Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

世界のエリートはなぜ,この基本を大事にするのか? 戸塚 隆将

2020年10月3日作成

『世界のエリートはなぜ,この基本を大事にするのか?』(戸塚 隆将,朝日新聞出版,2013年8月30日発行)を読了。

 ゴールドマン,マッキンゼー,ハーバードに共通する「基本」とは,大きく分けて4つのポイントに整理できます。(p. 6)

  1. 人との「つながり」を大切にする
  2. 「自分磨き」を一生継続する
  3. 「日々の成果出し」に強くこだわる
  4. 「世界的な視野」を常に意識する

ビジネスパーソンにも基本の 4 つは当てはまる。

「正解のない問い」は世の中にたくさん転がっています。日頃から,自ら,世の中の現実課題に目をやり,自分なりの解を見出す努力をすることが,ビジネスパーソンとして成果を出すには重要です。(p. 56)

「正解のない問い」に対して,自分なりの解を見出すことが,やりがいにつながる。

 紙に書き出すことにより余分な時間がかかるように思います。しかし,結果的に物事が整理できます。新しいアイデアが生まれることもあります。生産性も高まります。

 紙とペンで思考を整理するポイントはいかの三つです。(p. 70-71)

  1. まずは頭に浮かぶことを書き出す
  2. 論理構成・因果関係・優先順位・言葉の表現を気にしない
  3. 何度も書き直しながら整理をしていく

パソコンに向かっている時間よりも,紙とペンで思考を整理する時間を大切にしよう。

 帰宅前に,翌日の仕事の To Do を整理し,朝一番から取り掛かれるように頭と心の準備をしてみました。この習慣は,決定的に仕事の効率を高めてくれました。前日に To Do を整理すると,翌朝自宅を出た瞬間からオフィスに到着するまでに,何をすべきかを頭の中で思い返すことができる。その日一日にやるべきことが明確になり,気持ちに余裕が生まれました。(p. 104)

一日の仕事が終わったら,次の日にやるべきことを To Do として整理しておく。そうすることで,次の日の朝は,効率良く仕事を始めることができる。

 To Do を整理する際に気をつけるべき点は,① 優先度,② 完成までに要する時間の2つの軸で,目の前の仕事を分類分けすることです。(p. 109)

To Do を整理しているが,① 優先度,② 完成までに要する時間の2つの軸は意識していなかった。
先延ばしされ続ける優先度の低い To Do は,いつまでやるか,自分で基準を設けてみる。

ノートにメモを取る 3 つの効果 (pp. 117-118)

  1. 備忘録をつける
  2. 内容を整理する
  3. 話し手に対して聞き手の理解を示す

ノートにメモを取ることで,次につなげていく。

忙しい人のスケジュールに割り込む 3 つのコツ (pp. 136-137)

  1. 自信を持って「割り込む」
  2. 常にホウレンソウできる準備をしておく
  3. コンパクトに切り出す

自分の仕事はホウレンソウだから,自信を持って「割り込む」

 プレゼンテーション資料を作成する際に効果的なステップは,まず手書きで作成してみることです。一見,余分な時間がかかるように思えますが,実はこの方が結果的に良いものが出来上がり,時間も短縮できます。(p. 152)

手書きから始めるのは,今後も続けていく。

 会議に出たら必ず発言しましょう。会議への出席者には,発言の権利が与えられているのではなく,発言の義務が課されていると考えるべきでしょう。(p. 164)

ただ会議に参加するだけならば,会議に出なくてもよい。

会議の役回り (pp.172-173)

  1. 議論主導役(叩き台となる意見発信を主導する役)
  2. 合いの手役(叩き台の意見に対して,反論したり合意したり意見を重ねていく役)
  3. 意見整理役(皆の意見を整理し集約した結論に導いていく役)

発言内容

  1. 知識集約型意見(ある知識に基づいた発言)
  2. イデア集約型意見(ある新たなアイデアを提供する発言)
  3. 論理整理型意見(論理を整理する発言)

