『悪魔を出し抜け!』(ナポレオン・ヒル著,田中孝顕訳,きこ書房,2013年11月2日)を読了。
もしあなたもいまの不況に打撃を受けている一人だというのなら,ヒル博士と同じように,それを一つのきっかけとして「もう一人の自分」を見つけてはどうだろう。(位置 No. 343)
不況による打撃をきっかけにして,もう一人の自分を探し始める。
確かカーネギーはこう言っていたのだ。失敗と成功の原因を探る仕事を終える頃には,私もその「もう一人の自分」を見つけているだろうと。また,こうも言っていた。人が「もう一人の自分」を見つけるのは,たいてい何らかの危機的状況に陥って,それまでの習慣を変えたり,その逆境からなんとか抜け出そうと頭を悩まざるを得なくなったときだと。(位置 No. 506)
危機的状況に陥れば,習慣を変える選択肢を選びやすい。
心身ともに健全であれば,「流される」習慣から身を守ることなど誰にでも簡単にできることだ。次の簡単な方法によって自己防衛は可能となる。(位置 No. 1946)
- どんなときも自分の頭で考えること。人間が完全にコントロールできるのは自分の頭で考えるという脳力以外にはない。この事実は非常に重要である。
- 自分が人生に望むものを明確にすること。そして,それを実現するための計画をたて,必要とあれば,永遠の敗北以外はどんな犠牲も喜んで払うこと。
- 一時的な敗北をしたときは,その内容や原因にかかわらず分析をし,それに見合うはずの成功の種をそこに見つけること。
- 人生で獲得したいと思う物質的な富と同じだけの価値を持つサービスを喜んで他者に与えること。しかも,与える方を先に。
- 自分の脳は「無限の知性」から情報を得るための受信機であり,その普遍なる知恵の貯蔵庫と周波数を合わせることで,自分の願望を具体的なものに転換することができるということを理解すること。
- 時間ほど大きな財産はなく,時間は思考の力以外で人間が完全に自由にできる唯一のものであり,自分の望むどんな物質にも転換することのできるものであることを理解すること。一秒たりとも無駄にしないよう時間の配分に気をつけること。
- 恐怖とは,たいていの場合,人間の意識の使われていない部分を悪魔が占拠するために使うものだということを理解すること。恐怖とは人間の意識が作り出すものであり,望みさえすれば何でも手に入れることができるという信念で意識を満たしていれば,恐怖も追い出すことができる。
- 祈るときは,お願いをしてはいけない!自分の欲しいものをはっきりと要求し,代用品などでは決して誤魔化されないと宣言すること。
- 人生とは厳しい修行の場であり,その監督者となれるのは人間と人生どちらか一方だけであることを理解すること。その中間はなく,また妥協点もない。人生から自分の望まないものを差し出されても決して受け取ってはいけない。たとえそれがいっときのものだったとしても,自分の意思でそれを拒否する力が人間にはあるし,そうすることによって,本当に自分が望むものを招くことができるのだ。
- 頭がある考えで支配されると,それは必ず大自然の法則によって,最短最適のルートを通り,現実の形となって具体的に目の前に現れる。そのことを忘れず,自分の考える内容に常に注意すること。
ダイエットが続かないことは,上記の考え方にすれば避けられるだろうか。ただし,簡単ではない。
常に自分の行動を明確に把握し,中途半端にものを考えたりしないこと。何事も明確に決定していくという習慣をつけること。(位置 No. 1977)
常に行動を明確に把握することで,分析と対策が可能になる。
対話の後半では,肉体的,精神的,霊的自由を勝ち取るための七つの原則について語られる。その七つの原則とは次の通りだ。(位置 No. 2423)
- 目標を明確にすること
- 自制心をもつこと
- 逆境から学ぶこと
- 環境から受ける影響をコントロールすること(交友関係)
- 時間(否定的な思考習慣ではなく,肯定的な思考習慣を確立し,知恵をつけること)
- 調和(明確な目標を持って行動することにより自らの精神的,霊的,物理的環境を支配すること)
- 警戒(実行する前に計画を見直すこと)
肉体的,精神的,霊的自由を勝ち取ることは難しいが,七つの原則それぞれには手が届きそうだ。
他人をコントロールする立場になる前に,己をコントロールしよう。
とりとめもなく中途半端な意見を述べることは,人間の持つ習慣の中でも最も破壊的なものだ(位置 No. 3157)
中途半端な意見であるならば,口に出さない。
「どんな一時的な敗北にも,どんな失敗にも,どんな逆境にも,必ずそこにはそれに見合うだけの成功の種が含まれている」(位置 No. 4036)
敗北,失敗,逆境には成功の種が含まれている。
心に思い描き,そうなると信じたことは,どんなことも実現する!(位置 No. 4220)
心に思い描き,そうなると信じることから始めよう。