先日,学んだディープ・スキルに引き続き,ダークサイド・スキルを身につけるため『ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』(木村尚敬,日本経済新聞出版社,2017年7月5日)を読了。
昨日の延長線上で今日を良くする「改善」ではなく,昨日までのやり方を新しく変える「改革」では,非常に大きなストレスがかかるのは避けられない。(p. 28)
改革には痛み(ストレス)が伴う。
ブライトサイド・スキル(p. 37)
- 論理的思考
- 財務会計知識・スキル
- プレゼンテーション力
- 資料作成スキル
ダークサイド・スキル
- 人や組織に影響を与え,動かす力
- 空気を支配する力
- 人を正しく見極める力
- 厳しい意思決定を断行できる力
ブライトサイド・スキルだけでは,仕事は成り立たない。
私の尊敬する経営者の一人に,JEF ホールディングス元社長の數土文夫氏がいる。彼は常々,部下に対して,「皆さんの今日の活動は,PL のどこに紐づいているのか説明できますか」と叱咤激励していたそうである。要するに,売上を上げるための活動,コストを下げるための活動,このどちらでもなければ,その日一日の活動は付加価値を生んでいないということになるとの意味だそうだ。(p. 64)
その日一日の活動を振り返り,PL のどこに紐づいているか考えよう。
コマツの坂根正弘元会長はそのあたりのカードの使い分けが上手で,はねつけるときは徹底的にはねつけたと言われている。たとえば,社内に ERP(統合基幹業務システム)を導入するとき,コマツ独自の付加価値を生み出すためにブラックボックス化して徹底的に自社仕様でつくり込む部分と,コスト重視で徹底的に標準化にこだわる部分とに切り分けた。(p. 112)
自社仕様でつくり込む部分と世の中のベストプラクティスを取り入れる部分をよく考えて,システム化しよう。
子供の頃から親に言われ続けて,すでに自分の身に染み付いている習慣や,絶対にこれだけは破るなときつく言われた約束事。そうしたものをあらためて考えてみると,自分が何にこだわり,何を大切に思っているかが見えてくる。履歴書に書く内容ではなく,もっと根っこの部分を貫く自分らしさの原点のようなもの。四十歳のタイミング,五十歳のタイミングで,そうしたものを再確認しておくと,迷いを捨てることができるはずだ。(p. 121)
私の考え方の原点はどこにあるだろうか。
最近でいえばリーマンショックや東日本大震災などの大きな外圧が起こった瞬間,つまり有事ということだ。この風向きが変わって,扉が開いた瞬間にこそ,古くて大きな会社が大胆に改革を実行する機会が隠れている。(p. 130)
リーマンショック,東日本大震災,そして新型コロナウイルス,大きな外圧で会社は変わってきた。
会社を辞めても食べていけるという安心感があるのとないのでは,腹のすわり方に大きな差が出る。(p. 203)
会社を辞めても食べていけると言えるように,備えておく。
プライベートといっても,趣味に興じるわけではなく,孤独を楽しむというか,自分を見つめ直す時間を確保することが決定的に重要なのである。これがないと,自分の PDCA を回すことができない。逆にいうと,どれだけ自分の PDCA を回すことができたかで,自分自身の成長が決まると言っても過言ではない。(p. 208)
一週間に一度くらいは,自分を見つめ直す時間をつくろう。
実務担当が電話で相互に連絡できるレベルまでもっていかなければ,他社に学ぶことはできない(p. 244)
一度打合せしただけでは,多くのことは学べない。
営業会議が終わると本社の全社員のパソコンに情報が流れる仕組みになっています。四つの頭文字をとって「DINA」と呼んでいますが,この画面を見れば,「締め切り(Dead line)」と「指示(Instruction)」と「連絡(Notice)」と「議事録(Agenda)」が全部見られるようになっているわけです。(p. 247)
業務システム開発プロジェクトの進捗会議の議事録には,締め切り,指示,連絡,議事録が書かれているな。