今のポジションでは,会議の役回りは「議論主導役」がほとんどか。

 備忘録や To Do リスト作りのために開いたノートの合間に,その時思いつく自分の将来像やそれまでの中間目標を書き込みました。目先の作業リストを作成するだけだと,つい目線が近視眼的になります。時々自分の目線を上げるために目標を思い出すのです。(p. 198)

To Doだけではなく,将来的な課題を書き残しておく。それが今後の財産となる。

 

「学歴エリート」は暴走する  安冨 歩

2020年10月2日作成

『「学歴エリート」は暴走する』(安冨 歩,講談社+α新書,2013年6月20日発行)を読了。

「東大話法」とは,かいつまんで言いますと,わざと物事をややこしく,論点を難しくして問題をうやむやにし,状況を自分に有利なほうに誘導しつつ,相手を煙にまいて自らの責任を回避する話術です。(p. 9)

知らず知らず,「東大話法」を使っている気がする。
責任を取りたくない心理がそれをさせているのだろうか。

東大話法規則 (pp. 14-15)

  1. 自分の信念ではなく,相手の立場に合わせた思考を採用する
  2. 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する
  3. 都合の悪いことは無視し,都合のよいことだけ返事する
  4. 都合のよいことがない場合には,関係のない話をしてお茶を濁す
  5. どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す
  6. 自分の問題を隠すために,同様の問題を持つ人を,力いっぱい批判する
  7. その場で自分が立派な人だと思われることを言う
  8. 自分を傍観者と見なし,発言者を分類してレッテル貼りし,実体化して属性を勝手に設定し,解説をする
  9. 「誤解を恐れずに言えば」と言って,ウソをつく
  10. スケープゴートを侮辱することで,読者や聞き手を恫喝し,迎合的な態度をとらせる
  11. 相手の知識が自分より低いと見たら,なりふり構わず,自信満々で難しそうな概念をもちだす
  12. 自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する
  13. 自分の立場に沿って,都合のよい話を集める
  14. 羊頭狗肉
  15. わけのわからない見せかけの自己批判によって,誠実さを演出す
  16. わけのわからない理屈を使って相手をケムにまき,自分の主張を正当化する
  17. ああでもない,こうでもない,と自分がいろいろ知っていることを並べて,賢いところを見せる
  18. ああでもない,こうでもない,と引っ張っておいて,自分の言いたいところへ突然落とす
  19. 全体のバランスを考えて発言する
  20. 「もし○○○であるとしたら,お詫びします」と言って,謝罪したフリで切り抜ける

規則の横並びにバラツキがあると思う。「14. 羊頭狗肉」が規則なのか。

高度の記号操作能力に加えて,極度のバランス感覚を要求されるのが東大型
高度の記号操作能力に加えて,バランス感覚の欠如を要求するのが京大型 (p. 35)

私の身の回りにいる東大卒の人の中で,バランス感覚に優れているような人はいない。

立場三原則 (p. 74)

  1. 役を果たすためには何でもやらなくてはいけない。
  2. 立場を守るためには何をしてもいい。
  3. 人の立場を脅かしてはならない。

自分ではなく,立場が行動原理となる。

 福島第一原発事故における東京電力の対応を見てもわかるように,日本企業の多くはなにか不祥事が発生した際も,その要因となったことがらを誰が決定して,誰が悪いのかということが非常に曖昧にされており,とりあえずトップが儀礼的に謝罪をおこない,そのトップのクビをすげ替えて“禊”とします。(p. 80)

意思決定プロセスが不明確なのか。

 実のところ資本主義の基本はこれなのです。お金をかき集めて流す「金融資本主義」が幅を利かせます。それから情報を集めて制約して流す「情報通信資本主義」,部品を集めて組み立てて消費者に流す「産業資本主義」,商品の流れを支配する「流通資本主義」,人々の移動を支配する「交通資本主義」。これらはガッチリと相互依存しつつ,政府に寄りかかり,巨大な関所郡を創りだして「通行料」を掠めとっているのです。これが「国家資本主義」です。現在の日本は,旧ソ連に並ぶ,国家資本主義の最悪の一例と言ってよいでしょう。(p. 173)

