秋山善吉工務店 - Masassiah Blog

『秋山善吉工務店』（中山七里，光文社，2019年9月27日）を読了。

「見えないのは探さないからだ。まさかぼうっと突っ立ってたら，向こうから明るい未来とやらがやって来るのか。ふざけるんじゃねえ。そういうのは自分で歩いて，草を掻き分けて，爪先立ちして探すもんだ」（位置 No. 1444）

未来は自分で歩いて，草を掻き分けて，爪先立ちして探すもの。いい表現だ。

「結婚というのは多かれ少なかれ勢いでするものです。将来の不安材料を数えてみたって始まりませんからね。敢えて不安よりは期待に走る。だから勢いが必要になる」（位置 No. 2641）

私には勢いがないのかな。

会社の後ろ盾あっての自分でしかなかったのに，仕事の成果を純粋に自分の実力と思い込む。放り出されても自分を錯覚したままなので，会社に残った人間を見返してやろうとして実力以上の儲け話に飛びつく。そしてあっという間に自滅する。（位置 No. 2655）

会社の後ろ盾を失ったとき，自分にどれだけの価値があるだろうか。今はまだ，会社を飛び出す気にはなれない。