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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

「理系」の転職 辻 信之

2020年3月30日更新

『「理系」の転職』(辻 信之+縄文アソシエイツ,大和書房,2006年3月1日発行)を読了。

 本来,理系,技術系のビジネスパーソンは数字に強く,論理性,中長期的なスパンでの思考力,すなわち戦略性のポテンシャルが高いので,優れた経営者になる素養を備えている場合が多いのです。(p. 5)

理系の経験者は,増えてきているのか。

 その反面,理系出身者の弱みもあります。ひとつは,自分が興味を持っていることに対する関心の高さの裏返しとして,視野が狭くなりがちな点。もうひとつは,概してコミュニケーション能力が低いという点です。(p. 21)

視野は広く,コミュニケーション能力を磨くことを心掛ける。

 経営者になろうと思ったらまずは現場が何を考えて仕事をしているのかを知るべきで,現場を知らずしてよい経営ができるはずがないのです。(pp. 31 - 32)

現場を見る。現場の人と話をする。

 そのための方法のひとつが 3M などで有名な「10 % ルール」。これは,研究所の勤務時間や予算の 10 % は,研究所の設備を使って自由にやって,各研究員が,自分が重要だと思う研究をしてよいということです。(p. 40)

研究員ではないので,「10 % ルール」は難しいかもしれないが,ちょっとは自分が重要だと思うことを調べたりしてもいいかもしれない。

 前述したように,「経営のわかる技術者」へのニーズが高まっている中で,当の技術者自身が経営やマネジメントに関心を持たないことは,自分の可能性を制限してしまうという意味で非常にもったいないことであり,同時に日本経済にとっての損失であるとさえいえるのではないでしょうか。(pp. 54 - 55)

普段の仕事の中では身につく機会が少ない,経営やマネジメントを自己啓発として学ぼうとする意欲を持つ。

 配置転換は,さまざまな知識を得たり,今までとは違った視点で物事を考えたりできる自分を高めるチャンスだと考えるべきなのです。(p. 79)

社内異動は視点を変えるチャンスと捉える。

 むしろ 35 歳を過ぎたら,目の前の仕事に集中しながらも,ときどきは世の中の動向に目を向けて,自分の活躍の場,成長の場,チャレンジの場がどこかほかにもあるのではないか,ということを常に意識しておくべきだと思います。(p. 83)

35歳に向けて,今まで以上に世の中の動向に目を向ける。

 求められるエンジニアのまず一つ目の条件は,「ひとつのところできちんと仕事を仕上げてきた人」であること。とくに,苦境に立たされても逃げずにちゃんと仕事をしてきた人は高く評価されるでしょう。(p. 105)

仕事をやり遂げることは,一つのステイタスになる。

 もう一つの条件は,「自分の失敗を語れる人」です。
 どんな人でも,これまでにやったことの中にひとつも失敗がないということは,まずありません。必ずどこかで一つや二つの失敗したと思っていることがあるもの。そうした失敗を自分の言葉で語れることがポイントです。失敗を語れるということは,その失敗を自分なりに総括して自分の経験・糧にしているということであり,それができる人は二度と同じ失敗はしないものだからです。(p. 106)

失敗を失敗として自分の中で受け入れる。
そして,その失敗を自分の中で総括して,語ることができるようにする。

 当然のことですが,コミュニケーションというのは,単に自分の言いたいことを言えばいいというものでは決してありません。相手の立場や相手の言いたいことを正しく理解し,相手に伝わる言葉で話し,自分の意図が相手に正確に伝わってはじめて成り立つものなのです。(p. 138)

相手に伝わる言葉で話す練習をする。
専門家同士ではない人と話すイメージをする。

 高橋伸夫先生の『虚妄の成果主義』という本の中に「仕事の報酬は仕事である」という言葉があります。「仕事をやり遂げたら,さらにやりがいのあるレベルの高い仕事が報酬として与えられる。これが本当の報酬である」という主張です。私もこれに全面的に同意します。(p. 179)

仕事ができる人には,さらにレベルの高い仕事を与える。
給料は簡単に変えることはできないが,業務配分であれば簡単にできるだろう。

「理系」の転職

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