規制が多すぎて,国家資本主義に陥っている。
税金を極力安くして,社会保障を減らし,スリムな国家にするのがよい。

 なんだかややこしい話で恐縮ですが,わかりやすく言うと,「あやしいと思う立場から考える」というスタイルでは新しい知識を獲得することができず,どこへも動くこともできず,真理を求める他人を嘲る姿勢にしか結びつかない,ということなのです。(p. 183)

立場で物事を捉えるのではなく,自分で物事を捉える。

「commitment」とは「自分」というものすらも忘れて,すべてを「信じる」ことそのものに投げ出してしまうという概念です。この投げ出すところに真の意味での責任が生じます。ところが,日本では「自分」などというものはすでに「立場」へと明け渡されています。そもそも投げ出すものがないのです。(p. 187)

すでに自分を立場に明け渡しているのに,さらに commitment を求めるのは,奴隷であることを言わせたいのか。

 

原発ゼロで日本経済は再生する 吉原 毅

2020年10月1日作成

原発ゼロで日本経済は再生する』(吉原 毅,角川oneテーマ21,2014年4月10日発行)を読了。

「海外からの化石燃料への依存度が高くなっている現実を踏まえると,そう簡単に『原発をやめる』と言うわけにはいかない。再稼働の状況などを見極め,できるだけ速くエネルギーのベストミックスの目標を設定していきたい」(2014年1月28日,安倍晋三首相)(p. 10)

責任ある首相が言う「原発をやめる」と言うわけにはいかない,という言葉は重い。
一野党の党首が「原発ゼロ」を簡単に口にするのとは,わけが違う。

「エネルギー基本計画」に向けたパブリックコメントに対する日本商工会議所の意見 (p. 15)

  • 原子力を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけていることを高く評価する
  • 安全が確認された原発の早急な再稼働が必要である
  • より安全性の高い原子炉へのリプレイス(建て替え)などの実施が重要である
  • 安全が確認された原子炉について40年を超えて稼働させることも重要である

原子力を推進する日本商工会議所の意見を,マスコミでも取り上げて,しっかり発信する。

アメリカのロナルド・レーガン大統領の経済政策レーガノミクスにちなんだアベノミクスは,次の「三本の矢」を柱としている。(pp. 42-44)

  1. 大胆な金融政策
  2. 機動的な財政出動
  3. 民間投資を喚起する成長戦略

アベノミクスにより,景気がよくなったのか。
それとも,ただ歴史の巡りあわせで景気がよくなったのか。

金融の世界には「融資の基本五原則」がある。(p. 90)

  1. 安定性(融資が期日に確実に回収されること)
  2. 収益性(リスクに見合った適正な利潤を確保すること)
  3. 成長性(企業の健全な成長に資する融資であること)
  4. 流動性(継続・反復して行われ,資金が流動的に回転すること)
  5. 公共性(社会的に問題があるような融資は行わないこと)

「融資の基本五原則」は,株式投資にも当てはまる。

「富士山の秀麗な姿には誰しも目を奪われるが,白雪に覆われた気高い頂は大きく裾野を引いた稜線があってことそびえる。日本の経済もそれと同じで,大企業を富士の頂としたら,それを支える中小企業の広大な裾野があってこそ成り立つ。その大切な中小企業を支援するのが信用金庫であり,その役割は大きく,使命は重い」(城南信用金庫 第三代理事長 小原)(pp. 144-145)

大企業ばかりでは,経済は成り立たない。
裾野となる中小企業があってこそ,経済は成り立つ。

 自己責任とは欺瞞に満ちた言葉だ。売った側は責任を負わないという無責任原則ということで,一種のまやかしである。売った側,買った側の双方に責任が発生するのが本来の良識ある人間社会だが,金融自由化は日本が大切にしてきた文化やコミュニティーを喪失させるという副作用を持っていたのだ。(p. 182)

自己責任という言葉で,弱い者を切り捨ててしまうというのも手ではないか。

 17世紀のフランスの哲学者であり,数学者としても有名なルネ・デカルトを祖とする近代合理主義哲学は,抽象的な概念である「数」を通じて世界を支配することを命題としている。デカルトは神の存在を証明したいと欲し,神学から哲学を解放させるために幾何学を駆使。著書『方法序説』(1637年)において有名な命題「我思う,ゆえに我あり」を残している。しかし,自らが主体となることを強く望み,欲望を実現させるための道具として数を生み出していった過程で,人間の心にはある種の思い上がりが生じてくる。(p. 184)

