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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

2021年9月22日作成

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井 紀子,東洋経済新報社,2018年2月15日)を読了。

AI 楽観論者が言うように,多くの仕事が AI に代替されても,AI が代替できない新たな仕事が生まれる可能性はあります。しかし,たとえ新たな仕事が生まれたとしても,その仕事が AI で仕事を失った勤労者の新たな仕事になるとは限りません。現代の労働者の質が AI のそれと似ているということは,AI では対処できない新しい仕事は,多くの人間にとっても苦手な仕事である可能性が非常に高いということを意味するからです。(位置 No. 40)

AI にとって苦手な分野のスキルを高めることで,仕事を奪われないようにする。

チェスや将棋のルールのようにある限定された条件の下では,推論と探索はその並外れた計算力を発揮することはできても,条件が簡単には限定できない現実の問題を前にすると,推論と探索だけでは無力であることが明らかになったのです。(位置 No. 362)

現状,AI を適用できるのは,ある限定された条件の下だけ。

一を聞いて十を知る能力や応用力,柔軟性,フレームに囚われない発想力などを備えていれば,AI 恐るるに足らず,ということになります。(位置 No. 2166)

一を聞いて十を知る能力や応用力,柔軟性,フレームに囚われない発想力は,しっかりと伸ばしていきたい。

「教えたら,わかる」という手応えこそが最大のモチベーションになるのでしょう。(位置 No. 2774)

教育する側のモチベーションは,わかってもらえること。

AI と共存する社会で,多くの人々が AI にはできない仕事に従事できるような能力を身につけるための教育の喫緊の最重要課題は,中学校を卒業するまでに,中学校の教科書を読めるようにすることです。世の中には情報は溢れていますから,読解能力と意欲さえあれば,いつでもどんなことでも大抵自分で勉強できます。(位置 No. 2987)

読解能力と意欲の違いが,能力の差を生み出していく。

AI は自ら新しいものは生み出しません。単にコストを減らすのです。本来は AI にさせることによってコストを圧縮できるはずなのに,それをしなかった企業は,市場から退場することになります。(位置 No. 3318)

AI を適材適所に導入し,コストを圧縮することに挑戦しなければならない。

重要なのは柔軟になることです。人間らしく,そして生き物らしく柔軟になる。そして,AI が得意な暗記や計算に逃げずに,意味を考えることです。生活の中で,不便に感じていることや困っていることを探すのです。(位置 No. 3438)

意味を考えながら行動するということは,AI にはできない。

AI 時代の先行きに不安を感じ,起業に関心のある方は,是非,世の中の「困ったこと」を見つけてください。そして,できない理由を探す前に,どうやったらその「困ったこと」を解決できるかを考えてください。デジタルと AI が味方にいます。小さくても,需要が供給を上回るビジネスを見つけることができたら,AI 時代を生き残ることができます。そして,そのようなビジネスが増えていけば,日本も世界も,AI 大不況を迎えることなく,生き延びることができるでしょう。(位置 No. 3468)

デジタルと AI を味方にすれば,自分の体を酷使しなくても稼ぐことができるビジネスを生み出せる可能性が高い。