今更ながら,かの有名な『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(クレイトン・M・クリステンセン他,ハーパーコリンズ・ジャパン,2017年8月1日)を読んでみた。
ジョブ理論が重点を置くのは,”誰が” でも ”何を” でもなく,”なぜ” である。ジョブを理解するということは,知見を集めて,さまざまなことが密接につながり合った絵をつくり上げていくことであり,細かい断片に区切ることではない。(位置 No. 745)
ジョブ理論が重点を置くのは ”なぜ”。やはり,Why から始めよう。
コストの不安,新しいことを学習する不安,未知のものへの不安など,何かを心配する気持ちはときに抗しがたい力をもつ。(位置 No. 1802)
何かを心配する気持ちは,よくわかる。その心配を乗り超える手助けをしようか。
スタックの誤謬とは,技術者が自分のもつテクノロジーの価値を高く評価しすぎ,顧客の問題を解決するための,下流のアプリケーションを低く評価しすぎる傾向のことを指す。(位置 No. 3008)
顧客の問題を解決するのに必要なのは,最新のテクノロジーではなく,ちょっとしたアプリケーションであることの方が多い。
顧客がほしいのはプロダクトではなく,彼らの抱える問題の解決策だ。(位置 No. 3100)
何を問題に感じているのかに気付くことができれば,その問題を解決する方法を考えるだけになる。
経済界では,アダム・スミスによる「見えざる手」(1776 年)が,自由市場の仕組みを説明した。比喩的な見えない手が,資本と労働社会を全体の富が最大化されるように配置する,というこの理論は,適切に構造化された資本主義が人類にどのように恩恵をもたらすかをおおぜいの人が理解する一助となった。(位置 No. 3862)
資本と労働社会は,全体の富が最大化されるように配置される,ということを踏まえて,私の少ない資本を適所に配置しよう。
ほとんどの人にとってのジョブは,「健康について考える必要がないくらい健康でありたい」ことのはずだ。(位置 No. 3985)
全くもってその通り。年齢を重ねるにつれ,健康でありたいと思う気持ちは強くなった。