「数」を通じて世界を支配することはできるのか。

 アメリカの心理学者ダグラス・マグレガーが提唱した「XY 理論」は非常に興味深い。マグレガーはまず人間を性悪説と,性善説に基づいて二つのモデルに分類する。

X理論「怠けたがる生き物で,責任を取りたがらず,放っておくと仕事をしなくなる」

Y理論「進んで働きたがる生き物で,自己実現のために積極的に問題を解決する」

X と Y では,圧倒的に X の方が多いだろう。
私は X と Y のどちらに分類されるだろうか

 学問とは人々がよりよき社交をして,よりよき社会をつくるためにある。日本が多くの外国と対等に付き合い,よりよき国際社会をつくる。我が日本国は独立国として,世界と対等な立場で共存共栄するためにいま,学問をしなければならない,と。(福澤 諭吉『学問のすすめ』の要約)(p. 232)

学がなければ,対等な立場で語ることはできない。

原発ゼロで日本経済は再生する (角川oneテーマ21)

原発ゼロで日本経済は再生する (角川oneテーマ21)

  • 作者:吉原 毅
  • 発売日: 2014/04/08
  • メディア: 新書
 

 

もっと仕事は数字で考えなきゃ! 香川 晋平

2020年9月30日作成

『もっと仕事は数字で考えなきゃ!』(香川 晋平,あさ出版,2012年8月2日発行)を読了。

 マーケティングの世界では「AIDMAモデル」という言葉がある。
 消費者が商品の情報に接してから,購入するまでの心理的プロセスを表したものだ。(pp. 37-38)

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

注意を惹き,関心を持たせ,欲求を沸かせ,記憶に刻み,行動させる,これが購入するまでの真理的プロセスである。

「直接費」とは,その発生が事業や製品などに直接結びつけられるコスト,「間接費」は,その発生が事業や製品などに直接結びつかないコストである。(p. 77)

間接費を低減することが,利益を増やすコツである。

 客観的な判断材料を与えてくれない赤字社員,相手が費用対効果を測定できるよう具体的な数値を示してくれる黒字社員。あなたなら,貴重なコストをどちらに託すだろうか。(p. 93)

数値で物事を捉えられるようになると,コストを託してもらえる。

採用コスト (p. 101)

  1. 応募してもらうまでのコスト
  2. 選考するためのコスト
  3. 入社後,戦力化するためのコスト

新入社員を採用するためには,応募してもらうまでのコストだけでなく,見えにくいが,選考コスト,教育コストもかかる。

 生産現場の業務改善でよく使われるものに,「ECRSの原則」と呼ばれるものがある。(p. 113)

  • Eliminate(排除)
    業務の目的を再度見直して,その業務がなくせないかを考える。
  • Combine(結合)
    業務をまとめて一緒にすることで,その業務にかかる時間を短くできないかを考える。
  • Rearrange(順番の入れ替え)
    仕事や作業の順番を入れ替えることで,効率的にならないかを考える。
  • Simplify(単純化
    もっと簡素化したやり方で,同じ結果を生み出せないかを考える。

ECRSの原則を意識して,業務改善を行ってみる。

 黒字社員は,常に自分の「仕入」を怠らない。優秀な黒字コンサルタントほど読書量も多いし,高額セミナーにも数多く参加している。黒字美容師であれば,カットの技術,接客マナー,最近の流行などの「仕入」を常に意識している。(p. 139)

自分を磨くための努力を怠らない者だけが,黒字であり続ける。

「投資家のウォーレン・バフェットは,会社の内容を知りたいときには証券アナリストには聞かないといっていた。彼らは利益を問題にする。利益が問題なのではない。バフェットは銀行のローン・アナリストに聞くという。キャッシュフローを問題にするからである」(『ネクスト・ソサエティ』)(p. 153)

