Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

まず,ルールを破れ すぐれたマネジャーはここが違う

『まず,ルールを破れ すぐれたマネジャーはここが違う』(マーカス・バッキンガム,カート・コフマン,日本経済新聞出版社,2000年10月20日)を読了。

職場の強さを測るための 12 の質問(pp. 31 - 32)

  • Q1 仕事の上で自分が何をすべきか,要求されていることがわかっているか
  • Q2 自分の仕事を適切に遂行するために必要な材料や道具類が揃っているか
  • Q3 毎日最高の仕事ができるような機会に恵まれているか
  • Q4 最近一週間で,仕事の成果を認められたり,誉められたりしたことがあるか
  • Q5 上司や仕事仲間は,自分を一人の人間として認めて接してくれているか
  • Q6 仕事上で自分の成長を後押ししてくれている人がだれかいるか
  • Q7 仕事上で自分の意見が尊重されているか
  • Q8 会社のミッション/目的を前にして自分自身の仕事が重要だと感じられるか
  • Q9 仕事仲間は責任を持って精一杯クォリティーの高い仕事をしているか
  • Q10 仕事仲間にだれか最高の友だちがいるか
  • Q11 最近半年間で,自分の進歩に関してだれかと話し合ったことがあるか
  • Q12 仕事の上で学習し,自分を成長させる機会を与えられたことがあるか

マネージャである私は,12 の質問の多くに "YES" と答えられそうだが,部下はどうだろうか。

「マネジャーは仕事のやり方を忠実に実践する。リーダーは目標を忠実に達成する」。伝統的常識はこうした格言を大切にしている。これまでに述べたように,格言を利用して,マネジャーに「リーダー」というレッテルを自らに貼れと勧めている。マネジャーの役割を頼りになる地道な努力家とし,リーダーを,先見の明があり,戦略を練ることのできる賢い経営者としている。ほとんどの人は頼りになる努力家よりも,賢い経営者になりたいと考えているため,このアドバイスは積極的かつ前向きのように「思われる」。ところがそんなことはない。このアドバイスはマネジャーの役割をおとしめる以外,何の役にも立たない。マネジャーとリーダーの違いは,一般に考えられているよりもはるかに奥が深いのだ。この違いをないがしろにしている企業は,そのために苦しむことになるだろう。(p. 82)

いずれリーダーになったとき,マネージャとリーダーの違いに気付くのだろうか。

すぐれたマネジャーの「四つのカギ」(p. 89)

  1. すぐれたマネジャーは才能で人を選ぶ。経験や知識,意志の強さでは選ばない。
  2. すぐれたマネジャーは成果を適切に定義する。適切な手順を定義するのではない。
  3. すぐれたマネジャーは部下の強みを活かすことに専念する。弱点に注目するのではない。
  4. すぐれたマネジャーは部下の強みに適した場所を探り当てる。単に梯子を上に継ぎ足す(昇進させる)のではない。

部下の強みは,どうやって見出せばよいのだろうか。私にできないことができる部下は強いと思えるが,そうでない部下は・・・。

人はそんなに変りようがない。

足りないものを植えつけようとして時間を無駄にするな。

その人のなかにあるものを引き出す努力をしろ。

それこそが本当に難しい。(p. 106)

その人のなかにあるものが何かを感じて,引き出すことに努める。

すぐれたマネジャーは,その信念とそして最新の科学的分析を根拠に,最も有名な二つの経営神話を消滅させることができる。(pp. 128 - 132)

  • 神話その1「才能とは稀な存在であり特別なものだ」
  • 神話その2「職務には超簡単なものもある。才能など必要ない」

才能とは稀な存在ではなく,職務に超簡単なものはなく,才能が必要,ということか。

ローレンス・ピーターの説は正しかった。従業員のほとんどの場合,実力以上のレベルにまで「相変わらず」昇進している。この現象は避けて通れない。企業の仕組みに組み込まれてしまっているからだ。(p. 261)

実力を見極めて,適材適所に人を配置するのは容易ではないか。