひっくり返ります。そして,今後もテクノロジーの進歩と市場の変化のスピードは,指数関数的に上がっていくことでしょう。(位置 No. 358)

指数関数的な上がっていくテクノロジーの進歩についていく。
落合陽一氏の「指数関数的成長にとって,全ての点は,いつでも始まったばかりだ」というフレーズがしっくりくる。

「予測を放棄し,変化にすかさず対応する」。一見理にかなったこの戦略は,もはや戦略として意味をなしません。変化を見抜くことが難しい時代だからこそ,未来を的確に予測し,先回りできた企業と個人が最終的には勝利を収めるのです。(位置 No. 392)

未来はどうなるかわからないので,様々な可能性にベッドしておく。
一つでも芽が出るものがあれば,御の字である。

自転車をどれだけ改造しても整備しても,宇宙に出ることは永遠にできません。どれだけ速くペダルをこいでも,自転車は構造上宙に浮くことは絶対にありません。月に行きたいのであれば,今乗っている自転車から降りる必要があるのです。(位置 No. 403)

今の生活を続けていても,宇宙に出ることはできない。

「どうすれば現状のやり方を効率化できるか」を考える前に,「今も本当にそれをやる価値があるのか」を優先して考えるべきなのです。(位置 No. 413)

「本当にそれをやる価値があるのか」を考えてみると,本当に価値のあることは,それほど多くはない。

私たちにできることは,「人々はどのように行動するか」「テクノロジーはどのように発展していくのか」「どのように未来の方向性が決まっていくか」といったことについて繰り返し描かれているパターンを明らかにし,それをもとに,未来社会の全体的なトレンドやメカニズムを探っていくこと,そして,それを重要な意思決定に活かしていくことです。(位置 No. 458)

未来への布石を打つために,色々なイメージを描いておく。

未来を予測するときにまず行うことは,そもそもの原理を考えることです。そして,原理を考えるためには,対象となるシステムがどのような「必要性」を満たすために生まれたかを,その歴史をふまえて見ていきます。

現在の景色だけを見て議論しても,それはただの「点」にすぎません。長期的な変化を「線」として捉えるためには,歴史をふまえて考える必要があります。(位置 No. 620)

歴史を知ろうとしない者は,点でしか捉えることができていない。

手段が目的化することを防ぐためには,今やっている活動がどんな課題を解決するために誕生したのか,常にその原理を意識する必要があります。その課題を解決するための,より効率的な方法が存在するのであれば,今の活動を続ける意味はありません。(位置 No. 630)

なぜを繰り返していけば,より効率的なやり方に気づくことができる。

急速に普及するものや概念は,テクノロジーの視点と社会の視点の両方が重なった地点にあるといえます。どちらからのアプローチでも問題ないのですが,片方だけでは意味をなさないのです。(位置 No. 664)

両方からアプローチしていくことで,効果を最大化できる。

知性の発達のプロセスには,4 つの段階が存在します。(位置 No. 740)

  1. 膨大な情報を蓄積する
  2. 蓄積された情報から人間が手動で改善につなげる
  3. 蓄積された情報から人間がパターンを抽出し,そのパターンをシステムに検知させ改善につなげる
  4. パターン認識も改善のための判断もすべてシステムが行う

1. と 2. は,私の得意とすることである。それをシステム化するところまで,つなげていきたい。

これまでつながっていなかったノード同士が相互に結びつくことで,情報のハブであった代理人の力が徐々に失われていくというのが,これからの社会システムの変化を見通すうえでの重要な原理原則です。(位置 No. 878)

これから労働人口が減少していく中,情報のハブの役割を果たすためだけに人がいることはもったいない。

未来の方向性はある程度決まっていて,個人にはコントロールできません。それでも,自分の存在が無意味だと思いたくないのが人間です。人間は,結局は感情の生き物ですから。

自分という存在に意味を与えるためにも,私は,少し先の未来に先回りしようとし続けようと思います。(位置 No. 1310)

 未来にも,自分の存在に意味を与えるため(自分の存在意義を持続するため),まわりの人より先に未来へ先回りして,準備をしておく。

グリッドで理解する電力システム 岡本 浩

2021年2月18日

『グリッドで理解する電力システム』(岡本 浩*1日本電気協会新聞部,2020年12月9日初版第1刷)を読了。

以前からある地域の電力会社(旧一般電気事業者)が「発電・送配電・小売」を 1 社で担う体制,これを「Utility 1.0」と呼んでいます。経済成長に伴い,とにかく産業や生活に必要な電気の量が増え,それに応えていく時代には,非常に効果的なシステムだったといえます。

そして 2020 年 4 月からの送配電部門の法的分離後,今の時代を「Utility 2.0」と位置付けます。送配電システムという電力ネットワークも含めて,よりオープンな電気事業の姿へ変貌する変革期です。電力供給における機能を分解し,新たに市場で取引をしていく仕組みも順次導入されます。技術革新を背景に新たなビジネスが出現し,電気事業のビジネスモデルも多様化するなかで,「電力システムについて正確に理解すること」は,以前に増して重要となります。(p. 18)

送配電部門の法的分離後,どれだけ電気事業はオープンになっただろうか。電力システムについて,世間はどれだけ正確に理解しているだろうか。

電力系統は複雑な流通システムですが,量の過不足なく電圧や周波数の安定した電気を送り続けることを「電力の安定供給」と呼んでいます。安定供給を日々全うしていくことが,一般送配電事業者の最も大切な使命です。(p. 47)

安定供給は,一般送配電事業者にとって大切な使命かもしれないが,一般の人にとって,安定供給は当たり前になりすぎている。

最新の EV であるテスラモーターのモデル 3 は,大容量(75 kWh)のバッテリーを搭載し,航続距離は 580 km とされています。平均的な家庭の 1 日の電力使用量を 10 kWh 程度(月間使用量 300 kWh)とすれば,約 1 週間分の電気に相当し,停電時でも EV を非常用電源として活用できることがわかります。(p. 50)

冷静に,EV のバッテリー容量を考えると,電気の地産地消は近い将来に実現できるかもしれない。そうなれば,電力ネットワークそのものの価値は下がっていくことは明らかだ。

(安宅 和人)「電気の流れが双方向に」という話はインターネットメディアでのソーシャルネットワーク台頭に似ています。SNS の出現は,消費者がジェネレーター(生成者)になるという,メディアにとっての根本変容でしたから。(p. 182)

双方向になる電気を,いかにコントロールできるか。しかも,設備を増やすなどお金をかけることなく,という条件が加わる。相当,高いハードルだと思う。

(岡本)太陽光発電システムとセットで一般の家庭に蓄電池をどんどん置いていく。家庭用の蓄電池と産業用などの大型電池もネットワークで相互に繋ぎ,ソフトウェア上のプラットフォームで自動的に電力を取引できるようになる。今,思いつくとしたらそこでしょうかね。

(安宅)なるほど,テスラも単独でやるより,東電のような既存の事業者と組んだ方が良いですよ。ものすごい未来を感じます。(p. 188)

テスラは,送配電会社を組むに値する相手と考えるだろうか。

それと,いろいろと明るい将来像を構想したり,課題をどのようにブレークスルーしていくかなどをあれこれ考えたりしていると,結局は「人」の問題に帰着すると感じています。どんな人材を育てていけるか……若い世代には,是非がんばってもらいたいですね。(p. 197)

未来を創造するのは,人でしかない。

グリッドで理解する電力システム

グリッドで理解する電力システム

  • 作者:岡本浩
  • 発売日: 2020/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

*1:東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長