現在の利益だけでなく,キャッシュフローに着目してみる。

 

最強のデータ分析組織 河本 薫

2020年9月29日

『最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか』(河本 薫*1,日経 BP 社,2017年11月28日)を読了。

混沌とした現実問題に対し,「目的」だけを頼りに論点を整理し,その目的を達成するために効果的な「問題設定」ができる力。データ分析で得られた結果について,算出の前提条件や結果の不確実性まで踏まえた過不足のない理解をして,それを相手に分かりやすく伝わるように記述・説明できる力。自ら行ったデータ分析や他者によるデータ分析について,本質を突く質問や問いかけを切り出せる力。疑問をきっかけに,頭で整理した「理解」を再構造化できる力。いずれのメンバーもこうした能力に長けています。(p. 19)

まずは,問題設定からやってみる。

私たちにとってデータ分析は,問題を解く「手段」に過ぎません。問題を解くだけでは知見は得られても,「価値」は生まれません。データ分析で得られた知見をビジネスの現場で役立てられて初めて,価値が生まれるのです。(p. 23)

データ分析は,あくまでも手段。
データ分析で得られた知見を役立てることで,価値を産み出す。

「見つける力」「解く力」「使わせる力」の三つがデータ分析者には不可欠であるというのが,私の持論です。(p. 23)

見つけて,解くまでではなく,使わせるところまでがデータ分析者には求められている。

経営の視点から企業のビジネスモデル全体(森)を俯瞰してみる。すると売り上げに直結しているフローや大きなコストを要するフローなど,キャッシュフローの観点から見てインパクトが大きいフローが見えてきます。そのフローに着目し,それを業務単位に分解してみる。そのなかから影響が大きな業務を抽出し,改革すべき課題は何か,そこにはデータ分析で貢献できる機会がないのかを考えるのです。(p. 152)

経営の視点から俯瞰してみる。
枝葉のことはあまり考えない。

大阪ガスのような一般企業では,そういった力よりもむしろ,自社のビジネスにデータ分析を活用する着眼力やそれを実現するための行動力のほうが強く求められます。一般に「ビジネス力」と呼ばれるものです。(p. 179)

データ分析がフューチャーされているが,結局はビジネス力の方が大事なのか。

他社と交流することは,自らの実力を測る以外にもメリットがあります。一つは他社事例を聞くことで,新たなデータ分析のアイデアを思いつくことです。全く違う業種のデータ分析が,自社のデータ分析の着眼点になることはしばしばあります。(p. 187)

他社との交流は刺激になる。
可能な限り,社外との交流の機会を増やしていく。

私たちは事業部門から人材を選抜してもらい,データ分析の個別指導を行っています。それ以外にも大阪ガスでは,グループ全体まで含めた全社員を対象に,データ分析の教育プログラムを用意しています。(p. 195)

社内向けにデータ分析のやり方を統一したうえで,現業向けに,データ分析の教育はやってみたい。

「データと分析力を武器に社内イノベーションを起こすことをミッションとする組織」

「業務改善は事業部門にもできる。しかしイノベーション(業務改革)は事業部門だけでは難しい。データと分析力に強いビジネスアナリシスセンターが事業部門を手助けすることで,イノベーションを一緒に実現する」(p. 215)

今のチームにもミッションが必要ではないか。

社外人脈の価値(p. 284)

  1. お互いに「力を貸そう」と思える相談相手を社外に持つ
  2. 普段から社外の空気に触れ,自らの価値観や発想力が閉鎖的になるのを防ぐ
  3. 相手から一目置かれる存在になり,「この人とはきちんと向き合わなければいけない」と思ってもらえるようになる

社外人脈は大切にしていきたい。

手段は何であれ,イノベーションを成功させるカギは,リーダーが抵抗を乗り越えることに熱意を持つことと,戦術的に行動することだと思います。熱意の源泉は「やるべき」「やりたい」「やれる」の三つの信念です。(p. 291)

熱意の源泉は「やるべき」「やりたい」「やれる」の三つの信念。
熱意を持てるものを見つけよう。

最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

  • 作者:河本 薫
  • 発売日: 2017/11/24
  • メディア: 単行本
 

 

