『入門『地頭力を鍛える』32のキーワードで学ぶ思考法』(細谷功,東洋経済新報社,2019年8月8日)を読了。
普段から論理的に考えている人は,発言や作成する文章が自然に MECE に分類されており,説明やプレゼンテーションが理路整然としていることが多いと言えます。
これは単なる偶然ではなく,MECE で考えるためには「全体をとらえる俯瞰的な視点が必要である」ことと深く関係しています。(位置 No. 1304)
MECE で考えることを習慣にすれば,説明やプレゼンテーションのレベルが上がる。
フェルミ推定のような思考が求められるのは,一言で表現すると仕事の「川上」つまり,事業や商品・サービスの概要やコンセプトを考えるような状況で,何らかの意思決定をするような場面においてです。仕上げや最終チェックのような「川下」の仕事で必要なのは,これまでに培ってきたノウハウ=知識力になります。(位置 No. 1450)
仕事の「川上」で働いているので,フェルミ推定のような思考力を高めていく。
ビジネス(あるいは日常生活全般で)に必要となる知的能力(位置 No. 1563)
- 「知識力」(業界知識や各種専門知識等)
- 「対人感性力」(対人的な感情や心理を扱う能力)
- 「地頭力」(自ら考える力)
3 つの知的能力をしっかり高めていく。
一昔前の AI であれば,人間が教えた定石以外の手を指すことは基本的にありませんでしたが,人間の名人を破ったアルファ碁は時にプロ棋士でも「理解できない」妙手を打ち出して新たな定石を作り始めてしまいました。
これは人間の知的能力に対する大きな問題提起です。問題さえ明確に定義してしまえば,あとは(膨大なデータを使って)AI が解いてくれる可能性があるというのは,人間がカバーすべき範囲を抜本的に変える可能性を持っているからです。(位置 No. 1720)
問題を定義するのは人間の仕事,問題を解くのはコンピュータの仕事と考える。
「言われたことを従順にこなす」オペレーション型の人材育成から「新たな発想で未来を切り開いていく」イノベーション型の人材育成に変えていく必要があるからです。(位置 No. 2163)
「言われたことを従順にこなす」だけの人にはなりたくない。
「メタ認知」の状態とは天照大神が扉を「自ら少し開けた」状態です。こうなればあとはさまざまな環境によって扉はあっという間に「全開」へと向かっていくことになるでしょう。(位置 No. 2471)
少しでも扉を開けることができれば,何かをきっかけとして扉を全開にできる。