永瀬隼介著の疑惑の真相「昭和」8大事件を追うを読了しました。私の生まれる前の事件で,聞いたことのある程度の事件ばかりでしたが,その裏にはこんなことがあったのか,と驚くことばかりでした。どの事件についても言えることですが,自己や組織を守るために,あらゆる手を使って真相を闇に葬ろうとしています。我々が知る人類の歴史もそのように真相は闇の中にあるんだろうな,と思わざるを得ません。
本書で取り上げられている8大事件は次の通りです。
- 府中「3億円事件」で誤認逮捕された男の悲劇
- 発案者不明?!「成田空港」最大のミステリー
- 疑惑の「和田心臓移植」33年後の新証言
- 美智子皇后「失声症」の真相
- 潜水艦「なだしお」東京湾衝突事件で隠されていた「無謀運転」
- 美空ひばりが「紅白」から消えた日
- 丸山ワクチンはなぜ「認可」されなかったのか
- 世紀の対決「猪木・アリ戦」の裏ルール
この中でも特に興味深かった事件について一言。
3億円事件
本書を読む前に永瀬隼介氏の閃光(3億円事件を扱った小説)を読んでいました。永瀬氏+3億円のキーワードが本書を選んだ要因です。本書でも若干取り上げられていますが,警察組織防衛の前では,事件の迷宮入りは必然だったのでしょうか。
和田心臓移植,丸山ワクチン
いずれも白い巨塔的な事件です。
心臓移植手術を行った和田氏は白い巨塔の財前五郎の功名心に通ずるものがあるし,丸山ワクチンを認可しようとしない背景にいる山村雄一元大阪大学総長は鵜飼教授を彷彿とさせました。