*1:大阪ガス 情報通信部ビジネスアナリシスセンター所長

いちばんやさしいアジャイル開発の教本

『いちばんやさしいアジャイル開発の教本 人気講師が教える DX を支える開発手法』(市谷 聡啓,新井 剛,小田中 育生,インプレス,2020年5月1日)を読了。

DX の動きが象徴するように,IT がビジネスの中心となる流れは今後も続き,その変化の流れも早くなっていきます。(p. 16)

IT の変化の流れに追従,いや一歩先んずることが求められている。

近年,インターネットの普及に伴い,リリース後のアップデートが可能となったこともあり,リリース時点で開発から手離れすることは稀になりました。ユーザーの反応をプロダクトに反映しながら改善し,ビジネス価値を向上させ続ける必要がでてきたのです。(p. 18)

早めにリリースし,改善していくことが最近の流行り。

イムリーな開発を実現するためには企画と開発が一体となりユーザーにとって価値あるものを創造していくことが必要です。(p. 21)

企画,開発で線を引かず,一体となり創造していく。

アジャイル開発では一定の期間(スプリント)ごとに動くソフトウェアが作られ,次のスプリントではそのソフトウェアから得られた気づきをもとに要件レベルから見直しが行われます。(p. 41)

アジャイル開発できる組織になる。
プロトタイプであれば,内省できるようにした方がよいか。

いちばんやさしいアジャイル開発の教本 目次

  1. アジャイル開発の世界
  2. なぜアジャイル開発なのか
  3. アジャイル開発がもたらす変化
  4. アジャイル開発の中核にあるコンセプト
  5. 小さく始めるアジャイル開発
  6. 上手に乗りこなすためのカイゼン手法
  7. アジャイル開発の理解を深める

更新履歴

  • 2020年9月28日 新規作成
  • 2022年9月23日 加除修正,楽天商品を追加

令和二年九月場所を振り返る

2020年9月27日作成

令和二年九月場所は,十両以上の休場者 13 人(横綱白鵬鶴竜を含む)の異例自体。優勝候補の本命と目された大関 2 場所目の朝乃山は初日から 3 連敗するなど,優勝争いは大混戦となった。

13 日目終了時点

13 日目を終えて,2 敗は正代,翔猿,3 敗は朝乃山,貴景勝,若隆景,阿武咲と大混戦。朝乃山は4 日目から 10 連勝(うち不戦勝は 2 つ)と何とか優勝争いに追いついた。

14 日目終了時点

14 日目は,2 敗力士はそれぞれ大関との対戦が組まれた。

貴景勝 vs 翔猿 ●

● 朝乃山 vs 正代 ○

正代は,立ち合いで朝乃山を圧倒したのが印象的だった。

14 日目を終えて,2 敗は正代,3 敗は貴景勝,翔猿。優勝争いは 3 人に絞られた。

千秋楽

千秋楽の結びの一番の前に,正代,翔猿戦が組まれた。

○ 正代 vs 翔猿 ●

正代は翔猿に勝利し,初優勝を決めた。熊本県出身の力士の優勝も史上初とのことである。さらに,場所に大関昇進することもほぼ確実となった。

令和二年 大相撲力士名鑑における正代の寸評を改めてみると,次のように記載されていた。

熊本地震の被害を受けた家族や故郷の人々のために飛躍を期す

まさに,飛躍できたのではないだろうか。

今後

今場所,休場した白鵬鶴竜の両横綱は,引退のカウントダウンは始まっているとみて間違いないだろう。

大関貴景勝,朝乃山,正代で,横綱を争っていくことになる。

もしかすると,先場所優勝した照ノ富士も,膝の状態さえ良ければ大関に返り咲き,横綱争いに加わるかもしれない。

横綱昇進レースが,今後の大相撲の見どころであろうか。

個人的には,先場所,今場所と悔しい思いをした朝乃山の奮起に期待したいと思うが,いかがだろうか。

令和二年 (2020年) 大相撲力士名鑑

令和二年 (2020年) 大相撲力士名鑑

  • 発売日: 2020/01/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)