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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

レジリエンスとは何か 何があっても折れないこころ,暮らし,地域,社会をつくる

レジリエンスとは何か 何があっても折れないこころ,暮らし,地域,社会をつくる』(枝廣淳子東洋経済新報社,2015年3月26日)を読了。

レジリエンスという英語は,「復元力」「弾性力」「再起性」などと訳される言葉ですが,私はよく「しなやかな強さ」と訳します。強い風にも重い雪にも,ぽきっと折れることなく,しなってまた元の姿に戻る竹のように,「何かあってもしなやかに立ち直る力」のことです。(位置 No. 176)

レジリエンスとは,しなやかな強さ。

世界のグローバル化が進む現在,経済にせよ,環境問題にせよ,そのリスクは一国の内部にとどまるものではなく,また個々に対処できるものでもありません。このようなリスクは,それ自体多くの要素が複雑に絡み合ってできているため,従来型の「このリスク→この解決法」という,1 対 1 の枠組みでは捉えきれなくなっているのです。だからこそ,システムとして全体を考え(システム思考),単発の解決策ではなく,「レジリエンスが必要だ」ということなのです。(位置 No. 249)

システムとして全体を考える。

閾値を超えると,非線形的な性質によって,「それまでとはまったく異なる状態」に変わり,その後も元に戻ることなく,変わったあとの状態で安定してしまうことがあります。これを「レジーム・シフト」と呼びます。(位置 No. 423)

レジーム・シフトという言葉を覚えておこう。

ハーディネスと呼ばれる「レジリエンスを高める姿勢・心持ちのパターン」とはどのようなものでしょうか?著者らはレジリエンスの高い社員と低い社員を比べた結果,「三つの C だ」という結論に達しました。三つの C とは,「コミットメント(commitment)」「コントロール(control)」そして「チャレンジ(challenge)」をさします。(位置 No. 868)

コミットメント,コントロール,チャレンジは,レジリエンスを高い社員が持つ。

Bounce Back の頭文字で始まるメッセージ文や,レジリエンスの高い有名人から学び,レジリエンスをもって問題に対処する方法を培う。(位置 No. 1057)

  • Bad times don't last. Things get better. Stay optimistic.
  • Other people can help if you talk to them. Get a reality check.
  • Unhelpful thinking makes you feel more upset. Think again.
  • Nobody's perfect. Not you and not others.
  • Concentrate on the positives, no matter how small and use laughter.
  • Everybody experiences sadness, hurt, failure, rejection, and setbacks sometimes, not just you. They are a normal part of life. Try not to personalize them.
  • Blame fairly. How much of what happened was because of YOU, OTHERS or BAD LUCK.
  • Accept what you can't change and try and change what you can.
  • Catastrophising exaggerates your worries. Don't believe the worst possible picture.
  • Keep things in perspective. It's one part of your life.

いいメッセージだから,機会を見つけて使ってみよう。

セリグマン博士が無力感の原因と治療,予防について研究した結果,何もせずにあきらめる無力感をもたらすのは,その出来事そのものではなく,「それをどうすることもできない」状況であることがわかりました。そういった状況が繰り返されると,学習(経験の繰り返し)によって身についてしまう無力感を「学習性無力感」と名付けたのでした。(位置 No. 1461)

自分ではどうしようもできない状況が無力感をもたらす。

ローカリゼーションとは,「ふたたびローカルへ」という意味ですが,あるレポートでは「地方,郡,都市,または自宅周辺が,グローバル経済への過剰依存から脱し,それ自身の資源を投資して,地域の金融・自然・人的資本から,消費するモノ,サービス,食料,エネルギーのかなりの部分を生産するプロセス」と定義されています。グローバル経済への依存度を減らし,その分,地域で地域による地域のための生産・消費を増やすという動きです。(位置 No. 3387)

地域のための地産・消費を意識して増やす。