2021年4月19日
『才能をひらく編集工学 世界の見方を変える 10 の思考法』(安藤 昭子,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2020年8月30日)を読了。
どうにも手が付かない仕事や,なんとなくやっかいな状況や,目前に立ちはだかる壁に出くわしたら,まず「分けて」みること。「分ける」ことさえできれば,次に何をすべきかは自ずと「分かる」。それが分かりさえすれば,目の前の景色が変わり,解釈も気分も変わっていきます。「わけるとわかる,わかるとかわる」のです。(31 ページ)
自分の理解できるまで,因数分解してみる。
イノベーションの父と言われるヨーゼフ・シュンペーター(1883 - 1950)は,「新結合」という言葉でイノベーションを説明しました。従来にはないまったく新しい組み合わせによって市場を発展させていくイノベーションには,五つのタイプがあるといいます。(38 ページ)
- 新しい生産物の創出
- 新しい生産方法の導入
- 新しい市場の開拓
- 新しい資源の獲得
- 新しい組織の実現
新しい生産物を創出する以外のイノベーションもある。
目前の問題解決にとどまらず,人間に潜在する想像力の可能性を最大限に引き出すフックとして,アナロジーが重要です。(78 ページ)
アナロジーできるということは,その物事をわかっているということ。
「われわれの知識に襲いかかる有害な四つの形態」(パース『連続性の哲学』より,96 ページ)
- 過大な自信に満ちた断言
- 絶対に知り得ないことがあるという主張
- 科学的要素は究極的であり,他の説明は寄せ付けないという態度
- 法則や真理は変わりようがないという思い込み
知識に襲いかかる有害な四つの形態には注意する。
イマジネーションは,あらゆることを動かしていくためのおおもとのエネルギーですが,この資源を好きなだけ使ったところで,余計なコストも,地球を傷める副作用の心配もありません。何か不都合があるとしたら,これまで無自覚に受け入れてきた概念や制度やシステムが,解放されたイマジネーションのもとでは急にかぼちゃの馬車に見えてくる,ということくらいでしょう。でもそれで困るなら,馬車を乗り換えるなり,乗り捨てて歩くなり,行き先を変えてみえばいいのです。(352 ページ)
イマジネーションのコストは小さいので,どんどんイマジンしてみる。
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